第54話 サキュバスのアルメリナ
いきなりマリンに抱きついたその女の子は
「生きていたのですね、お姉さま!」
そう言ってマリンに縋り付く
「アルメリナ、私は元気。心配ない」
そう答えるマリンに
「お姉さまのいた砦が全滅したと聞いて…私は、
私は…ウウウッ〜」
そう言って泣き出してしまった。
「ダーリンと出会って幸せ、心配ない」
マリンがそう答えると
ギギギと音がする様な殺気を込めヒカリの方に
振り返って
「お前がお姉さまを誑かしたのかっ!」
そう言って目に力を入れ始めた。
するとマリンがアルメリナのコメカミを鷲掴みに
して
「私はダーリンのもの、何もするな」
「イタタタっ、分かった、分かりましたから…」
そう言って置きながらアルメリナは素早くヒカリに
【魅了】の能力を使った、しかし…
「素敵…、抱いて欲しい…」
事前に危険を察知していたヒカリは
【魔力反射】の能力を発動していた。
マリンは腕を組みながら
「ダーリン、素敵、当たり前」
と頷いている、そして
「ダーリン、やっちゃって」
マリンの言葉にアルメリナは
「え〜っ、いいんですか?」
飛び上がって喜んだがその1時間後…
「こ、こんなの知らない…凄すぎる」
ヒカリが性の能力をフルに発揮したことにより
その能力を思い知らされる。
暫く呆けていたアルメリナは【魅了】が解けてくると
!絶対にまけないんだからね!」
と、勝手に次回の予約をするアルメリナだった。
「ところでお姉さまは何故ココに?」
「ダーリン、魔王を倒す、私手伝う」
「え〜っ!?アマイモン様を倒すと…」
マリンの言葉に思わず驚愕するアルメリナだった。
「お前も邪魔するなら、殺す」
「じゃ、邪魔なんかしませんよ。私はお姉さまの
味方ですもの」
しかし、アルメリナは振り向きながら
「あんたの味方ではないからねっ!」
すかさずコメカミを鷲掴みにされ
悶絶するアルメリナだった。
「ふ〜っ、これでおわりかな?」
ヒカリの問に
「そうね、連れてきた部下はこれで全員よ」
アルメリナは事も無げに答える。
あの後、領主館に入った一行はブーヤの住人を操っていたアルメリナの部下のサキュバスやインキュバスを次々と始末していった。
アルメリナの部下と言っても魔王に連れて行けと
命令されて一緒に来ただけなので特に思い入れも
ない、サキュバスも所詮悪魔だしね。
【魅了】の解けた住人達が戻れば、このブーヤの
街も元に戻ることだろう。
待機させていた仲間達を呼んできて、次の旅の準備をする。
次に目指す街はアラヤードだ。
一行は晩御飯の前にノクチの街の自宅に
【空間転移】した。
なぜだかアルメリナも付いてきた。
「別にアンタに付いて行く訳じゃないから、
お姉さまと一緒にいたいだけだから…」
と言い訳していた。
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