第7話 何とか無事に初日終了

 気が付くと窓の外も薄暗くなっていた。転移早々ゴブリンと戦い思いの外疲れていたようだ。

お腹も空いてきたので、食堂に行くことにする。


「ミィーはお留守だよ」


そう声を掛け食堂に向かうと何人かの冒険者が食事

をとっていたり、酒を飲んでいた。

僕は1人だからテーブルには向かわずにカウンターに座り目の前のミラノさんに声を掛ける。


「こんばんは、食事をお願いします。あと、ネコ

 のミルクも後で下さい、それとこれ」


そう言ってカウンターに銅貨を1枚置き


「ミルク代です、ちょくちょくもらいたいので

 足りなくなったら言ってくださいね」


「ありがとう、頂くわ」


そう言ってオーク肉のシチューなどの晩御飯セット

を出してくれた。初めてのオーク肉に恐る恐る口に

したが、ミラノさんが料理上手なのかクセもなくムシロとても美味しくハマりそうな味だった。


あまりの美味しさに夢中で食べていると、後ろから


「兄ちゃん見ない顔だなぁ」


と声を掛けられる。振り向くと屈強な身体に顔に傷のある冒険者が立っていた。


「ボルノさんイジメないでよ」とミラノさん


「今日、この街に来たヒカリと言います。よろし

 くお願いします」


「おう、オレはボルノ、顔は怖いらしいがイジメた

 りしねぇよ、よろしくな」


「顔がコエーかぁ、そいつぁ違いねぇ」


「「ワハハハ」」


「オマエらぶっ飛ばす!」


どうやら皆には慕われてるようだ。


「オレはこの街の生まれだ、わからない事があった

 らいつでも聞きに来い」


「ありがとうございます」


頼もしい先輩が出来て良かった。


「あ、それから北の峠の方には行くなよ、最近魔族

 の砦が出来たらしい。行くなら南にしておけ」


「わ、わかりました」


フラグを建てないでよボルノさん…。


 食事を済ませて部屋に戻る。もらったミルクを ミィーにあげながら今日1日の出来事を考える。

そういえば、初対面の人達とスラスラと話せたな

元の世界の僕じゃ考えられない…。


「フローラさん、僕に何かしました?」


「えへへ、ばれちゃった、引きこもられたら魔王 

 退治なんて無理じゃん。だからダウナー気質を

 ポイポイってさ、あと魔物にビビらないように 

 勇気100バイの元も植え付けておいたよ」


「は、はあ〜、ありがとう…ございます?」


すっかりキャラ変した女神に呆れる。

ともあれ明日からレベル上げ頑張ろう!

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