第18話 魔獣狩りは儲かりまっせ!

 東の遺跡から戻りギルドに顔を出すとちょうど

依頼状況を確認に来ていたボルノさんに会った。


「おう、今帰ったのか?」


「はい、今戻ったところです」


「それでどうだった東の遺跡は?」


「いや〜、出てくる魔獣が単体だからソロで狩るに

 は良いには良いのですけど…」


「なんだ?」


「グリフォンは誰でも狩れないと思います」


「あ〜確かにな、だけどオークキングを倒したお前

 なら特に問題ないと思ったんだかな」


「まあ、確かに特に問題なかったですけど、先に

 言って欲しかったですよ」


「そう言うなよ、早く換金してこい驚くぞ」


「?」


そう言われて受付のレオナさんの前に行くと


「お帰りなさい、ヒカリ君」


ニコニコしたレオナさんに迎えられる。


「お疲れ様です、だだいま東の遺跡より無事に戻り

 ました」


「ケガも無いようで安心したわ」


「ありがとうございます、早速買い取りをお願いし

 ます」


と、無限収納からグリフォンの頭を出しかけると


「な、な、ちょっと…グリ…フォン?」


「ええ、グリフォン2頭と…」


「に、2頭…ここじゃ無理よ、裏の解体所で

 出してもらうわ、こっちよ」


裏の解体所に連れていかれ今日の成果を全て出すと

解体所のハンスさんとレオナさんが呆然としており


「まさかとは思うがこれ全部を兄ちゃん1人で

 狩ったのか?」


「そうですけど…?」


「レオナ、確かこの兄ちゃんは冒険者になって

 半月もたってねえよな?」


コクコクと壊れたオモチャのように首を振るレオナ


「「とんでもねえ〜(ない〜)!!」」


そんなこんなで買い取りを済ませると驚愕の金額で

思わず間違っていないか聞き直した。

話しによるとグレートボアの肉は特別に美味しく高値で売れるらしいし、爪や牙、毛皮と捨てる所がないらしい。レッドサーペントも皮は鎧や御婦人用の高級バックになるし、毒は薬に使われる。おまけに

肉は蒲焼になるらしく、ここノクチの街の名物らしいのだ。(初めて知った)

そしてグリフォンはというと貴族がこぞって剥製に

して権力を誇示する為に使われるそうだ。

ちなみにドラゴンだと数十倍、モノによっては数百倍以上になり一生遊んで暮らせるそうだ。


買い取り金額を発表しょう、なんと金貨10枚以上になるそうだ。

ハッキリとした金額でないのはグリフォンはオークションに出すからより高値になるそうだ。

僕を待っていたボルノさんの所に行くと


「どうだった?」


「思っていた倍以上ですね」


「そうだろ、ヒカリ位の実力があるソロなら東の遺

 跡が一番儲かるからな、1杯奢れっ」


「1杯でも2杯でも奢りますよ、行きましょう」


そう言ってギルドを出ようとするとレオナさんに

呼び止められたのでボルノさんには先に行ってて

もらった。


「ヒカリ君、あの魔術師の子に聞いたんだけど…」


(ギ、ギクッッ!)


「2人でデートしたそうじゃない?」


「はあ、そうですね…」


「付き合ってるわけ?」


「いや、別にそういうのではなくてですねえ…」


「だったら私ともデートしてくれるわよねえ?」


「は、はい、もちろんですよ、うれしいなあ…」


こうして後日レオナとデートすることになった。

ちゃんとしたデートをしたいということでレオナ

さんの次の休日にすることとなった。

納得したレオナさんと分かれてボルノさんの待つ

お店に向かうともう呑み始めていた。

今日のボルノさんには上機嫌で少しの間ボルノさんのパーティー「ノクチの光」に同行しないか?と

誘われ、お願いすることにした。

これで地道にレベルを上げることが出来るだろう。

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