第5話 ゴブリン襲撃
「ゴブリンだ!ゴブリンが襲ってくるぞ!」
夕暮れの空が赤く
私は、村人たちと一緒に夕食の準備をしていた。
突然、トネリコさんが
ゴブリンとは、この世界に住む魔物の一種だ。
人間と似た姿をしているが、緑色の肌と
知能は低いが、手先は器用で、
魔物の中では弱い方だが、
この辺りは魔物の出現が少ないと聞いていたが、今回の襲撃はまさに
村の北側から、ゴブリンたちがどこからともなく現れた。ざっと数えても20体はいるだろう。
村人たちは、ゴブリンから逃げるために家に引きこもったり、森に隠れたりした。
男たちはなんとか武器らしきものを手に入れて集まった。
私もアシュアさんと一緒に
(あれがゴブリンか…。想像していたよりもずっと恐ろしい。小さな悪魔という感じだ。)
怖かったが、このままでは
ジンディオールのように魔剣士スキルを使えればいいのだが、副隊長のフレイに能力を奪われてしまった。
そこでアシュアさんから借りたのは、草刈り用の鎌を木の棒に
(
村長のライズさんが指揮を
男衆は30名ほど集まっており、数ではゴブリンよりも多かった。
「二人で一匹ずつ相手にしろ!行くぞ!」
「おぉぉぉぉ!!」
私は危険なチームがあれば助けるように頼まれて、一人で動くことにした。
村人たちは二人で一匹のゴブリンと戦っているが、戦闘経験が少ないせいか苦戦している。
「やめろ!
《ゴンッ!》
「うわぁぁぁ!」
ゴブリンたちは村人よりも力が強く、攻撃を受けて負傷する者が続出している。
私は傷ついた村人を見つけると、
「やぁぁぁ!」
「グワァァァ!」
平和な日本で暮らしていた私にとって、こんな戦闘は初めての経験だった。
しかし、戦っているうちに攻撃のタイミングや相手との距離感、防御の方法などが自然に身についていたのだった。
やがて、ゴブリンとの戦いに
魔剣士のスキルは
「うりゃ!まだまだ!はぁぁぁ!」
気がつけば私は一人で
20体いたゴブリンのうち14体は私が倒していた。
「ジンさん!すごいです!強いんですね?」
ゴブリンの
どうやら先ほどの戦闘を見ていたらしい。
「自分でもびっくりしているよ。まさか、こんなに戦えるとは思ってもみなかったからね。」
「ジンさん、すごいよ!」「やはり俺の目は正しかったな!娘を嫁にやるぞ!」「ジンさん。負傷者もいますが、最小限の被害で済みました。あなたのおかげです。本当にありがとう。」
村人たちから感謝の言葉をたくさんもらった。
自分はただ必死に戦っただけだが、村人たちを救えたことや感謝されたことは本当に嬉しかった。
「この村にジンさんが来てくれたのは、神様のご加護だったのかもしれぬのぅ。」
私の隣にアシュアさんが現れて、私の肩にそっと手を置いてつぶやいた。
(そうだとしたら、きっとあの幼女神の
「ジュリア!負傷者の手当てを手伝ってあげなさい。」
「うん、おじいちゃん。任せて!」
ジュリアさんは、腕を
「聖なる光よ、傷ついた者を
ジュリアさんが不思議な言葉を口ずさむと、緑色の優しい光が現れて傷口を包んだ。
傷は徐々に消えていき、やがて完全に
「凄い!傷が治ってしまった…。ジュリアさん、今のは?」
「えへへ。今のは
「治癒魔法『
「ありがとうございます。ですが、
「おお!ジュリアが照れてるぞ!」「おお!恋の予感か!青春だねぇ。」「ジンさんはカッコいいからなぁ。」
「みなさん、からかわないでくださいよぉ!」
村人たちの治療が終わると、私とのことでからかわれたジュリアさんは、顔を真っ赤にして逃げるように立ち去ってしまった。
(あれが魔法か。この世界には本当に魔法があるんだね。ワクワクするなぁ。俺も習得できればあんな風にできるかな。何だか
「うしゃー!」
「おっ、ジンさんも
「あっ、そういう意味ではなくて…。」
完全に
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