第22話 流星剣とミラーナイフ

 今日はニコルの武器屋に頼んでいた僕の装備を受け取りに行く日だ。 楽しみ過ぎて朝から浮かれて

ミィーからは怪訝な目で見られていた。

かき込むように朝食をとっていると


「あらあら、そんなに慌ててどうしたの?」


そうミラノさんに声を掛けられる。


「ふぁい、んぐんぐっ、今日は頼んでいた僕の装備 

 が出来るんです、それを受け取りに行きます」


「そう、それは楽しみねえ」


優しい姉のような母親のような?いや、愛しい人を

見るような眼差しで見つめるミラノであった。


待ち切れずに開店早々にニコルの武器屋に訪れる。

今日はカウンターで腕を組んで待っていたニコルは


「おう、早えなっ」


「おはようございます、もう待ち切れなくて」


「ガハハハ、そうか待ち切れねえか」


笑いながらカウンターに防具を並べた。

魔鉱石で出来た兜、鎧、盾だ。 

まずは防具の微調整だ。だが殆んどピッタリなサイズでその精確さに驚かされる。


「ちょっと表を走ってみろ」


そう言われて走り回る。想像よりも全然動きやすい

し、疲れない。宙返りやバク転も余裕で出来る。


「問題ねえようだな」


「はい、最高です」


「おう、そうか。じゃあ次は剣とナイフだな」


そう言うと剣とナイフを出してきた。


カッコいい意匠を施された鞘から剣を抜くと眩しい

程の白銀が姿を現した…それは神々しい程だ。

柄を握り軽く振ってみる、軽いっ!流れるように振り切れるその剣は流れ星のような光の線を描く。

流星剣…そうだ、この剣をそう名付けよう。

次にナイフを手に取る。このナイフも鞘から抜くと

光輝く…凄く手に馴染むなあ、軽く振り回したあと

マジマジとナイフを見つめると鏡のように輝きどこか中性的な顔を写し出した。…本当に鏡のようだな

このナイフはミラーナイフと名付けよう。


「ありがとうございます、全て最高です」


「その剣はドワーフの印綬を彫り込んである、簡単

にゃ折れはしねえ、ドラゴンの首も落せるかもな」


「いつかきっとドラゴンも倒せる男に成ります」


「ああ、そん時は牙や角、鱗を持ってこい、スゴい 

 もんを作ってやる。待ってるぜ」


二人はガッシリと右腕と右腕をクロスした。

その腕に誓いを立てて…


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

次回、ついに覚醒しはじめるヒカリ

伝説の幕開けか?

今回は短くてスンマセン!







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