7. 異世界ほのぼの日記3 221~225
-221 中身-
転生者達は訳が分からなくなっていた、「金庫がいじけて出て来なくなる」とはどういう事なのか。確かに「何でもありの世界」ではあるが先程ハイラが自らの手で金庫を取り出していた場面をそこにいた全員が目視していたので副所長の言葉が不審に思えて仕方が無かった、しかし転生者達の疑問はすぐに解決された。
女性「何よ、開けるか開けないかハッキリしなさいよ。」
ハイラ「ごめんなさい、もうすぐ開けるから許して頂けませんか?」
女性「あんた前もそう言ってなかなか開けなかったじゃ無いの、もう帰りたいんだけど早くしてくれる?」
ハイラ「分かりましたから、もう少しだけお待ち頂けませんか?」
これがデジャヴという奴だろうか、恋人達は以前にもこんな事を経験した気がした。
好美「嘘でしょ、この世界って・・・。」
守「金庫も喋るってのか?」
守達の会話が耳に入ったのか、女性の声がより一層イラついていた気がした。
女性「何よあんた達、金庫が意志を持っちゃいけないっての?それに初対面なのに挨拶もない訳?礼儀がなっていないのかしら?」
正直言ってこちら側サイドもイラっとしてきたが今は言い争いなどしたくはない、一旦深呼吸をして心を落ち着かせた恋人達は改まった様に金庫に向かって挨拶をする事に。
守「お初にお目に掛かります、俺は宝田 守です。こっちは彼女の好美、俺達貝塚義弘の事件の事でここに来てまして。」
好美「ご挨拶が遅れて申し訳ありません。」
金庫「ふふふ、分かったら良いのよ。意外に素直な子達じゃ無いの、まさかこんな所でいちゃつく恋人達がいるとは思わなかったけど私はそういうの好きよ。改めて私は金庫のコイム、偉そうな事言ってごめんなさいね。」
金庫自体は未だに壁側を見ているみたいだがこちらに笑いかけてくれている気がした好美、一先ず気になる質問を副所長にぶつけてみる事に。
好美「でもどうして金庫が意志を持っているんですか?」
ムクル「セキュリティ対策ですよ、いざとなった時に自分で逃げ回って貰えたらと思った所長が魔法でこうしたみたいです。」
何となく強力な魔力を持つアーク・エルフが考えそうなアイデアだ、特に可愛い物が好きそうなハイラの正確だったら尚更だなとそこにいた全員が思っていた。
そんな中、金庫(改めコイム)から鍵が開いた音がした。ハイラ自身が機械音痴だからかは分からないが苦戦していた様なので結構な時間が掛かった様だ。
ハイラ「すみません、皆さんお待たせしました。」
ハイラがコイムの蓋をゆっくりと開けると恋人達と光明は一斉に中を覗き込んだ、そこには元の世界にもあった様な至って普通の監視カメラが入っていた。
守「見た感じはただの監視カメラですね・・・。」
光明「でも何でこんなに厳重に管理していたんですか?それに以前の委託会社はどうなったんです?」
ハイラ「実は以前まで委託していた会社自体がもう既に無くなっていた様なんです、事件後すぐに監視カメラの回収をお願いしようとしたんですが連絡が付かなくなって。それで皆さんより先に来られていたダンラルタ警察の方々に外して頂いたんですが。」
リンガルス「それなら私もプニから聞いていますよ、確か念の為に魔術専門の鑑識担当に取り外しをお願いしたのが功を奏したとの事です。実は私も詳しくは聞いていないのですが厳重に管理しているという事だけは知っていました。、これで理由が明らかになります。」
こう言いながらリンガルスは中を覗こうとしたがすぐに顔を離して結愛を呼び出した、何かあったのだろうか。
リンガルス「社長、これはまずい事になったかも知れません。宜しければこちらにお越し頂けますか?」
結愛以上の強大な魔力の持ち主であるリンガルスが言う位だ、よっぽどの事態が起こった可能性があると思いながら結愛もコイムの中を覗き込もうとした。
結愛「ぐっ・・・、何ですかこの強大で禍々しい魔力の塊は!!」
リンガルス「やはり社長も感じますか、私も警部になってから初めてなんですよ。」
-222 義弘の協力者-
大企業の社長とバルファイ王国警察の警部はとんでもない位の禍々しさを誇る魔力にかなりビビっていた、ただこの世界でこれ程の魔力を持つ人物など1人も思いつかないので足し方無いように思われたが強制収容所の所長は至って冷静だった。
ハイラ「やはりお2人も感じますか、私も200年生きていますがこれほど強大な魔力は初めてですよ。」
リンガルス「しょちょ・・・、いやハイラさん。これってもしかして・・・。
ハイラ「はい、多分警部さんが思った通りだと私も思うんですよ。」
結愛「ハイラさん、一応お伺い致しますけど幻獣について詳しく書いてある資料なんて無いですよね?」
すぐ傍にいた守達は正直言って訳が分からなくなっていた、どうして結愛は「幻獣」などという言葉を口にしたのだろうか。
結愛「あんたな、作者なのに分かってねぇのかよ。この魔力はどう考えても「あれ」だろうがよ。」
いやいや、俺はその場にいる訳じゃ無い上にあんたの様に強大な魔力を持っている訳じゃ無いからどうも言えないだろうがよ。と言うか今の状況を把握しきっているのはアーク・エルフのハイラとネクロマンサーのあんただけなんだから皆に分かる様に説明してやれよ。
結愛「あんたがそう言うなら仕方ないな・・・、好美はこの監視カメラにこめられた魔力が何か分かるか?」
好美「いや結愛やリンガルス警部が持ってる魔力よりは強大なのは分かるけどそれ以外は・・・。」
守「でも物凄くどす黒い何かを感じる気がするんだけど。」
結愛「うん、そこまで分かっていたら十分だ。言っておくがここにいる光明も分かっていないんだからな。」
最後の(余計な?)一言にムッとしながら反応した光明、流石に結愛の夫としてただの転生者のままでいる訳にはいかないと思っていた事があったらしい。
光明「おい結愛、いくらお前が言ったからって今の言葉は聞き逃しが出来ないぞ。訂正しろ。」
結愛「どうして訂正しろってんだよ、事実だろうがよ。」
光明「これを見てもそんな台詞が吐けるのかよ。」
光明は懐から自分の冒険者カードを取り出して結愛に押し付けた、結愛はおずおずとしながら旦那にが出して来たカードをじっくりと見てみた。
結愛「えっと・・・、どれどれ・・・。おい光明、お前どうなってんだよ!!いつの間にバニティになんてなってんだよ!!」
光明「実はリンガルス警部に修業を付けて貰ったんだよ、結愛が会社にいない間にちょこちょこな。お陰でお前程じゃないけど魔力は強くなったぜ。」
結愛「光明・・・、お前・・・。見直したぜ、流石俺の旦那だ!!」
目に涙を浮かべた社長は旦那に抱き着いていた、ただ今はそれ所じゃないと思うのだが。
光明「ま・・・、待てよ・・・。それより今は監視カメラだろ、この強大な魔力の正体はまさかと思うけど・・・。」
結愛「お前も分かるのか、流石バニティだな。」
結愛は所長に新しく淹れて貰ったアイスティーを1口啜って落ち着きながら答えた、好美とムクル以外は魔力の正体を理解している様だ。
結愛「でもハイラさん、今までこの強制収容所でこんな事はあったんですか?」
ハイラ「私だって初めてですよ、何とかして欲しいのは私のセリフです。」
そこにいた全員が焦っていた、その理由は至ってシンプルであった。
ハイラ「これは・・・、どう考えてもティアマットの魔力じゃないですか。この世界にいるとは思えないんですけど!!」
リンガルス「こ・・・、これがティアマット・・・。」
初めて聞く言葉に開いた口が塞がらない好美。
好美「ねぇ、ティアマットって?」
ハイラ「魔獣図鑑をお持ちします、少々お待ちを!!」
-223 「龍」は敵だけでは無い-
数分後、所長が駆け足で自室から取って来た魔獣図鑑をじっくりと眺めた好美はこの世界に来てから未だに会った事の無い強大な魔獣の存在に開いた口が塞がらない思いでいた。自分なんかよりもはるか昔(?)にこっちの世界へと転生してきた光や渚からもこう言った話を聞いた事が無かったからだ、確かに好美自身がこの3国のみの世界から外に出た事は無い事は確かだがやはり「論より証拠」と言わんばかりで未だに存在を認めたくはないという気持ちが無かったと言えば嘘になる。
好美「えっと・・・、黒龍(ブラックドラゴン)の上位種で混沌と女性の象徴されると同時に女性として描写される事が多い。ただし、ネフェテルサ、バルファイ、そしてダンラルタの3国でその姿を目にした事がある者はいなかったという・・・、ですって。」
図鑑に書いてあった通りの言葉をじっくりと読み込んだ好美の横からそこにいた全員にとって聞き覚えの無い女性の声がした、と言っても俺個人とすれば前回より久々の登場だから少し歳を取って成長したので仕方ないかと言う気持ちでもあったが。
女性「確かにブラックドラゴン自体がこの世界に出現するのは何百年ぶりだって言われています、正直私も大切な友達を勘違いしてしまったという経験をしてしまいましたので。」
好美「その声は・・・。」
全員が声のした事務室の入り口の方向へと振り向くとまるで結愛の様なパンツスーツの女性が立っていた、ただ少し長めの金髪で社長とは少し雰囲気が違う様に思われた。
ハイラ「あの・・・、誠に失礼ですが私自身が何もお伺いしていませんのでお名前を頂戴しても宜しいでしょうか。」
女性「これは所長さん、申し訳ありません。こちらのギルドカードで宜しければご覧いただけますか?」
ハイラは女性から手渡されたギルドカードを見て驚きを隠せずにいた、まさか自らの人生の上で目の前にいる「貴重な人物」に会う事が出来るとは思わなかったからだ。
ハイラ「「上級古龍使い(エンシェント・ドラゴンマスター)」、貴女本当なんですか?!」
女性「本当ですよ、ギルドカードは偽装のしようがないので。」
女性はずっと冷静を保っていた、嘘をついている訳ではないので勿論の事だろうか。そんな中で好美はハイラの持っていたギルドカードを改めて見てみた、そう言えばネフェテルサ王国にいる知り合いからこんな話を聞いた様な・・・。
好美「確かネフェテルサの王族にその様な方がいらっしゃると聞いた事がある様な・・・。」
女性「良かった、そうでしたら話は早いですね。」
ハイラ「あの・・・、どう言う事ですか?」
好美「ハイラさん、ギルドカードに書かれている名前を見て頂けますか?」
ハイラ「名前・・・、ですか・・・。」
ハイラはギルドカードの1番上に記載されていた名前を見て驚愕した。
ハイラ「えっ・・・、「ペプリ・ネフェテルサ」ですって?!まさかネフェテルサ王国の王女様?!」
好美「う・・・、噂は本当だったんだ・・・。でもどうしてその様な高貴なお方がこんな所に?!」
好美は意味が分からなかった、すぐ近くのダンラルタ王国の者が来るなら話は分からなくはないがどうして隣国のネフェテルサ王国の・・・、しかも王女様が?!
ペプリ「先程テレビのニュースを見て来たんですよ、それに光さんからここに守さんと好美さんがいるとお伺い致しまして。宜しければ私にも調査を手伝わせて頂けませんか?」
少し見ない間に大人になったなと感心してしまう俺、ただ本当に成長しかどうかは分からない。
好美「光さんからですか、相変わらずあの人はお喋りだな・・・。」
守「でも姉ちゃんが言うんだから信用できるわな、でも相手は黒龍(ブラックドラゴン)だから古龍(エンシェント・ドラゴン)とは別物じゃ無いのか?」
好美「そこなのよ、同じ龍(ドラゴン)族でも互いに干渉し合わないってエリュー(一緒に働くサラマンダー)も言ってたから間違いないと思うの。」
頭を抱える好美達の会話を聞いていたのか、空から白髪の女性がゆっくりと降りて来た。
女性「確かに俺達と奴らは全くもって別物だ、でも皆には今までの恩義というものがあるからそれなりに協力させてくれよ。」
-224 性格と見た目-
好美達はこの情景に見慣れていた為に平気な顔をしてはいたのだが、強制収容所側の者達は驚きを隠せずにいた。特にハイラに至っては長年生きていたにも関わらず、空から女性が降り立つとは思わなかったので開いた口が塞がらない状態でいた。
ハイラ「こんな事があり得るんですか、205年は生きていますがこんな事初めてですよ。」
本来人里離れたダンラルタ王国の山奥にある小さな村で農業をしながらゆったりと過ごしていたエルフ達にとってこちら側で起こる事は初めての事が少なく無かった様だ、特に「空を飛ぶ女性」の存在に至っては全く持って聞いた事も無かったのでびっくりしても仕方が無い。
好美「えっと・・・、「一柱の神」については聞いた事がありますか?」
ハイラ「確か幼少の頃ですが祖父から寝る前の昔話の様にほんの少しだけ聞かされた記憶があります、でも正直言って半信半疑だった上にここでの仕事が忙しすぎて他の事に目を向ける事が出来ていなかったんですよ。あの・・・、それがどうしたんです?」
好美「あのですね・・・、今私達の目の前にいるこちらのお方が・・・。」
頭を掻きながら答えようとする好美の言葉を遮ったのは話題に上がっている例の女性だった、正直今の雰囲気で誰がいるのかの察しがついていたのではないかと思われたが。
女性「何だよ・・・、俺って有名人じゃないかっててっきり思っていたのに違うのか?」
好美「有名人って・・・、貴女の事を記載している本には今と違って古龍姿での写真しか載っていないので仕方が無いですよ。」
好美の言葉に自分の耳を疑うハイラ、形からして多人種より聴力に関しては勝ると思っていたのだが?
ハイラ「あの好美さん・・・、今「古龍」って仰いました?」
好美「はい、確かに言いましたけど。」
女性「何だよ、回りくどい事しないで俺の事をはっきりと紹介しろってんだよ。」
好美「恐れ入りますが原因を作ったのはクォーツ神様かと、見慣れていない方々の前にそのお姿で出てきたから驚かれても仕方が無いですって。」
クォーツ「仕方ねぇだろ、直したばかりの城門を壊す訳にもいかないだろうがよ。」
登場するタイミングを伺っていた為に強制収容所での一部始終を見ていたらしく、転生者達がやっとの思いで城門を直した事を知っていた様だ。というか状況を知っているんだったら早く出て来いっての。
クォーツ「仕方ねぇだろ、面接に行ってたんだからよ。」
面接だと?そう言えば珍しくスーツ着てんな、まさか城門での仕事をクビになったか?
クォーツ「お前会う度に失礼な奴だな、そろそろ罰の1つでも当てるぞ!!」
まぁ待て、今は言い争いしている場合じゃ無いだろうがよ・・・、ってあれ?クォーツ神って髪黒かったか?
結愛「てめぇ、作者の癖に間違えてんじゃねぇ!!俺は兎も角神様に失礼だろうがよ。」
光明「え・・・、そうなの?」
結愛「お・・・、おい光明!!お前もか!!」
どうやら今の今まで「一柱の神」と妻を間違えていた副社長、黙っていればバレなかったのにこれは大きな墓穴を掘ってしまった様だ。
クォーツ「まぁ良い、もう慣れた事だから気にしないでおくがこれからはよく見る事だな。」
ふぅ・・・、これで一件落着だな(違う)。一先ず話を進めるぞ、・・・ってあれ?ハイラさん?
ハイラ「・・・。」
好美「ちょっと、大丈夫ですか?!守、お水出して!!」
急ぎ『アイテムボックス』から水の入ったペットボトルを取り出してハイラに飲ませた守、懸命な救護のお陰ですぐに目を覚ました様だが神の姿を見てまた倒れ込んでしまったので好美は必死になって起こそうとした。
好美「ちょっと!!どうかされました?!」
ハイラ「嘘でしょ・・・、やっぱり結愛さんが2人もいるぅ~・・・。」
クォーツ「お前もか!!」
-225 決して無視できない事、そして無視しない事-
転生者達は何も言わないでいた様だが「いつの間に地上へと降りて来たんだ」とツッコマさんばかりのタイミングで平然と現れた古龍によってある1人の存在が蔑ろになってしまっていたのは気のせいだろうが、正直俺は可愛そうだなと思っていたがそろそろ皆少しは声かけてやっても良いんじゃないのか?
好美「えっ・・・?クォーツ神様以外に誰か来たっけ?」
おい好美!!今の発言は下手すれば国際問題になりかねないぞ!!さっきからそこにネフェテルサ王国の王女様がいるというのに無視はまずくないのか?
クォーツ「あらよく見たらマジじゃねぇか、お前見ない内に大人になったな。」
ペプリ「お姉ちゃん・・・、私だって一緒の会社で就職面接を受けてたのに気づかなかった訳?」
友人にも今の今まで存在を忘れられていた事に気付いたペプリ王女は少し泣きそうな顔していた、流石にこれはまずいと思うけど・・・。
クォーツ「ああ・・・、そう言えばいたな(完全に棒読み)。」
やめてやれ!!今のあんたの行動がペプリにとって一番可哀想な気がするから頼む、やめてやってくれ!!
もう・・・、王女様が本気で泣き出す前に話を進めて行くぞ!!
守「そうだよ、今は下らない罵り合いはやめておこうよ。」
下らない話はしていたと思われるが罵り合いをしたつもりは決してない、しかし今それ所では無い事が目に見えているのでこれ以上いじるのはやめておこう。
好美「いい加減話を戻しますけど、王女様もクォーツ神様もこのカメラを見て何か感じる事はありますか?」
先程から結構な時間が経過したと思われるが相も変わらずカメラからは禍々しい魔力が放たれていた、まぁ時間が経つにつれて魔力が弱まるとは思えないが。
クォーツ「感じて心地が良い魔力では無いけど何か引っかかるんだよな・・・、何となく身に覚えがあると言うか・・・。」
ペプリ「何?お姉ちゃんの昔の話?」
クォーツ「そうだな・・・、確か俺がまだガキの頃だったから460歳位の時だったと思うんだけど。」
ハイラ「ハハハ・・・、幼少の頃でも今の私より年上なんですね。」
比較する対象が何となくおかしいと思うが今はそっとしておこう、こう言っては何だが一般的な(?)エルフと神と称される龍(ドラゴン)とでは感覚すら全く別物だという事が一目瞭然だ。
クォーツ「まぁそんな事で気を落とすなって、実はその頃色んな龍族で楽しく遊んでいたんだよ。互いに干渉はしないっていう古(いにしえ)からの決まりを破っている訳じゃ無いからガキ同士で遊ぶのはよくある事でな、毎日の様に楽しくやっていたんだよ。」
好美「子供と言っても龍同士の遊びだから壮大なスケールでのものになったんでしょうね。」
クォーツ「そうだな・・・。」
クォーツは目を閉じて幼少の頃を思い出そうとしていた、下手すれば事件解決へのヒントになる可能性もある上に全くもって興味が無いと言えば嘘になる。
クォーツ「確か天界で・・・。」
転生者達「ゴクリ・・・。」
おいおい、まさか戦争レベルの遊びしてたのか?
クォーツ「缶蹴りしてたな。」
結構引っ張った割には人間の子供と変わらない遊びをしていた様なので転生者達は思わずその場でズッコケてしまっていた、まぁ平和そうで何よりだな。
クォーツ「あ、そうそう・・・。確か近くに住んでいた妹もその場にいたはずだからちょっと呼んで良いか?」
クォーツの妹と聞いてセリーとトゥーチの事を思い出した転生者達、でも「近くに住んでいた」という言葉が何処か引っかかった。
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