7. 異世界ほのぼの日記3 161~165


-161 人種は関係ないの!!-


 カペンが知らないフリをする中でずっと口づけを交わしていた2人はゆっくりと離れて深呼吸した、ずっと我慢をして溜まっていた分の深さのキスだったからかシートにもたれた恋人達の口元には涎がまだ残っていたが2人は至って落ち着いていた。


好美「チェックインの時間が近いから早く行こうか・・・。」


 原因は好美自身ではあったが言っている事は真実だったので急ぎ荷物を降ろして館内へと走る2人、ただ駐車場での様子をずっと伺っていたのか旅館の従業員達が入り口の自動ドア付近で待ち構えていた。


従業員達「いらっしゃいませ、お待ち致しておりました。」


 2人に向かって頭を下げる従業員達は種族も多種多様で、人種より各々の能力に合わせた仕事が割り振られていたのが見て取れた。誰から見ても良心的な職場だという事がその場ではっきりと分かる、ここは人種差別など全くなく様々な人々がお手本にすべきだと思われる職場であった。

 そんな中、2人を出迎えていた従業員達がいた玄関の奥にある受付で笑顔を見せる男性がいた。どうやら電話での対応をしてくれたのはこの人の様だ。


男性「いらっしゃいませ、宝田様ですね?お待ち致しておりました。」

好美「先程言った通り2名なんですけど、お部屋は大丈夫そうですか?」

男性「ご安心ください、ご要望通り露天風呂付のお部屋をご用意致しました。ご夕食もご期待頂ければと思います。」


 実は好美が旅館に電話をする30分前の事、同じ部屋を予約していた2人組の客が仕事の都合によりキャンセルをしてきたのだった。その客達は特別コースでの食事も併せて予約をしてきていたので部屋はそのまま他の客に回せば良いが、食事に関してはキャンセルとなった事で厨房の者達が食材をどうしようかと思い悩んでいた所であったのだ。


男性「寧ろ我々も助かっているんです、先程のお電話で好美様がご予約されようとしていたお食事プランは3日前までのご予約をお願いしている物なのですが丁度同様のプランをご予約されていたお客様がキャンセルされたんで助かりますよ。そのお礼と言ってはなんですが、我々の気持ち程度の割引をさせて頂きますので。」

好美「良いんですか?ついさっき飛び込みで無理に予約したのに受けて貰った上に割引して貰えるだなんて。」

男性「勿論です、我々からしても願ったり叶ったりですよ。」


 丁寧な対応をする男性の奥から女性の声がした、その透き通る様な声から本人の綺麗さが伺える気がしたのは俺だけではなく守もだった様だ。


女性「あんたー、お客さんかい?」


 声がした数秒後、受付の奥から桜色の着物を着た旅館の女将らしきエルフの女性が出て来た。守がその人に見とれていたのは言うまでもない、それを即座に読み取った好美は恋人の二の腕を強く抓った。


守「いでででで・・・、何だよ・・・。」

好美「何よ、自分が原因なんでしょ。」

守「仕方ないだろ、女将さんが綺麗だったんだから。」


 女将は2人の様子を見て笑っていた、これはどんな人種であろうと関係ない様だ。


女将「嫌ですよ、「綺麗だ」なんて。褒めても何も出ませんって。(小声で)後でついさっき仕入れた良さげな瓶ビールをサービスしますね。」

好美「流石女将さん、綺麗な方に出会えて嬉しいです。」


 好美が現金な性格を露わにする中で女将は可能な限りの小声で話していたがどうやら受付の男性には丸聞こえになっていたらしく、男性は嫌な予感がしていた様だ。


男性「母ちゃん・・・、それって俺の晩酌用・・・。」

女将「何だい・・・、私に逆らう気かい?それにお客様の前では「女将さん」と呼べと何度言ったら分かるんだい。」


 どうやら男性は女将の尻に敷かれているらしい、世に聞く「恐妻家」という奴だろうか。


守「お・・・、おい・・・。冗談でもそんな事言っちゃ駄目だって。」

好美「そうよ、いくら何でも女将さんに失礼じゃ無いのよ!!」

女将「お客様・・・、全部聞こえていますけど・・・。」

男性「アハハ・・・、はぁ~・・・。」


-162 優しかった番頭と身近な人間-


 好美達の受付を旅館の番頭である男性が行っている中、女将は奥で働いていた仲居に呼ばれた為に一旦その場を離れた。


女将「申し訳ありません、すぐ戻って参りますので。」

好美「いえいえ、お気になさらず。旅館の女将さんも大変ですね。」

女将「恐れ入ります、何か分からない事があればこの役立たずに何でもお申し付けくださいませ。」

番頭「母ちゃ・・・、いや女将。そりゃないだろう。」


 愛想笑いを見せながら奥へと消えた女将を見送った男性は用紙が取り付けられたバインダーを好美に優しく手渡した。


番頭「宝田様大変申し訳ございません、誠に恐れ入りますがこちらに必要事項のご記入をお願い出来ますでしょうか。」


 男性に手渡された用紙をじっくりと眺める好美達、どうやら2人の氏名や緊急連絡先等と言ったよく聞かれる情報を書いて欲しいという物だった様だ。じっくりと読み込んだ好美が用紙に書き始めようとすると、女将が奥から戻ってきた。


女将「すみません・・・、奥がバタバタしていた物で。」

番頭「女将・・・、一体何があったんだ。」

女将「いつもの事だよ、ほら406号室に泊まっているいつものあのお客様。」

番頭「またあの人か・・・、これで今日呼び出すの何回目だよ全く。」


 2人の言動から呼び出した客は常連で泊まりに来る度に下ら・・・、いや些細な事で女将を呼び出して困らせているらしい。


番頭「それで?今回は何だったんだ・・・?」

女将「呆れたもんだよ、「いつものお茶の味が違うんだがどうなっているんだ」だって。茶葉の入っている容器にいつも銘柄を書いているのに何で気付かないのかね。目が悪いのか頭がおかしいのかこっちが聞きたい位さね。」


 目の前に好美達がいるにも関わらず、呼び出して来た宿泊客がいないからって好き勝手に悪態をつきまくる2人。そんな中、記帳を始めようとした好美が有る異変に気付いた。


好美「あの・・・、あの・・・、すみません・・・。」


 好美の声掛けによりやっと恋人達がいた事を思い出した女将、これが天然での行動だと言うならあの客のインパクトはかなり強かったと言える。


女将「あ・・・、ごめんなさいね。どうされました?」

好美「すみません、インクが出ないんですけど。」


 バインダーに繋いでいたボールペンのインクが空になっていた事に気付いた番頭は、急ぎ自分の胸ポケットに挿していたボールペンを好美に手渡した。


番頭「大変失礼致しました、私ので宜しければお使いください。」


 番頭からボールペンを借りた好美は数分かけ記帳を終えて返した。


好美「ありがとうございます、えっと・・・。」


 好美が名札らしき物を探しているのを察した番頭。


番頭「ベルディです、番頭のベルディ・コロニーと申します。そしてこっちが妻で女将のネイアと申します。」


 「コロニー」という苗字を聞いてある人物の事を思い出した好美。


好美「すみません・・・、もしかして「コロニー」さんってイャンダさんの・・・。」


 イャンダの名前を聞いたベルディは先程までにこやかにしていた表情を一変させ、頭に血を登らせた様に奥へと消えて行った。


好美「あの・・・、私何かまずい事言っちゃいましたかね?」

ネイア「いえいえ、お気になさらないで下さい。ただうちの人とイャンダさんは兄弟で私がここに嫁いで来た時から不仲だったんです。」


 好美は余り気にしない様にしていたが、心中でモヤモヤしながら客室に向かった。


-163 竜騎士兄弟の過去-


 恋人達はネイアの先導で客室へと入った、希望通り露天風呂付の豪華な部屋ではあったが未だに浮かない表情をしていた好美は座椅子へと座り込んでしまった。


ネイア「あの・・・、お隣宜しいでしょうか?」


 普段ならこの後、緊急時の避難経路や施設の案内等を行うのだが好美の気持ちを汲み取った女将は隣に座って語り始めた。


ネイア「うちの人、番頭ね?元々バルファイ王国軍の竜騎士(ドラグーン)だったんですよ、それもイャンダさんと同じく料理番を兼任していたんですが先代の番頭である2人のお父様が病に倒れたと聞いて「父さんの跡は自分が継ぐ、この旅館は自分が守るんだ」って意気込んでいたんです。きっとお父様を安心させてあげたいという気持ちが強かったんでしょう。そんなある日にイャンダさんが軍を抜けると聞いて「2人で旅館の仕事を頑張るんだ」って気合を入れていたあの人の下に突然帰って来たんですが、イャンダさん本人は「「倉下」って人に雇われて友人のデルアと拉麺屋をやる事になった」と言って飛び出してしまったんですね。それっきり主人はイャンダさんの名前を聞くだけで機嫌を悪くしてしまうんです、決してお客様が悪い事を仰った訳ではありませんのでお気になさらないで下さい。」


 好美の事を必死に慰めようとしたネイアの言葉は正直言って逆効果だった様で、好美は再び深くため息をついて肩を落としてしまった。


ネイア「あの・・・、お客様?宝田さ・・・?」


 どうして目の前の女性客が肩を落としてしまったのかが分からなくなっている女将の言葉を遮る様に客室のドアがノックされる音が鳴った、ノックの正体は旅館の番頭、先程ネイアの話に上がっていたイャンダの兄であるベルディだった。


ベルディ「お客様・・・、お時間を少々宜しいでしょうか。」


 オートロックが閉まっていたので好美が番頭をベルディを迎えに行こうとしたが、マスターキーを持っていた番頭は既に部屋の中にいた。


ベルディ「先程は目の前にお客様がいらっしゃったのにも関わらず、私事で失礼な態度を取ってしまい大変申し訳御座いませんでした。どうお詫びをすれば良いやら・・・。」


 必死に頭を下げる番頭に向かい、女将から理由を聞いた好美は優しく声をかけた。


好美「番頭さん・・・、いやベルディさん。頭を上げて下さい、悪いのは私なんです。」


 そう言って好美は懐から取り出した名刺を番頭に手渡した、その名刺には「「暴徒の鱗」 ビル下店 オーナー 倉下好美」とあった。と言うかあの拉麵屋に名刺なんてあったんだな、まぁ今はどうでも良いか。


好美「お兄さんとイャンダさんとの間にあった事、そしてご家庭での事を全く知らなかった私が本人の作った料理の味に惚れ込んで独断で雇っていたんです。勝手な事をして本当にごめんなさい。」


 必死に頭を下げる拉麵屋のオーナーへの返事は意外で、とても優しさに溢れていた。


ベルディ「そうでしたか・・・、貴女が・・・。あの・・・、弟は元気でやっていますか?」


 受付で見た時とは打って変ったかの様にベルディはとても優しい兄の顔をしていた。


好美「はい、好きな拉麺を作る仕事に就く事が出来て幸せだって毎日の様に聞かされています。良かったら今度、弟さんのお料理を食べにいらして下さい。」


 楽しそうに話す好美の言葉の1つひとつを笑顔で受け止めていたベルディ。


ベルディ「そうですか・・・、実は私もあれから考え直したんですよ。イャンダの人生は他の誰のものでも無くアイツ自信の物なんだって、私はこの旅館を好きでやっていますが弟に同じ考えを押し付けてはいけないって。だから今の好美さんの話を聞いて安心しました、宜しければ「また気が向いたら帰って来い、偶には一緒に酒を吞もう」とお伝え頂けますか?それと1つ我儘を聞いて頂けたら嬉しいのですが・・・。」

好美「分かりました、必ず伝えます。ただその「我儘」とは・・・?」


 ゆっくりと茶を啜る好美に優しく声をかけたベルディ。


ベルディ「旅館の空きスペースに支店を出して頂けませんか?私も拉麺が好きでして。」


-164 プライベートなので-


 旅館の番頭の言葉は嬉しかったのだが店を出す事に関しては「ビル下店」だけの問題では無くなるので好美の一存で決定する訳にはいかない、必ず共同経営者との話し合いの場を持った上で決めなければならないが今は折角の旅行中なので仕事の事は忘れていたい。

 ただ旅館の一部が空いているとはどういう事なのだろうか、好美は一先ずベルディに理由や詳しい話を聞いてみる事にした。


好美「あの・・・、この旅館の1階に空きスペースなんてありましたっけ?」


 玄関先で従業員達が恋人達を出迎えた時にはその様なスペースを見かけなかった。


ベルディ「玄関から入ってすぐの所にカーテンで囲まれたスペースがあったでしょう?」


 玄関で周囲を見回す余裕が無かったので全く覚えていない、好美はどうしようか悩んでいた。


好美「すみません、宜しければご案内して頂けませんか?」

ベルディ「勿論です、こちらへどうぞ。」


 2人は番頭の案内で1階へと向かった、先程は全然気づかなかったが玄関から入ってすぐの場所には数匹の鯉が泳いでいる小さな人工の池があったがその向かいにカーテンに囲まれたスペースがあった。


好美「あのスペースですか?」

ベルディ「そうなんです、以前は先代である父の知り合いのシェフが経営する洋食屋が入っていたんですが数週間前にダンラルタ王国に御兄弟と店を出そうと思っていると言って出て行ってしまったんです。ただ厨房等の設備はそのまま残っているのでご検討頂けませんでしょうか?」

好美「私は良いんですけど・・・。」

ベルディ「「けど」・・・、何です?」

好美「独断では出来ないんですよ、申し訳ないんですが今はプライベートでの旅行中なんでこれが終わってからでも良いでしょうか?他店の経営者達と集まって話し合わないといけないんで一旦持ち帰りたいんです。」


 目の前で繰り広げられるビジネストークに慣れている様子から好美の敏腕さが伺えた、正直カペンに乗って移動してた酔っ払いと同一人物とは思えない。


好美「黙って聞いていたら誰が酔っ払いよ、相変わらず失礼な奴ね。」


 おいおい、散々「バルフ酒類卸」で酒を吞みまくっていたのは誰なんだよ。ずっと運転してた守の顔を見ろよ・・・、ってあれ?何で平然としてんだよ!!酒臭いからってずっと我慢して辛そうな顔してたじゃんかよ!!


守「いや別に、ただ鼻がムズムズしてただけなんだけど。」


 久々に喋ったと思ったら紛らわしいんだよ、まぁ別にどうでも良い事だから気にしてないんだけどさ・・・。


守「取り敢えず持ち帰るって事で仕事の話は終わったんだろ?一先ず露天風呂でも入らないか?」

好美「そうだね、折角ゆっくりしに来たんだからうんと休まないとね。」

ベルディ「私の勝手な行動や我儘に付き合って頂いてすみません、お詫びと言ってはなんですが瓶ビールをサービスさせて頂きますので。」

好美「本当ですか、やった!!」


 突如飛び込んで来たビジネスチャンスやビールのサービスに思わず笑みがこぼれる好美、本人はまさに守がずっと見たがっていた表情をしていた。

 ベルディに貰った書類を『アイテムボックス』に入れた好美は、客室の鍵を開けて室内に入るとすぐに服を脱ぎ捨て水着に着替えて露天風呂へと飛び込んだ。おい好美、大人の事情を考慮してくれるのは嬉しいがだらしないったらありゃしないぞ。


好美「良いでしょ別に、早くお風呂に入り・・・。」


 風呂ん中で息をブクブクさすな!!お前は子供か!!


好美「私だって子供に戻りたくなる時だってあるもん、でもすぐにちゃんとした大人に戻るんだから安心してよね!!」

守「おいおい・・・、まさかと思ったがもう始めてたのか・・・。」


 遅れて入って来た守は唖然としていた、好美が風呂を楽しみながらもう呑んでいたのだ。


-165 「今」に感謝-


 番頭との相談話も終わったので一安心した好美は露天風呂を楽しみながらビールを嗜んでいた、その光景を守は想像していた様だが何処かめんどくさかったのでツッコミを入れるのはやめておいた(というより折角の良い雰囲気を壊したくなかったからという理由もあった)。


守「疲れたから俺も入るかな、よいしょっと・・・。」


 肩までお湯に浸かる守を見て傍にあった空のグラスにゆっくりとビールを注ぐ好美、その表情は優しさに満ち溢れていた。


好美「今日一日運転お疲れ様、ありがとね。」


 恋人に渡されたビールを一気に口に流し込んだ守、この瞬間の為にずっと頑張っていたと言っても過言では無い。


守「ああ・・・、美味いな・・・。でも気にしないで良いよ、ドライブは俺の数少ない趣味の1つだからさ。」


 守、ちょっと気になったから聞かせて貰うけどお前の言う「ドライブ」ってひたすら峠を攻める方では無いよな?


守「それは母ちゃんの趣味だろ?俺はゆったりと走るのが好きなんだよ。」


 言ってる事と乗ってる車の仕様が矛盾してんだよ、どう考えても走り屋仕様だろうが。


守「これは母ちゃんがこうしたんだから文句なんて言えるかよ、と言うか誕生日プレゼントとかに文句言う奴がいるか?最低でも俺は聞いた事ねぇぞ。」


 確かにそうだな、お前にとったらあの世にいる真希子さんとの思い出の品だもんな。悪かった悪かった。


守「アホか!!母ちゃんを勝手に殺すな!!・・・、ってこの世界にいる時点で死んでるわ!!紛らわしいんだよ!!」


 お前な、ボケ1つだけでどうしてそこまでツッコミが出来るんだよ。貴方はある意味天才ですか?


守「誰がこんなキャラにしたんだよ、全くもう・・・。」


 俺と守のやりとりで折角の豪華な露天風呂が台無しになりかけていた中、好美は守にビールのお代わりを渡して声をかけた(と言うかお前ら水着はどうしたんだよ)。


好美「ねぇ守、1つ聞いて良い?」

守「何だよ、改まった様に。」


 露天風呂で2人きりだから聞きたくなる質問があった様だ、俺的には答えやすいやつを希望するが関係無いか。


好美「守は私とこれからどうしたい?」


 守は悩んだ、答え次第では帰りの車内が気まずくなるどころかこれからの人生が大きく変わってしまう。まさか自分も来るとは思っていなかったこの異世界で折角好美と再会してよりを戻す事が出来たので台無しにはしたくない、もう自分1人だけが元の世界にいた頃のあの様な思いはしなくない。


守「俺は・・・、ただただ好美と一緒にいたい。それだけだ。」


 守の言葉を聞いて好美はにこやかに笑っていた、どうやら1番求めていた返答がやって来た様だ。


好美「守ならそう言ってくれると思ってた、ああ・・・、こんなに美味しいビールは初めてだな・・・。」


 お湯の温度か、それとも酔ったからか、好美は顔を赤くしていた。


守「好美、改めて乾杯しようよ。明日も含めてこれからの人生を沢山楽しもうや。」

好美「うん、乾杯・・・。」


 2人は幸せな「今」に乾杯した、そして学生時代の出逢いに感謝していた。

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