プロローグ


 僕のクラスには、幼馴染で、一緒にいるととても楽しいやつがいる。

 そいつとは、毎日一緒に登下校したりして何気ない会話をして、小さな幸せを分かち合っている。朝の六時半に起き、玄関を開けるとそいつがもう待っていた。

 「おっはー!目覚めはどうだった?」

 「バッチリだったよ!それにしてもようやるね。五時に起きるなんてさ毎日」

 「いや、なれたら普通だよ?朝トレなんて優もやってみる?」

 「遠慮しとくよ、僕は貧弱だしね」

 「ハハ、わかった」

 僕と彼女のラブラブっぷりは、もう学校中に知れ渡っていた。そのことについてなにか言ってくる輩はほとんどいなくなり、僕ももう大抵のことは気にしないようにしている。

     そして五年後

 「ねぇ、あなた夜ご飯はなんにする?」

 「ん〜と〜……、じゃあコロッケを頼む」

 「わかった〜」

 僕たち二人は、今年結婚し、とても順風満帆な生活を送っている。そしてセンニチコウが、花びんに挿され風で揺れていた。

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君は僕のために あらがえゆうらん @147ad

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