第2話
眩しい日差しに目が覚める。
どうやら私は机で寝落ちたらしい。
寝ぼけながら誰かに見られるのも不味いであろうノートをしまう。
あんまり寝た気がしなくてボヤボヤするしベッドに入るか迷っていると控えめなノックが響きメイドのパナが入ってきた。
「あらっ!お嬢様お早いですね!急いで支度します」
そう言うが早いかカーテンを全て開け洗顔の用意を整える。
侍女のレリーヌがドレスを持って来る頃にはすっかり目が覚めていたので着替えさせて貰いながらゲーム開始まで何年あるか計算しつつ色々考えた。
私は秋生まれで昨日7歳になった所。
ゲームはチュートリアルが春の入学式で2年になる頃キャラ分岐が決まる。
入学が15歳の春ってあったからえっと…7年半後?8年半後?あれってその時の年齢なのか数えの年齢なのかどっちなんだろ?
ヒロインは確か同じ伯爵家でライバルとして私は出てくるのよね?
だけど庶子で学園入学前に聖魔法が目覚めたとかで伯爵家に迎え入れられてるからまだ使用人の子供として生きてるだろうしローデン家に行かない限り会うことないハズ…。
んじゃ少なくとも7年は好きに生きて大丈夫って事よね?
あ、12歳の誕生日前だけ忘れないよう気をつけないと設定にお母様が魔物に襲われて死んだってあったわ!
じゃあ11歳までにある程度強くなれるよう鍛えるようにして後は好きに過ごそうっと!
当面の目標が立てられた私は夜ふかしした上に早く起きたのもあってお腹がペコペコ。
病院食ばかりだったせいかご飯が美味しくて仕方ない!
日本のゲームだからか珍しい異国の食べ物として丼やお刺し身があるから日本食が恋しくなる心配も無い!
私は健康なこの体と美味しい食事を満喫した。
お兄様の剣の訓練に私も混ぜてもらい、魔法の素質があったはずだと魔力訓練を繰り返す。
そうして鍛えていると毎日とてもお腹が空いた。
しかしたくさん食べるとシェフも喜ぶ。
たくさん食べてたくさん鍛えてメキメキ成長する。
食卓には毎日のように私の好きなものが並び、私は学園生活で上げるはずのバロメーターをガンガン上げまくった。
ヒロインのライバル役である私はなんとヒロインがカンストまでパラメーターを上げれば同じくらいまで上がる仕様だった。
要は救国のヒロインとどっこい同じだけ強くなれちゃうポテンシャルを秘めている唯一の敵キャラなのである。
差は聖魔法を使えるか否かってだけだし、戦う時にはヒロインは攻略キャラとタッグを組んで攻撃してくるからタイマンなら多分私のが強いくらいに成長出来る。
お母様を守るのを確実にするため呪文の練習もしたいけど、メインで使える魔法はヒロインが選択できるサブ属性の逆属性だから分からないと悩んでいたら判明するのは10歳の誕生日の儀式でだと魔力訓練のやり方を教えてくれた騎士が説明してくれた。
そうして、すくすく成長して10歳の誕生日を迎えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます