第109話 魔王の攻撃は止まらない
ブラァアアアアア!!
ぐぬぅうう!!
ザウスの強さは想像よりもう少し上!
レベル40万ではあんなことはできん。つまり、50万はあるということか!
ちぃぃッ!!
面倒なことになる前に片付けてやるわ!!
ザウスは瞬時にガードしたようだが、ククク。レベル66万の拳撃を舐めるなよ。
やつは遥か遠くまで飛んでいく。
消し炭にしてくれる!
「
巨大な鳥を模した火炎魔法だ。
それを千発分作る。
追い討ち攻撃だ。
クハハ!
終わりだ。
「死ね」
⭐︎
〜〜ザウス視点〜〜
俺はぶっ飛ばされていた。
「うーーん」
一応、打撃攻撃は避けることができたんだがな。
魔王の攻撃は空振りでも凄まじい風力だ。それに踏ん張るのも衝撃波が発生するから問題なんだ。
後ろに控えるオークたちにダメージが出るのは困る。
だから、敢えて防御して威力を受けてみたんだが……。
100キロ以上は飛ばされているかもな。
ダメージはまったくないが意外と飛ばされてしまったよ。
まぁ、この程度の攻撃なら踏ん張っても良かったか。
「ん? なんだ、あれ?」
それは炎の鳥の群れだった。
やれやれ。
魔王が得意な魔法だな。
ブレクエの世界観じゃ、1発撃つのが精一杯な必殺技なんだがな。
千発くらいはあるだろうか? とにかくすさまじい数だ。
俺に当たるのは問題ないんだがな。
あの鳥が1発でも落ちればザウスタウンは消滅するだろう。
俺の領土に落ちるのは困る。
焼け野原になってしまうよ。
だから、全部の鳥を防御する。
究極、防御魔法。
「
それは全高100メートルを超える巨大な門だった。
門の向こうはブラックホールのようになっていて、いくらでも攻撃を吸収することができるんだ。
少々魔力を消費するが100個くらい出しておこうか。
門は全ての鳥を吸い込んだ。
中に入った
永遠に燃え続けるのか、それとも可燃の効力がなくなって消滅するのか?
まぁ、とにかく、門に吸収された物は無力化してしまうのだ。
突然。
大きな大蛇が現れた。
それは顔だけで20メートルはあるだろうか。
そんな巨大な大蛇が8匹も。
俺はその大蛇にパクンと食べられてしまう。
やれやれ。真っ暗だ。
わずかだが、外から声が聞こえる。
「
魔王の攻撃か。
こんなもん。体内からぶっ潰してやるさ。
「ふん!」
ブシャァ!!
俺はすべての大蛇を粉砕した。
「なにぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?」
「おい。いい加減に本気を出せよ」
「ブラァッ!? こ、このぉおおお! 強がりを言いおってぇええ! 煉獄大蛇の猛毒が貴様の体内を蝕んでおるのだろう。ククク。解毒方法は発動者にしか権限がないのだ。この世に存在するどんな解毒魔法も通用しない。つまり、
「俺には完全毒耐性の設置スキルがあるからな。こんなもん、まったく効かんぞ?」
「なにぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?」
なんだこの狼狽ようは?
もしかして、これがこいつの本気とか?
いや、そんな……まさかな。
仮にも魔王だ。しかも、イケメンダールによって悪魔覚醒を施されてかなりパワーアップしている。
油断は禁物だ。
魔力消費は最小限に留めておく。
☆
〜〜魔王視点〜〜
な、なぜだ!?
なぜここまで強いのだ!?
強がりか?
強がりなのか??
それにしては汗を一切かいていないが……。
そ、それさえも強がって見せているとか……?
それもそうか!
やつには相当なダメージがあるはずだ。完全に強がりだな。ふん! 雑魚魔族が考えそうな浅知恵か。
隠蔽の魔法でステータスは見えないが、相当なダメージがあるのだ。
ククク。バカなやつめ。
そんな強がり作戦が
ククク。
ならば、その作戦を打ち砕くように図星をついてやるわぁあああああああああ!!
あせれ、狼狽しろ!
テンパレザウスゥウウウウウウウウ!!
「回復する時間をやろうか? ククク」
「え?」
ククク。回復魔法を唱える時がチャンスだ。
わずかな隙に強力な一撃を食らわせてやるわ。
「回復する時間をやると言ったのさ」
「なぜだ?」
ククク。
さぁ、汗をかけ! あせれ! テンパレェエエエエ!!
「ふん。
「いや……。1ダメージも喰らっていないが?」
「…………………………………………え?」
「あ、だから、1ダメージも減ってないんだ」
「……………………………………………」
「なので、回復する時間というか、回復する必要がないんだよ」
「……………………………………………」
ブラァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?
ぬぅわんだとぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?
どうなっているのだあぁああああああああああああああああああああああああ!?
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