煙草 / 増田時雨 様
作品名:煙草
作者名:増田時雨
URL:https://kakuyomu.jp/works/16817330658579520360
ジャンル:現代ドラマ
コメント記入年月日:2023年10月20日
以下、コメント全文。
初めまして。
この度は『自作品への意見や提案がほしい方へ』企画にご参加いただき、ありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。
作品の方を拝読致しました。
考察の捗る短編という風に見受けられました。最後の一人称の変化をSF的に読むか、それとも単なる時間経過とするのか。その他、この隣人の存在そのものへの考察など。小説ならではの想像の余白が、上手く使われていた作品だと思います。主人公と隣人の距離感も絶妙で、お互いに完全に打ち解けているわけではない点が、個人的には興味深かったです。
気になった点は二つほど。
一つは描写について。短編なので細部への指摘は野暮ではあるのですが、やはり家庭内暴力の描写の希薄さは否めません。ステレオタイプな側面が目立ち、主人公の心理描写も同様に作り物感が表れています。隣人との出会いや交友を書くためには、この部分を踏み台にする必要があります。よって踏み台が綿密なものでなければ、あとの展開に綻びが生じてしまいます。本作は想像の余白を使った作品なので、全体の曖昧さを誤魔化せる反面、やはり分解して読み解くと粗さが残るのも事実です。
まずは、主人公の心理描写を掘り下げてみてください。現状では諦観や他人事に近い心理なので、ここに自己肯定感の低さを足すなど。本当に追い詰められた人間は、思考も行動も堂々巡りになります。その結果として自棄を起こしたり、間違った方向に救いを求めたりと。一概には言えませんが、その根底には自己肯定感の低さがあります。そうした被虐待児の心に寄り添った文章を書くことが、本作には求められるのではないかと思います。
二つ目は小説の基本ルールについて。これはWeb小説では順守する必要はありませんが、確実に作品の体裁が整います。特に小説に慣れ親しんだ人ほど、基本の守られていない作品を疎む傾向にあるので、よろしければ取り入れてみてください。いくつか簡単に紹介します。
・改行後の段落初めは一字下げる。
・「」内文末に句点(。)は不要。
・「」内文末を除き、感嘆符(!)や疑問符(?)のあとは一字空ける。
以上になります。
少しでも創作活動のお役に立てたのなら幸いです。
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