第46話 5人で西の森へ

 5人体制が整ったので本格的に西の森の攻略を始めようと西の森へ向かう。

僕とマリンが前衛でこの後ろにヨルムがシンシアを守る位置につく、シンシアの後ろをラナが守り後ろからの奇襲にも備える。

まあ僕の魔物探索にかかれば奇襲はほぼ無理だけど


森に入ってから何体かのオーガを倒した。

今のところ特に問題はない。

マリンの「ダーリン、焼肉、オーガの焼肉」攻撃を

別にすればだが…。

(こんな所でパーティーでオーガの肉を食べたら大変なことになるだろう)

 マリンにはオーガは家に戻ってからとお願いして

その代わりにミノタウロスを見つけたら焼肉パーティーすることを約束した。


オーガをどんどん狩って森の奥に進む。

僕の無限収納の中にはすでに100体を超えるオーガが収まっている。

レベルも1つ上がった。


レベル25で増えた能力は

【念動力】…物体、液体などを理力により操る


元々レベルの高いマリンやヨルムは上がらなかったが、シンシアは4つ、ラナも2つレベルが上がった

この調子でレベリングを続けパーティーの力の底上げをしたい。

ヒカリ…レベル25

マリン…レベル48

ラナ…レベル20

シンシア…レベル14

ヨルム…測定不能?(僕には鑑定不可)


108体目のオーガを倒した時に僕の魔物探索に急速に近づく点を捕らえ、皆にその事を伝える。

マリンが魔物との遭遇に備え飛び出そうとした時

「待って下さいっ!」

ヨルムが引き止める。

「敵ではないようです」

その言葉のあとに現れたライカンスロープ(狼男)はヨルムの前に跪いた。

「ヨルムンガルド様、主がお呼びでございます」

「兄様が…わかりました、案内しなさい」

ヨルムが僕に目で合図して僕も頷く。

「皆んな聞いてくれ、これからヨルムの兄上に会いに行く」

そうして僕らはライカンスロープのあとに続いた。


案内に続いて暫く森を進むと開けた場所に出た。

前を見ると巨大な神殿?が見えた。

「我が主はあちらにいらっしゃいます」

と、ライカンスロープは言う。

更に緊張した面持ちで

「お連れの方々もくれぐれも失礼の無きようにお願いいたします」

(相当ヤバい人なんじゃないの?)


建物の内部に入り奥へ進むと突き当りの広間に

その方はいた…。

全長10メートルを越える真っ白い狼。

彼は踞(うずくま)り気怠げにコチラを見ていた。

ヨルムは片膝をつき

「お久しぶりです、フェンリル兄様」

(ふぇ、フェンリルって!)

皆、ヨルムに習って片膝をつくが動揺は隠せない。 


「久しぶりよのう、ヨルムンガルドよ。しかし神により彼の地に追いやられたお前が何故に女としてここに居るのじゃ?それにそこな人間がお前の伴侶とはどういうことじゃ?」

地の底から出た様な低い声が頭の中に響いた。

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