竜殺しのアラン / ミナガワハルカ 様

 作品名:竜殺しのアラン

 作者名:ミナガワハルカ

 URL:https://kakuyomu.jp/works/16817330658393766270

 ジャンル:異世界ファンタジー

 コメント記入年月日:2023年10月17日


 以下、コメント全文。


 初めまして。

 この度は『自作品への意見や提案がほしい方へ』企画にご参加いただき、ありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。


 二万字ほど拝読致しました。

 全体として、硬派なファンタジー作品という印象を受けました。ファンタジー要素を取り入れながらも、あくまで本筋は現実寄りといいますか。宮廷での交錯する大臣たちの思惑や、国家の在り方など。深読みしすぎかもしれませんが、根底にあるテーマは現代に通ずるものがあるように思いました。そうした内容はもちろんのこと、文章も非常に良かったです。乾きすぎず、かといってくどくもなく。出版されているものと比べても、遜色はありません。言い回しや単語選びが、作品の雰囲気を際立たせていました。


 気になった点は二つだけです。

 一つは視点について。本作は群像劇の側面があるため、通常の三人称が使われていました。これは最適解だと思うのですが、この視点の弊害として「主人公が目立たない」ということが起こっています。アラン以外にスポットが当たる時間が多いためです。「物語そのものが好き」という読者には問題ない一方、「主人公が好き」という読者にとっては由々しき事態です。当然、後者は切り捨てるのもアリですが、ここでは折衷案として「アランの心理描写を増やす」ということを提案させていただきます。アランのいる場面では、なるべくアランの視点で物語を進める。セレオスの視点で書いていた箇所を譲り受けても良いと思います。そうすれば序盤から主人公に感情移入しやすくなり、アランの過去や主張にさらなる深みが生まれるかと思います。


 二つ目は小説の基本ルールについて。これに関しては大半のルールを守って書かれていたので、かえって守られていない部分が気になりました。二点、挙げます。

 ・三点リーダーは偶数個で使う。

 ・「」内文末を除き、感嘆符や疑問符のあとは一字空ける。

 これらも守られた方が、統一感が表れるでしょう。よろしければ取り入れてみてください。


 最後に一つ、誤字の疑いのある文章を報告しておきます。

 第5話より:「アレン王子を殺せ、と?」→アランの誤字でしょうか。


 以上になります。

 作者様の創作活動の一助となれば幸いです。

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