第13話
薄暗い部屋の中で多くの人物が座っておりその中心にはコピが立っている。
「皆さん集まってくださってありがとうございます。ここにいる皆さんはこの超国に不満のある人々。かくいう私も超国を潰したいと思っております。だが私だけでは力が足りない。そのため私は財を蓄えました。あなた達には活躍に応じて報酬を渡しましょう」
コピは大袈裟にジェスチャーをしながら演説をしている。
「今回呼ばせていただいた方たちを軽く紹介させていただきます。紫毒団団長のポイン・エルセム。100人規模の盗賊達を率いる最近発足したばかりの盗賊団ですね。最近出来たばかりなのにこの規模までデカいのは流石ですね」
コピは紫髪のパーマの女性の方を向きながら話をする。髪で目が隠れており表情が読み取れない。
「殺し屋三兄弟の末弟ヘア・セージ。次男ピード・セージ。長男ロック・セージ。依頼達成率100%の凄腕兄弟ですね」
「こ、今回の相手は超能隊でヤンスよね?流石に超能隊を相手にするのはやばくないでヤンスか?」
コピからの紹介の後に三兄弟末弟ヘアが怯えながら発言している。髪の毛は全て横と後ろに流れており、膝下までの長さまで生えており全身が青色の服を着ている。
「落ち着けよヘア、今回の任務は殺しではないザンス」
次男のスードがヘアの肩に手を置きながら話す。オールバックの後ろ髪がパーマになっており、全身黄色の服を着ている。
「そうだ、今回の任務に失敗は無いから安心しろガンス。」
腕を組んだまま全く動かずにいた長男のロックが続けて口を開く。
黒髪の坊主頭で筋肉質な体をしており、全身赤色の服を着ている。
「超国最大規模の盗賊団、ダチュラ団頭目のサム・コルダン。傘下の盗賊達が最近超能隊に捕まっておりましたが彼等を救出しますか?」
サム・コルダンと呼ばれた人物はちょび髭と細い目が特徴的でとても胡散臭い見た目をしている。
「別に傘下の奴はどうでも良い。そんなことよりも"お前の目的は何だ?"」
サムは超能隊に捕まった盗賊に関しては興味が無いようで、それよりもコピの目的が気になるようだ。
「残念ですが、あなたの能力の対策はしておりますよ。別に能力を使わずともお答えしますけどね。私の目的は皆さんと同じく超能隊の破滅ですよ」
「チッ、食えねー奴だな」
サムは舌打ちをすると再度黙り始める。
「最後に元超能隊のイゾウ・オカ。現在は流浪人として様々な場所を行き来していましたが、今回の作戦に参加頂くためにお呼びいたしました」
イゾウの容姿は黒髪のちょんまげで左目に眼帯をつけている。
「前金をたんまり貰っているからな、金額の分の仕事はさせてもらうぜよ」
イゾウは胡座をかきながら右目を閉じながら返事をする。
「錚々たる面々に今回の作戦に参加頂きとても光栄です。今回は超国の中枢を担う超能隊を崩しに行きます。決行は明後日となりますので、当日の配置をお伝えいたします。まず超能隊の戦力を分散させるために皆さんには別の場所から攻めて頂きます。
北門を紫毒団。南門をセージ三兄弟。西門をダチュラ団。東門をイゾウさん。この配置でお願いいたします」
コピは全員に当日の流れを説明していく。
「で、お前はどうするんだ?」
サムがコピからの説明を聞いた後に質問する。
「私は手薄になった街中を攻め込み混乱の状況を作り出します。それぞれの方達に依頼した内容は違いますが、皆さん協力して超国を潰しましょう」
パチン
コピは説明を終えると指を鳴らしてその場から一瞬で消え去る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます