第33話 迷宮の奥でパーティー?
東の迷宮でレベルを上げるべくやって来たのだが
1層、2層ともに敵が出て来ない?
3層まで降りたがやはり同じだ。
思い当たるのは前回、マリンが各層のボスを完膚なきまでにケチョンケチョンにしたから…。
マリンの纏う魔力を感じて逃げてしまったに違いない。
さっさと4層目に下りる。
いきなりミノタウロスが襲ってきた。
力まかせに振り下ろしたバトルアックスをヒラリと交わすと地面に突き刺さる。
いかにも脳筋らしい攻撃だ。
スキだらけのミノタウロスの首をはねた。
なお、マリンは後ろの方でおやつを食べている。
今回は僕のレベル上げが目的なので、マリンは僕が
声を掛けるまで待機してもらっている。
さっさとミノタウロスを無限収納にしまう。
(ミノタウロスの肉も美味そうだなと思ってさ)
次に現れたのはサイクプロス、1つ目の巨人だ。
やはり今までの階層よりも回遊しているモンスターが強くなっている。
まあ、今の僕にとっては敵ではないが、まずロックバレットで目を潰した。
後は、ラナに倒させた。
彼女のレベルも一緒に上げておきたい。
その後もバジリスク、オルトロスなど強敵と言われるモンスターがオンパレードだ。
僕とラナで交代で倒していく。
やばい、マリンがおやつを食べ終わって暇そうにしている。
僕は無限収納から自作のけん玉を取り出し、マリンの目の前で実演する。
おっ、おっと興味を引けたので手渡して遊んでいてもらう。
とにかくレベル上げをしたいのでスグにボス部屋の方には行かず、ぐるぐるとモンスターを倒して周る
流石に倒し過ぎたのかモンスターを見なくなった。
結局僕がレベルを2つ上げ、ラナは4つ上げレベル14になった。
僕の開放された能力は
レベル21で【千里眼】が
レベル22で【無限図書】が開放された。
もうレベルが上がっても魔法は覚えないようだ。
そろそろお腹が空いてきたのでお昼にしようということで結界を張り、丁度良さそうな大石を流星剣で
横薙ぎに切る。
これでファイアで加熱すれば石焼き調理が出来る。
先ほど倒したミノタウロスの肉を取り出し、ミラーナイフでスライスしていく、見るからに美味そうな
霜降りだ。
こっそりとミノタウロスの舌の肉もスライスし、塩を振る、特上タン塩の出来上りだ。
まずはタン塩から焼いていく、何とも言えない食欲をそそる匂いが漂う。
マリンもラナもヨダレを垂らして待っている。
焼けたものを取り皿に入れて上げるとすぐさま口に
放り込む、
「「うっまぁ〜い!!」」二人でハモる。
そう言えばエルフは肉は食べないと思っていたが、
ラナに聞くと特に決まりは無いらしく、大多数は食べる機会が無いだけで食べるエルフもいるそうだ。
まあ美味いは正義ということだな。
僕もタン塩を食べてみる。
確かにめちゃ美味い…生ビールが恋しい。
皆で目の色を変えて食べるものだからあっという間にタン塩は売り切れだ。
二人は食べたことのない味の肉だが、いったいどこ
の部分なのか聞かれたが、ミノタウロスの舌だとは
言えずに、肩だったかなあ、背中かも…ととぼけた
ツッコまれる前にさっさと霜降りの肉を焼き、今度は僕の特製ダレを付けて食べさせる。
二人はあまりの旨さの感動に、こんなに美味しい物が食べさせてもらえるなら一生ついて行くと断言していた。
それはそれで淋しい…。
早く食べないと食べ尽くされそうなので僕も食べて
みる……はあ〜白いご飯が恋しい。
こうして大満足の焼き肉パーティーを終えた。
(今後マリンはミノタウロスを見つけたら焼き肉、
焼き肉と騒ぐのだろうな)
さあ、腹ごしらえも済んだし迷宮攻略に戻ろう。
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