7. 異世界ほのぼの日記3 126~130


-126 神にとっての憧れ-


 大企業(と言うより巨大財閥)の社長は突然やって来た古龍の望むままに店へと入って行った、正直俺からすれば「暴徒の鱗」は貝塚財閥といった大企業の社長や「一柱の神」と呼ばれる古龍が食事をする様な豪華な店とは言えないと思うのだが・・・。


結愛「馬鹿野郎、こう言った庶民に親しまれる味付けを純粋に守っているお店こそ守るべき物だと思うもんだぞ。」

トゥーチ「そうだ、俺はここの料理が好きで通っているんだから茶々入れてんじゃねぇよ。」


 そうですか・・・、そう仰るならこれ以上は何も言いませんが店長はどう思っているんでしょうかね。


イャンダ「俺は大歓迎だよ、それに「貝塚財閥の社長」や「一柱の神」が通っているって知れたら人気店になる事間違いなしじゃん。」


 だったら気にしないでおこうか、それより改めて聞かなくて良いのか?ほら、最近店に好美が来てないか気にしていたんだろ?


結愛「そうだよ、それを聞きにここに来たのに目的を達成しないまま帰る所だったよ。」


 まさかの古龍の登場で本来の目的を忘れかけていた結愛、しかし突如やって来た古龍が重大な手掛かりを持っていたなんて皆思っていなかっただろう。


トゥーチ「もしかして・・・、結愛が探しているのは倉下好美と彼氏の宝田 守の事か?」

結愛「何で分かったんだよ、俺あんたが来てから一言も言わなかっただろ?」

トゥーチ「俺を舐めるなよ、こう見えて「全知全能の神」の娘だぞ。」


 確かにトゥーチが言ってた事は嘘では無いが、お前って結愛の前に現れる直前まで店の前で盗み聞きしてた事無いか?


トゥーチ「お・・・、おい!!それなりの理由で何とか誤魔化そうと思っていたのに失敗したじゃねぇかよ、それに今言った通りだったらストーカーって疑われるじゃねぇか。」


 あれ?じゃあ俺が言った事は嘘だったのかな・・・、店の出入口の屋根の上で『透明化』して聞き耳を立てていたのは別のじんぶ・・・。


トゥーチ「だぁーっ!!分かったよ、認めるからそれ以上言わないでくれ!!」

結愛「嘘だろ・・・、流石に引くわ・・・。」

デルア「と言うかさっきからミシミシ音がしてたし天井が少しずつ崩れたり沈んだりしていたのはその所為だったのか・・・。」


 音がしていたのは真実かも知れないが、もしも天井が崩れて沈んでいたら大問題だ。一応、マンションの1階部分だし大家の好美が不在だしで・・・。


トゥーチ「悪かったよ、修理代は払うから許してくれよ。」


 良いのかよ、下手したらマンション1棟分だぞ?


トゥーチ「大丈夫だって、親父に払わせるからよ。」


 確かに競艇、しかも年末の賞金王決定戦の「2-6」に1億円をつぎ込む様な親父だからそれなりの余裕があると思いたいがビクター本人って結愛に借金があったよな?


トゥーチ「それもちゃんと返させるよ、それに俺はまだ(一応)学生だからそんなに財力ねぇもん。」


 そうだったな・・・、お前ってまだ人間で言う女子大生だったもんな。


トゥーチ「おい作者!!「人間で」言わなくても俺は女子大生だ!!今日は就職試験の帰りにここに来たんだよ!!」


 だからか・・・、だからいつもと違ってパンツスーツだったんだな。


トゥーチ「それもそうだけど・・・。」

結愛「「それも」・・・、って何だよ。」


 その言い方だと俺も気になるな、他に理由があるってのか?


トゥーチ「格好いい結愛の姿に・・・、憧れてさ・・・。」

結愛「参ったな・・・、やっぱり読者モデルをしておいて良かったぜ!!」


-127 連絡してみた先は-


 結愛は下手な照れ隠しをしながら頭を掻いていた、「一柱の神」と呼ばれる古龍に憧れの存在にして貰えるなんて滅多に無い事だ。そんな中、トゥーチを除くその場にいた全員には気になって仕方のない事が有った。まぁ、正直言ってしまうと俺もその1人なのだが。


結愛「そう言えばおっさん、さっき誰かに連絡しようとしてなかったか?そいつの方が好美達について詳しいだろうって言ってた奴。」

イャンダ「ああそうだ、忘れてた。色々としっちゃかめっちゃかになっちゃったからな、すぐやるよ。」


 調理場でお玉片手に結愛の質問に答えたイャンダはガスの火を止めてすぐ近くにある電話の受話器を手にした、おいおい、わざわざそんな事しなくても『念話』を使えばいい話なのに(というか家電かよ)。


イャンダ「良いじゃないか、俺も光さんと同じで余り能力に頼り過ぎたくないんだよ。」


 いつ能力を使用するか、どう使用するか、そして使用するかどうかを決めるのは各々の自由だ。その気持ちは尊重すべきだな、うん。

 そうこうしている間に店長は何処かへと電話を繋げた、どうやら相手とは以前からよく話していた間柄の様だが・・・。


イャンダ「もしもし、ニコフか?久しく会って無いけど、元気でやっているかい?」


 そう、イャンダが電話したのは王城で好美と一緒に夜勤の仕事をするニコフ・デランド将軍長だった。


ニコフ(電話)「これはこれはバルファイ王国の竜騎士(ドラグーン)様、お久し振りでございます。」

イャンダ「ニコフ、頼むからその呼び方はもうやめてくれって言っているだろう?俺もデルアも引退してただの拉麵屋の経営者なんだから気軽に名前で呼んでくれよ、従兄弟同士なのによそよそしいな。」


 今でもそうだが別の国の住人同士にも関わらずかつて1頭の龍並みの戦闘力を誇っていた2人はニコフを含めた各国の王国軍人の憧れの的だったという(至って平和な今では戦闘力など必要無いのだが)、そんな雲の上の存在であるイャンダが自分なんかに何の用があるのだろうかと将軍長は不思議で仕方が無かった。


ニコフ(電話)「申し訳ありません・・・、イャンダ兄さん。それで、本日はどの様なご用件でしょうか?」


 電話の向こうにいるニコフが未だ興奮が冷めない様子が声から聞き取れたが、深呼吸をして何とか冷静さを取り戻した様でもあった。


イャンダ「いっその事敬語もやめてくれ、親戚同士なのに他人に思えて仕方が無いよ。」

ニコフ(電話)「そう・・・、かい・・・?じゃあ・・・、どうしたの?イャンダ兄さん。」

イャンダ「急で悪いんだが最近、ニコフは好美ちゃんに会って無いか?」

ニコフ(電話)「いや、ここ数日は会ってないな。お店の方には行ってないの?」


 先程とは打って変わった様に何の抵抗も無くイャンダとタメ口で話すニコフ、本当は子供の頃と同じように話したかったのだろう。

 そんなニコフが言うには宴当日の有給や週休の兼ね合いにより、ここ数日程は王城の夜勤に来ていないらしい。


イャンダ「こっちもなんだ、別に店の方は人手が足りているから大丈夫なんだがね。」

ニコフ(電話)「そうか・・・、また何か分かったら電話でもしようか。」

イャンダ「ごめんよ、助かるよ。流石に2人がいなくなってからこれ程の日にちが経つと心配になって来るからね。」


 ため息をつきながらゆっくりと受話器から手を離したイャンダに声を掛けたのは「一柱の神」だった。スピーカーフォンにしていないのに2人の会話が聞こえていたとは、流石は古龍。


トゥーチ「今の電話って好美達の事か?」

イャンダ「ああ・・・、はい。王城に電話したのですが夜勤には来ていないとの事でして。」

トゥーチ「確か・・・、あの2人って・・・。」


 必死に何かを思い出そうとする三女。


イャンダ「何かご存知なんですか、トゥーチ神様!!」

結愛「そうだよ、早く教えてくれよ!!」


-128 新たな真実-


 今更だがトゥーチの父・ビクターのボートレース大負け事件が発覚してからトゥーチと仲良くしている社長は、目の前の女神の肩を持って前後に揺らした。こらこら、仲が良いからってそれはやり過ぎだろ。それに、そいつが神様なのは分かっているんだよな?


トゥーチ「待てよ、落ち着けって、首が取れるだろうが!!」


 どうやら俺が思った以上に結愛の力は強かった様だ。


結愛「悪かったって・・・、それであの2人はどうしたんだよ。」

トゥーチ「確か・・・、ナルリスの店を出た後に2人で手を繋いで市街地の裏路地へと入って行った様な・・・。」

結愛「今の・・・、本当か?!」


 「三つ巴の三姉妹」の三女が言うには今日とは別の会社の就職試験を受けに行った帰りに偶然2人の姿を見かけたとか、因みに今は結果待ち。


トゥーチ「間違いねぇよ、今日含めて何社も試験を受けたけどあの日受けたのは第一志望の会社だから印象が強かったんだ。」

結愛「お前って意外と真面目なんだな。」

トゥーチ「それどういう意味だよ!!」


 女神の口調からあまり真面目さを感じないのは俺だけでは無かった様だ、世に聞く「人は見た目によらない」という奴だろうか。


トゥーチ「お前までそう言うか、つくづく失礼な奴らだな。罰の1つでも当てるぞ、コラ!!」


 おっとまずいまずい、流石に神様を怒らせる訳にはいかないので俺は1歩引いておくか。


結愛「おいおい、マジかよ、まさか・・・。」


 三女の言葉を聞いた結愛達は顔を蒼白させていた、2人の間柄の長さや一緒にいた守の性格を考えると十分あり得る事なのだが信じたくはない。


トゥーチ「待てよ結愛、勘違いって事も十分あり得るぞ。」

結愛「だってよく考えろよ、あの裏路地の先には何があるってんだよ。」


 確かに、2人が向かった方向には夜に営業しているお店などが毎晩賑わせているが何処に行ったかはまだ断定は出来ない。


デルア「一先ず周りの人に連絡してみよう、何か知っているかも知れないから。」


 至って冷静だったデルアは一先ずレストランの店主に『念話』を飛ばしてみた。


デルア(念話)「兄貴、すまないけど今大丈夫?」

ナルリス(念話)「何だよ、今仕込み中でもうすぐ開店なんだから手短にしてくれ。」


 「暴徒の鱗」もほぼ同じ状態だが今はそれどころでは無い。


デルア(念話)「最近好美ちゃん達って会ってるか?」

ナルリス(念話)「好美ちゃん?いや、あの日守君と店を出てから全く見ていないけどな。」

デルア(念話)「やっぱりか・・・、2人一緒に何処に行ったんだろう・・・。」


 すると兄から信じたくない言葉が発せられた。


ナルリス(念話)「そう言えば・・・、最近真希子さんも全く見ないな・・・。」

デルア(念話)「えっ?!兄貴のお店で仕事しているんじゃないの?」

ナルリス(念話)「いや、あの日かなり呑んでたみたいだから一応休みにしたんだよ。まぁ、有休も溜まっていたから丁度良いかと思ってな。そっちで呑んでるんじゃないのか?」

デルア(念話)「全然、今いるのは結愛だけだよ。」

ナルリス(念話)「そうか、じゃあまた3人のうちの1人でも見かけたらお互い連絡するって事で。」


 兄の言葉から、どうやら3人の悪い予感は外れた様だ。しかし真希子が一緒に行動していたという証拠は何処にも上がっていないし、逆に別々だったと断定出来た訳では無い。


結愛「おば様達と好美の共通点・・・、か・・・。うーん・・・、やっぱり・・・。」

3人「2つしか思い浮かばないな・・・。」


 ただ数日の間も3人で同じ場所に入り浸っているのだろうか・・・。


-129 真実①-


 突然だが時は宴が終わる直前に遡る、好美は無邪気に笑う恋人の顔を見て何かを思い出したかの様に声を掛けた。


好美「ねぇ守、この後って空いてる?」


 空いているも何も、今日はこの宴の為に1日休みにしたと言っても過言では無い。その上週休との兼ね合いから翌日も予定は無かった(何という偶然)。


守「別に、ただ好美と帰ろうと思ってただけだけど。」


 流石に顔を赤くする位に吞んだ好美を連れて2次会なんて行けそうも無いと思っていたのにまさか泥酔している本人が誘ってくるとは、自分が好美の立場なら絶対に出来ないと思っていた守。


守「何処か行きたいところでも?」

好美「うん、守と真希子さんの顔を見てたら食べたくなった物があって。」


 親子の楽しそうな表情を見て何処か懐かしい気分になった好美は、元の世界にいた頃の思い出に浸りたくなった様だ。


守「食いたい物って何だよ。」

好美「何よ、私達と言えば「あれ」しかないじゃない。」


 首を傾げる守の横で少し頬を膨らませる好美、どうやら思い出の味は心の中に深く刻みついている様だ。

 そんな中で2人の様子を怪しむ様な目で真希子が見ていた、きっと何処かで勘違いを起こしている模様だと捉える事が出来る。


真希子「守、あんた酔った勢いで何をしようとしてんだい。間違いを起こしたら母ちゃん許さないよ。」

守「待てよ、誘って来たのは好美の方だぞ!!」


 慌てる彼氏を見かけた好美は顔をニヤつかせて真希子に耳打ちした、危険な香りが漂って来ているのは気の所為だろうか。


真希子「あんた!!いくら何でも早過ぎるよ!!馬鹿な事しなさんな!!」


 真希子が好美から何を吹き込まれたのか分からない守は頭を掻いてその場にしゃがみ込んだ、今一番欲しい物はきっと一杯の水だろう。


守「母ちゃん、勘弁してくれよ。好美に何を言われたと言うんだ!!」


 先程の真希子の台詞はただの悪ノリ、好美には「演技で怒って下さい」と頼まれただけだった。きっと思い出の味をなかなか思い出そうとしない守に反撃したかったらしい。


真希子「悪かったよ、でもあんたもあんたじゃ無いかい?本当に好美ちゃんが食べたがっている物が分からないのかい?」


 実は先程から2人の会話をずっと聞いていた真希子は好美の言う「思い出の味」が何か分かっていた、まぁ理由が理由なだけに仕方が無い(?)、いや当然の事だと思われる。


守「何だよ、母ちゃんは分かるってのかよ。」

真希子「馬鹿だねこの子は、「あれ」しか無いじゃないか、何なら私が作ろうか。」


 顔を赤くした筆頭株主が料理なんて出来る状態では無い事は周囲の誰から見ても一目瞭然だった、そこで機転を利かせたのはホル・マイヤーだった。


ホル「あの・・・、今からお食事されるならこれを使って頂けませんか?」


 ホルから手渡されたのは街の裏路地の先にあるカフェのクーポン券、よく見ると有効期限がこの日までとなっていたのだ。


好美「こんなに良い物、貰っても良いの?」

ホル「勿論、ただの紙切れになるよりマシなので。」


 クーポンを受け取った好美は守を連れて街の裏路地へと歩いて行った、冷たい風が酔い覚ましに丁度良かった様だ。


好美「「あれ」を食べるの久しぶりだな、守は本当に思い出せないの?」


-130 真実②-


 裏路地を数歩歩いて店に入った好美は守を連れて空いているテーブル席に座ってすぐにウェイターを呼び出すと、守からは見えない様に隠してメニューを指差しながら「あれ」を注文した。


守「なぁ好美、何を頼んだんだよ、そろそろ教えてくれよ。」

好美「後で分かるから、今は内緒(本当は分かっているクセに)・・・。」


 好美は鮮明に覚えていた、元の世界にいた頃の守の家で鍋いっぱいに入っていた「あれ」を食べ尽くした事を。


好美「真希子さんが作った「あれ」、美味しかったな。実はまた食べたいって思っていたからあの時ナルリスさんのレストランで作って貰っても良かったのにな。」

守「流石にベロベロの母ちゃんに作って貰う訳にはいかないだろう、ところで「あれ」って何なのか本当に教えてくれよ。」


 相も変わらず全くもって思い出せそうにない守、向かいの席に座っていた好美は恋人の様子を見て深くため息を吐いた。


好美「あんなに美味しかった物を何で思い出せないのよ、どんくさい奴ね。」


 情けなさで心がいっぱいだった守は置かれていた水を一気に飲み干した、どうして母や好美が覚えていると言うのに自分は思い出せないのだろう。

 暫く経つと店内に甘い香りが漂い始めた、正直カフェでこの料理を出しているとは珍しいと思われる(作者が個人的に)。


好美「ほら守、美味しそうな香りがして来たよ、これで思い出せるよね!!」

守「この優しくて甘い香り、まさか!!」


 甘い匂いを連れてウェイターがテーブルに料理を運んで来た、「あれ」との久々の再会は守にとって感動的な物だった様だ。


好美「そうだよ守、思い出せた?!」

守「ああ、やっと思い出したよ!!美味かったよな、母ちゃんが作った「ハヤシライス」!!」


 そう、好美が食べたがっていたのは口いっぱいに甘くて優しい味が広がる「ハヤシライス」だったのだ。好美は生前の真希子が家を空けている間に鍋に入っていたハヤシライスソースを全て食べ尽くしてしまった事を未だに反省していたのだ、それ程に彼氏の母親の料理が美味しかったのだろう。よく考えてみれば両親の反対を押し切って県外の学校に通っていたので久しく「お袋の味」に触れていなかった好美にとって、真希子の料理も「お袋の味」なり得る物だったのだろう。

 恋人達はスプーンで白飯とトマトをたっぷり使ったソースを掬うと、ゆっくりと口へと運んで行った。2人が学生だった頃に大好きだった味、好美が忘れていなかった訳も何となく理解できる。


守「美味い・・・、母ちゃんが作ってたハヤシライスもこんな味だったな。得意料理の1つって本人言ってたもんな・・・。」

好美「それなのに思い出せないなんて駄目じゃない、真希子さんに謝らないとね。」


 優しさと懐かしさがいっぱい溢れた料理にスプーンが止まらない守、ただこの店のハヤシライスの味はどうしてこんなに母親の作った物にそっくりなのだろうか。

 不思議で仕方なかった守が首を傾げていると背後から聞き覚えのある女性の声が、好美はその女性の姿を見て驚きを隠せなかった様だ。


女性「何だい守、本当に食べてから思い出すなんてあんたも相変わらず鈍くさいね。」

守「か・・・、母ちゃん!!こんな所で何やってんだよ!!」


 真希子が恋人達の後ろを静かに追っていたのは2人にハヤシライスを提供する為だった、ただ短時間で作れる料理では無いはずなのにどうして盛り付けまで出来たのだろうか。


真希子「守もそこそここっちの世界での生活が長いはずなのに分からないのかい、そんなの『転送』と『複製』を使えばすぐに出来るじゃないか。」


 レストランからこの店に歩いている間、守は自分が異世界にいた事を忘れていた。


守「そうか・・・、流石は何でもありの世界だな・・・。でもお店の人は何も言ってなかったの?」

真希子「勿論大丈夫さね、この店も貝塚財閥の傘下だからね。」


 やはり筆頭株主の真希子だからが故に出来る事だ、恐るべし・・・。

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