囁き・32
「はぁ? いったいこの世界の文明は、どうなってるの?」
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「この低レベルなタワーリング建造物や、自動車? なんていう輪を回して走るものが、あちこちで渋滞していたり、この東京っていう都市は
「そう文句ばかり言わないでリリア。この世界では、これが最先端な技術と文明なのでしょう。私達の高度な文明社会と比較しても、しょうがないわ。それにしてもこのスキニーパンツっていう
「私も、そっちのほうがよかったのに、なんでこんな訳のわからない格好をさせられないといけないのイリア……なんだかスースーして落ち着かないのよ」
「この世界のこの日本という国で勢いのあるファストファッション企業に興味があったから、ちょっとリリアで遊んでみたわ。にしても、このスマホなんていう貧相な情報端末も、意外に役に立つものなのね」
「そうかなぁ〜……こんな
「私達も慣れていくしかないわリリア。たとえ文明や社会制度が低くても、この世界の人間達はこの環境で懸命に生きているのだから、ある程度の敬意は持つべきかしらね。まだこの世界に来て地球時間で3日しか
「なんか、この世界では重宝される
「とりあえずこの30億円で、あそこに見える一番高いタワーリング住居を買いましょうか、リリア。まだ
「しかし、エリムはいったいどこにいるんだか? この世界に絶望して、死んでるとかは、ないよね?」
「どうやらこの世界では、インフォメイタル・パーソナライティア・メイレスのリンク機能が使えないみたいね。そう焦らないでリリア……私達もこの世界を調査しつつ、この世界、この国を楽しみましょう。そうしていれば、エリムも案外すぐに見つかるかもしれないわ」
「まぁ、しょうがないか……もちろん拠点は、あの最上階を買うんだよね? その前にイリア……なんか疲れたよ」
「そうね……さっきネットのSNSっていうもので見てみたら、あそこに見えるシュークリーム? 専門店がバズってるらしいわよ……限定商品らしいから、ちょっと買ってみましょうよ……」
「あ〜、私も検索したよ、それ! なんか、甘いクリーム? だかなんだかが皮の中に入ってるんだろ……?」
*****
「最後の2個だったわね……それじゃぁ、いただこうかしら……あらっ、甘くて美味しいわよリリア……この世界の食べ物も悪くはないわ」
「ホントに
「正直ねリリアは……この世界の甘いもののレベルは高い事がわかったから、拠点を買いに行きましょうか……」
「そうだねイリア……」
「拠点を構えて、エリムを捜し出して彼女のダメなところ……その耳元で……」
『『囁いて……ア・ゲ・ルの♡』』
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えっ? ついさっき完売しました……いつもお買い上げ頂いているのに、申し訳ございませんですって!? バズっていたから、今日の全員女子会で……と思っていたのに、遅かったわね……いいのよ、また来るわ。
エクレアがバズってる、あのお店にしようかしら?
さぁこの次も、この世界のダメなところ
あなたのそばで……
囁いて……ア・ゲ・ル♡
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