第2話 悪夢

俺はチョリソーアイスという薬の中で短くて浅い夢を見ていた。

みんながいた。

俺はそこで楽しくやっていたみんなそこで、酔っては吐き歌いおどっていて俺は俺で友達に寄りかかっては絡みジャーロのお○○いを揉みほぐしたりって具合。

そこで突然闇に落ちた。

俺の肩を叩く者がいたのだ。

脳天をぶち抜かれ、火で炙られ、血塗れの奴らがだ。

「よう、ダイブ楽しそうにやってるじゃないか」

「お前のせいで俺たちはこのザマだよ」

「カカカッ、いい人魚姫様を連れてるじゃないかぉまえのコレか」

銃弾に撃ち抜かれ関節の無い小指を突き立てるヤツ。

そして、背後にはヤツがいた。

「うわぁああああ!!!」

俺はガキみたいな声をあげてその夢から覚めたのだ。

股間を見る。大丈夫前みたいにチビってはいない。

俺はサバノ・ジュライ大丈夫だ。

白人の金髪碧眼185cm35歳でただの糞つまらない汚職でクビになった元刑事で今は薬中。

外を見る。

ゴミゴミとしたくだらない。泣きたくなるようないつもと同じ風景。ネオンとゴミとが渦巻く孤独な町だ。

外の路地では蟷螂犬トーロウがゴミを漁り。薬中が昨日と同じポーズでしゃがみこんでいた。

猫蝙蝠蛾キャーバッモスの幼体のマルがガリガリとキャベツを齧っている音がする。こいつ全然俺に懐きはしない。

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