ストッキング教in異世界

第2話

　　「うっ！」

　　全身に痛みが広がり、痛みで言葉も出てこない。本当に非常に痛い！しかし、俺は笑いをこらえることができなかった。

　　「はははははーーーー！」

　　なぜなら、俺はまだ生きているから、生きている限り希望がある。残るは俺の【絲魂大法（シワンタイファ）】が成功するかどうかだ。結局、それは別の世界の技術だからだ。

　　そう、俺の前世は別の世界の者であり、それも魔教の一員である。ただし、魔王ではなく、魔教の継承者に過ぎない。父親が魔教の教主だった。

　　俺の前世の世界はこことはまったく異なり、それは【修仙の世界】だった。【仙人】とは、不老不死で大いなる力を持つ存在を指す。強引に説明すれば、その世界の神と言えるだろうか？しかし、あの神々とは異なり、あらゆるものを生み出す神ではなく、エルフのような寿命の長い種族でもなく、エネルギーが汚染されてしまった存在。総じて、その世界の人々は神に似た存在に変わることができた。

　　そして【修仙】とは、一連の方法を通じて修行し、最終的に仙人になることを指す。その世界では、人々は長寿できないのは、この世界の食物が汚染されているためだと考えられていた。人は俗世（つまり現実の世界）の食物を摂取すると、徐々に一般の人間に変わってしまうとされていた。だからこそ食事を断つ必要があった。

　　ご飯を食べないで生きるにはどうすればいいのか？答えは【練氣】だ。いわゆる【氣】は世界に存在するエネルギーであり、世界が創造された時点で既に存在していたが、汚染されたエネルギーである。【氣】を吸収して生き残り、そして徐々に体を浄化する。何十年も経てば、体は次第に仙人のものに変わり、最後には自らの心魔を打破し、魂も仙人に変わるのだ。

　　ただし、この世界には光明の女神がいるように、闇の女神もいる。勇者も魔王もいる。前世の【修仙の世界】にも正道の【修仙】があれば、当然、邪道の【修仙】も存在した。そして俺が本来生まれた家族は邪道の手法を歩み、人々からは【魔教】と呼ばれていた。

　　俺の【魔教】は【攝魂大法（シンワンタイファ）】と呼ばれる技術を使用して、既に【練氣】を持つ人々の魂を吸収し、彼らの【氣】を奪うものだった。殺人が多すぎたため、何度も【正教】に攻撃された。

　　後に俺と父親はこの【攝魂大法】を改良し、自分の極小部分の魂と一部の【氣】を、既に【練氣】を持つ人々の魂に付着させ、徐々に彼らを汚染し、最終的には俺たちの者に変えるものにした。その後、これらの人々から【氣】を吸収して【修仙】することができた。俺たちの考えでは、この方法を使えば一人の人間のすべての【氣】を吸収して彼らを殺す必要がなくなり、殺人を減らすことができるだろう。

　　改良したので新しい技術は【絲魂大法】と呼ばれている。二つの技術の発音は似ているだろう？これは偶然ではなく、俺が改名した結果だ。父親は俺の名前の変更を褒め称えてくれた。ふんふん。

　　ただし、俺たちが改良を始めたばかりで、使用し始めてわずか2、3年で【正教】の人々に再び攻撃された。その中の一人の使用人が俺たちの改良した【攝魂大法】の情報を【正教】の人々に渡したのだ。【正教】はより大きな被害をもたらすと恐れ、俺たちに先手を打って攻撃してきた。

　　その時、俺と父親は殺された。死ぬ寸前に俺は

　　裏切り者の使用人に尋ねたことがある。「なぜこんなことをしたの？」と。彼はなんと言ったか。「報酬があったからさ！」。俺と父親は彼に悪いことをしたか？「君たちには悪いことはなかったよ、でもあっちのほうが金があるんだよ」と言われた。本当に腹が立った！

　　当初、俺は転生後に怨みを抱いていたが、オリーブがいたおかげで、一緒に成長し、恋人にもなった。彼女は俺にとって良い人で、前世の裏切りの悲しみを徐々に忘れさせてくれたが……

　　今、俺は理解した。人間は信じてはいけない、支配するしかないのだ！ただし、今は弱すぎる。特にマリオンを汚染するために、俺は大量の魔力を消耗し、重傷を負ってしまった。そして、使い慣れた右手は動かない！どの階層にいるかも分からないし、もし強力な魔物に出くわしたら俺は勝てないだろう。

　　たた、たた、たた

　　足音が俺の後ろから聞こえてきたので、俺は振り返って見ると……