第8話 ゴブリンの巣窟(後編)
ゴブリンの巣穴を発見した私たちは、迷わず
ゴブリンどもは一撃で斬り
(でかい…。こいつがゴブリンの
私は、これまでとは
『インフォ』というスキルで情報を収集しようとしたが、あまり詳しいことは分からなかった。
《 基礎情報 》
名前:バラモ
レベル :18
種族:ゴブリンリーダー(変異種)
説明:ゴブリンの変異種。変異条件は不明。ゴブリンより
《 能力 》
unknown
やはりゴブリンの変異種で、種族名がゴブリンリーダーとなっている。
ゴブリンは、基本的に5レベル以下の個体が多い。
それに比べて、ゴブリンリーダーは18レベルという
これまでの敵とは、力の差は
インフォのレベルが2に上がったとはいえ、相手の能力や弱点を見ることはまだ難しいようだ。
「みんな、奴はゴブリンの変異種だ。危険だから巣穴の外で待っていてくれ!」
「ジンさん、あれは相当強そうだぞ!勝てるか?」
「大丈夫だ。私に任せてくれ!」
私は村人に安心させるように笑顔で答えた。
彼らは私に
「
「そうだな。」
私は冷静に返したが、心の中では緊張していた。この戦いが私の運命を左右することを感じていたからだ。
インフォによって相手の方がレベルは上だとわかった。
油断はできないが、こちらも
お互いに
「
ゴブリンリーダーの
「くっ!」
相手の攻撃の激しさに驚きながらも、体の感覚が危険を
《ドカッ!》
回避には成功する。
しかし、思い切り打ち込まれた棍棒が地面深くにめり込んでおり、その攻撃の強さを物語っていた。
(やばい…。あんなの直撃したらひとたまりもないぞ!だが、今ので
私は相手の攻撃の
《ザンッ!》
肩からお腹に達する
「グァァァ!!」
(よし!これなら行ける!)
勝利を確信して再度
「調子に乗るナ!シールド
《ガキン!》
ゴブリンリーダーに対して体重の乗った鋭い斬撃が直撃したと思った
剣を持つ手に
「何だ!?今、何かの
「ハハハ!驚いたカ?俺は『シールドS』が使えるんダ!もう、ダメージを受けることはないゾ!」
「くそっ!これはまずい…。」
インフォではレベル不足で入手できない情報があったことを思い出す。
ゴブリンリーダーは、『シールドS』というスキルを使用したらしい。
この時、この世界に存在するスキルという能力がとてつもない効果を
そしてそれは、あまりにも
だが、この『シールドS』を発動されたことで、こちらの攻撃が防がれてしまうことは
(やばいな。もう
〘…聞け。シールドSには、防御回数に制限がある。たとえ弱い攻撃であっても、15回打ち込めば消失する…。〙
突然、頭の中に声が聞こえた。
以前、幼女神さまから『念話』という能力で似たようなことを経験したが、明らかに男性の声色だったため、幼女神さまとは関係のない誰かからのメッセージだったのだろう。
(誰の助言かはわからないが、先程のアドバイスはシールドに対抗する素晴らしい手段となりそうだ。一度信じてやってみる価値はありそうだな。)
私は助言を信じて、上限である回数15回を超えて攻撃することを決意した。
まるでゲームのような単純な弱点だが、失敗するような気はしなかった。
《キーン!カン!カン!キン!》
連続攻撃によって剣を
謎の声によると、打撃の強さは関係ないと言っていたので問題は無いはずだ。
「ハハハ!ムダ!ムダ!何だその
ゴブリンリーダーは、
「本当にそうかな?9…10…11…12。」
「何を言ってイル?もう打つ手が残っていないのダロウ?」
「残念だが、あるんだよ!13…14…15!」
《パリン!!》
私が15回目の攻撃をヒットさせると、助言があった通り、ゴブリンリーダーが自信を持っていた『シールドS』が音を立てて
「何だト?馬鹿ナ…。」
ゴブリンリーダーもこのことは
「シールドSには回数制限があるんだ。知らなかったようだな?」
「クソッ!それならば、もう一度やるマデ…。何?デキナイ…。消失するとしばらく使えないのか!?ぐぬぬ…。」
ゴブリンリーダーは、能力に
(シールドSが無いのなら俺にも
私は、ゴブリンリーダーを倒すために一つの方法を試すことにしたのであった…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます