7. 異世界ほのぼの日記3 ㊱~㊵
-㊱ 母の目的と隣人-
自分の予感が当たらない事を願う守は、エレベーターに乗り込もうとする真希子について行く事にした。理由は簡単な事だ。
守「母ちゃん、千鳥足じゃんかよ。危ないって。『瞬間移動』で行こうよ。」
真希子「良いんだよ、外の空気に当たって少し酔いを醒ますのに丁度良いからね。」
確かに真希子の意見は正しい、しかし守は思い出してしまったのだ。何気ない一言を最後に母が自分の下からいなくなってしまった事を。確かに『察知』を使えば母がどういう状況なのかを簡単に把握する事が出来る、しかし問題はそこでは無い。
守「あの日、母ちゃんがいなくなってから俺も皆も辛かったんだぞ。好美もそうだけど、また俺の下からいなくなるつもりかよ。また辛い想いをさせるつもりかよ。」
真希子「何だいあんた、大袈裟すぎやしないかい?」
守「特に母ちゃんは俺がガキだった頃から無茶してばっかじゃねぇか、何でもかんでも軽く思ってんじゃねぇよ。」
好美「そんなに心配なら、守がしっかりとついて行けばいいじゃん。」
好美の意見はシンプルだったが、現状の解決に1番適したものだった。
好美「確かに真希子さんはここに来るまで結構呑んでるみたいだから心配になるのは分かるよ、そりゃあ親子だもんね。だったらすぐ傍で介抱すれば良いだけだよ。」
好美の言葉は的を得ていた、顔を赤くしていた割にはまともな事を言う奴だ。
好美「何よ、私だって冷静に考える時くらいあるもん!!」
すんません、失礼しました・・・。
さてと、気を取り直して・・・。
守は好美に言われた通り、真希子と一緒にエレベーターに乗り込み14階へと向かった。どうやら好美の言動は正解だった様だ、真希子はエレベーターの中で足をふらつかせていたのだ。バランスを崩していたのか、それとも酔いからか、しかし守には分かっていた。
守「両方だな・・・。」
真希子「何さ、何か言ったかい?」
守「母ちゃん、一度水か烏龍茶でも挟めって。呑み過ぎてフラフラだぞ。」
真希子「それもそうだね、あんたの言う通りにさせてもらうよ。」
守は何処からどう見ても正常とは思えない母に質問した。
守「そんな状態で何を持ってこようとしたんだよ。」
真希子「行けば分かる事さね、ほら着いたよ。」
2人が来たのは「1407号室」、真希子の隣の部屋だ。
守「母ちゃん、数字も分からなくなってんじゃんか。一緒に来て正解だよ。」
真希子「いや、用事あるのはここなんだ。ここの人と割り勘で買っている物があってね。」
守の予想に反して意外と意識がはっきりとしている様子の真希子が隣の部屋のインターホンを押すと、部屋の中から鳥獣人族(ホークマン)らしき女性が出て来た。
女性「あら真希子さんかい、いつものやつかい?」
真希子「いつも預かって貰ってすまないね、今から大家さん(好美)の家に持って行くんだけど私の分貰っても良いかい?」
女性「構わないよ、それにしても良いのかい?私の方が多く取っちゃって。」
真希子「良いんさね、私は元々1人暮らしだし、あんたは旦那さんが大酒のみだろう。その上、この子と違って子供達も食べ盛りなんだから気にしないでおくれ。」
女性「悪いね、じゃあ持って来るからね。」
数分後、女性はビニール袋を片手に戻って来た。
真希子「ありがとうね、助かるよ。」
女性「なあに、いつもの事さね。そう言えば、その子があんたの息子さんかい?」
真希子は守の背中を押して女性の目の前に突き出した。
真希子「うん、守ってんだよ。ほら守、この部屋に住むクロンさんだ、挨拶しな。」
守「あ・・・、ど・・・、どうも・・・。」
真希子「何だい、素っ気無いね。もっと気を利かせた挨拶位出来ないのかい?」
守「だってよ、初対面の人にどう言えば良いかなんて大学で習って無いしよ・・・。」
-㊲ 転生者達の好物と作ってる人間-
漫才の様な親子の会話を目の前で見たクロンは、声高らかに笑っていた。
クロン「明るくて羨ましいね、あたしゃこれから毎日の生活が楽しみだよ。」
真希子「悪くは無いだろう、私ゃ暗くてシリアスな雰囲気が苦手でね。やっぱり笑っている方が楽しいもんさ、次第に周りの人達をも楽しくすることができるしね。」
笑いが和やかに溢れる中、真希子はクロンからビニール袋を受け取った。
真希子「ありがとうね、この味を知ってしまったからもう他の店で買う気にはならないよ。ほら守、あんたもお礼しな!!」
守「ど・・・、どうも・・・。」
真希子「何だい、素っ気無いね。そんなんだとあんたに分けてやんないよ、それにしてもいつもより重いけど何でだい?」
クロン「大家さんの所に行くんだろ?あの子が大食いって事はマンションでも有名だからね、今から対策を練っておかないと。」
真希子「「備えあれば患いなし」ってやつかい、あんたも流石だね。」
3人の様子を『察知』したのか、うわさの大家から『念話』だ。
好美(念話)「あのお3人さん、全部聞こえてましたけど・・・。」
好美の様子を察したのか、少し慌て気味の真希子。
真希子(念話)「何言ってんのさ好美ちゃん、皆いっぱい食べるあんたが好きって言ってんだよ。」
好美(念話)「真希子さん、何処かで聞いた事のあるセリフで誤魔化していません?」
真希子(念話)「そんな事無いよ、ねぇ、守?」
守(念話)「お・・・、俺に振るなって!!」
『念話』が『付与』されていないクロンは、目の前の転生者達がどうしてピクリとも動かず、ずっと直立不動でいるのか不思議で仕方がなかった。
クロン「あんた達、さっきから何してんだい?」
真希子「ごめんごめん、ちょっと考え事していたんだよ、ねぇ守?」
守「おいおい、こっちでもか?何で俺に振るんだよ!!」
真希子「あんた以外誰がいるってのさ、上の階にいる好美ちゃんにでも振れってのかい?」
守がどうして「こっちでも」と言ったのか全く分からなかったクロンからビニール袋を受け取った2人は、エレベーターで15階へと向かった。
真希子「まだ温かいね、嬉しくなっちゃうよ。」
守「母ちゃん、そろそろ中身教えてくれよ。」
真希子「後で分かる事さね、無くならなければの話だけどね。」
頭の中が「?」で満たされている守を連れて、真希子は好美の待つテラスへと向かった。
真希子「あんた、いつの間に移動したんだい?中にいないからヒヤヒヤしたじゃないか。」
好美「すみません、折角のお天気だったので外の方が良いかと思いまして。」
真希子「あんたも粋な事してくれるじゃないか、ほら、貰って来たよ。」
真希子からビニール袋を受け取った好美は早速中身を1つ食べた。
真希子「あんた、何ズルしてんだい。」
好美「だって・・・、早く欲しかったんですもん・・・。」
真希子「まぁ、分からなくも無いけどね・・・。」
守は好美の喜ぶ顔を見て中身を予想して母親に確認した。
守「母ちゃん、あれって・・・。」
真希子「そうさね、あんたが働く肉屋のコロッケとメンチカツさ。いつも揚げたてをすぐに割り勘で沢山買うんだよ。」
守「だからか・・・、開店してすぐにコロッケとメンチカツが無くなるのは。」
毎日の様に守の頭を抱えさせていたのは母だった、どうしてかと言うと豚舎で豚の世話をする傍らでこの2種類を作っていたのが紛れもなく守本人だったからだ。
真希子「このメンチの中身を単体で食べても美味しいと思うし、コロッケはじゃが芋が沢山でホクホク。それに両方共衣がサクサクで癖になるんだよ、あんた良い腕してるね。」
守「店長直伝なんだ、美味いだろう?俺も大好物の1つなんだよ。」
-㊳ 郷土の味と株主の大好物-
宝田親子がクロンの部屋に行っている頃、好美は自分も何か用意しないとと思い「暴徒の鱗」に注文する為、内線電話の受話器を手に取った時にふとある事を思い出した。
好美「そうだ、ビールのアテにはあれよね。」
好美は『アイテムボックス』から薄くて白いトレーを取り出してラップを破り、円形の中身をまな板の上に乗せて細長く切っていき、アルミホイルを敷いたオーブントースターで焼き始めた。
好美「これこれ、良い匂いがしてきた。」
好美が学生の頃、母・瑠璃が仕送りとして送って来ていた荷物の1つを『転送』と『複製』を繰り返して酒の肴にしていた。勿論、元の世界で夜勤をしていた頃の様にゲオルの店で割引になった惣菜を肴にする事も多かった。
そうこうしている内に部屋全体にカレーの香りが漂って来た。正直この香りだけでご飯や酒が進むと言っても過言ではない。
好美「まだまだ、少し焦げ付く位が一番なんだから。」
オーブンの中身は未だ色を変えずにアルミホイルの上に佇んでいた、好美はふと窓の外を見て有る事を思いついた。
好美「折角の天気だから外で楽しもうかな。」
好美は1人テラスを向かうと、3人分のテーブルとチェアーを用意して先に始める事にした。そろそろだろうと思い、キッチンへ引き返すとオーブンの中身は良い具合に焦げ付いていた。
好美「よし、食べ頃になったね。」
サクサクに焼けた中身を手にテラスへと向かい、1人着席して缶ビールを開けた好美は勢いよくかぶりついた。お世辞にも決して厚みがあるとは言えないが、徳島の人間が愛してやまない郷土の味に好美は箸が止まらなかった。
好美「そうそう、ビールにはフィッシュかつよね。」
口の中にカレーの風味が広がるこのフィッシュかつはスーパーで売られている時はフニャフニャの状態になってしまっているので、一度この様にオーブンで焼くと美味しいのだ。
因みに名前の通り中身は練った魚で、「揚げ物」ではなく「練り物」の分類される。徳島県内では「谷ちくわ」や「津久司蒲鉾」の物が有名となっていて、必ずスーパーに並んでいる。
好美「あ・・・、やっちゃった・・・。」
どうやら美味すぎたのか、好美は親子の残しておくつもりだった分も全て平らげてしまった様だ。『複製』をしているのでバレない内にまた作れば全く問題はない・・・、はずだった。
真希子「ただいま、好美ちゃん、あんたここにいたのかい?中にいないからヒヤヒヤしたじゃないか。」
大企業の筆頭株主がクロンの部屋から持って来たコロッケに好美がかじりついた時、事件は起こった。
真希子「何かカレーの匂いがするね、好美ちゃん、何か食べたね。」
守「まさか、フィッシュかつ食ってたな?!」
学生時代、好美が守を連れて帰郷した際に毎日何枚も何枚も食べていた事を守は覚えていたのだ。
真希子「守、フィッシュかつって?」
守「ほら、お土産で母ちゃんにもあげただろう?」
真希子「あれかい?!あれがあるのかい?!」
好美は『アイテムボックス』から大量のフィッシュかつを取り出して真希子に見せた。
真希子「沢山あるじゃないか、早く焼いておくれよ!!」
そう、真希子もフィッシュかつが大好物だったのだ。
-㊴ 肴を考える人魚と、急ぐ不死の魔法使い-
マンションの一室で宝田親子がホークマン・クロンから肉惣菜を受け取り、大家が郷土の味に舌鼓を打ちつつビールを楽しんでいた頃、冷蔵庫の中身に驚きを隠せなかった人魚(ニクシー)は叔父であるゲオルの店へと向かった。
ゲオル「ピューアじゃないか、今日は何を持って来てくれたのかな?」
最近、拉麺以外の料理を忘れない為にゲオルに手作りの弁当を渡す様になっていたピューア。
ピューア「今日は別件なんです、好美の家の冷蔵庫に何も入ってなかったから食料を調達しに来まして。」
ゲオル「そうかい、じゃあ久々にラリーさんの所で買おうかな。」
ピューアの手作り弁当のお陰でラリーの店にあるカレーパンがご無沙汰になっていたゲオル、ただパン屋で働く光からとある情報を聞いていた。
ゲオル「最近、サンドイッチを出し始めたみたいだから食べてみようかね。」
ピューア「確か・・・、ナルリスさんが作っている豚カツやコロッケを挟んだコラボサンドが人気だって聞いてますよ。」
ゲオル「それは聞き捨てならない情報じゃないか、美味い物と美味い物が組み合わさっているから不味い訳が無いよね。こうしちゃおれん、急いで買いに行こう!!」
店の店長は着用していたエプロンを脱ぎ捨てて急ぎラリーの店へと向かった、その様子を偶然その場に居合わせた嫁のイェットが見逃さなかった。
イェット「あんたね!!自分で洗濯するならそうしても良いけど、いつもほったらかしにしているだけじゃないか!!パン屋に行くならちゃんと拾ってから行きな!!」
妻は大声で怒鳴ったつもりだったが、夫は既に声の届かない所まで走ってしまっていた。
イェット「あの人ったら・・・、仕方が無いね・・・。・・・って、あらま、ピューアちゃんじゃないか。やだよ、恥ずかしい所を見られちまったね。」
ピューア「こんにちは、叔母さん。今日お店は大丈夫なんですか?」
イェット「ああ、バリスがたまには休めってうるさくてね。仕方ないよ、1週間ずっと働いてたんだもの、好美ちゃんも黙って無くて困ったもんだよ。」
イェットの様子を『察知』したのか、コンビニのオーナーから『念話』が飛んで来た。
好美(念話)「何言ってるんですか、バリスさんや私だけじゃなくて皆が心配してたんですからね。私も代わるって何回も言ったのに断り続けて体壊したらどうするんですか、今日はちゃんと休んで下さい!!店に来るのも駄目ですからね!!」
イェット(念話)「分かったよ、ちゃんと休むから許しておくれ。」
好美(念話)「本当ですね?来たらすぐに分かるんですからね!!」
イェット(念話)「もう・・・、何回も念押ししなくても分かったから。それよりあんた、家の魔力保冷庫(冷蔵庫)の中が空っぽだって言うじゃないか、ピューアとうちの旦那の会話が聞こえて来たからびっくりしたよ。」
好美(念話)「ちょ・・・、丁度昨日彼氏と鍋して無くなったんです。後でちゃんと買いに行くから許してほっといて下さい。」
2人の『念話』に笑みを浮かべながらピューアは一先ず自分の予定する料理に必要不可欠な商品を探しに行った、やはり元寿司職人なんで和食にするのかと思われたが違う様だ。
ピューア「確かこの辺りに・・・、あったあった。結構種類があるんだね、でも今日はこれ・・・、そうだ!!こっちにしても面白いかも!!」
ニクシーは一度手に取った商品を棚に戻して別の物を選ぶと、レジに向かい会計を済ませた。最近はこの世界でもキャッシュレス決済が主流になって来ている様だ。
レジ係「お支払いはいかが致しましょう?」
ピューア「「貝塚Pay」でお願いします。」
レジ係「アプリのバーコードをどうぞ。」
その名の通り貝塚財閥がこの世界で初めて開発したキャッシュレス決済だ、機械を購入するだけなのでどの企業や個人商店でもすぐに導入できると人気で、隣国のバルファイ王国やダンラルタ王国のお店でも沢山利用されていた。
ピューア「さてと、これとこれは買ったから最後にあれをあの店で買おうかな。」
少し酒の入っていた人魚は愛車ではなく『瞬間移動』である店へと向かった。
-㊵ 人魚の思い付き-
ピューアは目的地に到着すると買い物カゴを手にして店の中を回り始めた、予定の物は1つ2つ程度だったがショッピングも趣味の1つだったのでニクシーはルンルンしながら歩を進めて行った。
ピューア「あれは買ったし・・・、そうだ、もう1品作ってみよう。」
冷蔵ケースの商品を見てふと思い立ったピューアは、ケースから離れた別の売り場へと向かおうとした、しかし・・・。
ピューア「具材は必要よね、余ったらメラに食べさせときゃ良いし。」
ピューアは一旦引き返してケースの中の商品を手に取ると、ケースを再び離れて必要とされる商品を2つ取りに行った。
会計をすっかりお馴染みとなっている「貝塚Pay」で済ませると、ピューアは直接好美の家へと『瞬間移動』した。しかし、かなり遅れを取った様で既に宴は始まっていた。
好美「結構時間が掛かったね、沢山作るつもりなの?」
ピューア「2品程度なんだけどね、〆のラーメンも楽しめる様にと思ってね。」
好美「ラーメン?そんなの店で頼めば良いじゃん。」
ピューア「皆で囲んでワイワイ楽しめる物にしたの、キッチン借りるね?」
ピューアは一言告げるとキッチンへと入り、フライパンにバターや小麦粉を入れて炒め始めた。どうやら1品目はホワイトソースを使った物の様だ。
ピューア「「あれ」の皿あったかな・・・、好美に「あれ」のイメージ無いのよね。」
ガサゴソとキッチンを漁ると奥の方に目的の物を発見したので底にバターを薄く塗った上にホワイトソースを流し込んで買い物袋からある物を取り出した、パッケージには大きく「5分」と書かれている。
ピューア「火を加えるから茹で時間は短い方が良いよね。」
マカロニグラタンでも作るのかと思われたがそれでは普通過ぎる、確か本人は少し変わった物と言っていた様な、いなかった様な・・・。ただよく見てみると、本人が持っていたのは同じパスタでもマカロニではなくスパゲティだった。
ピューアはスパゲティを2分程茹でた後、まだ少し(?)硬い状態でホワイトソースの中へと入れるとシュレッドチーズと粉チーズを振りかけてオーブントースターの中へと入れた。
ピューア「後は焼き上がりを待つだけね、さてと、もう1つ作りますか。」
次にピューアは鍋を取り出して、水と買って来たパウチから具材入りの素を入れて加熱し始めた。因みに豚の小間切れ肉やカット野菜を先に入れて灰汁を綺麗に取ってある。パウチには「麻婆春雨(辛口)」とあるのでそのままでも十分辛いはずだが、料理人の血が騒いだ様で、色々とアレンジを加え始めた。
ピューア「忘れてた、辛ラーメンのスープ入れなきゃ。」
兎に角辛くしたい様で、辣油や七味を加えて春雨を入れた。辛ラーメンの麺は〆に入れる様だ。
そうこうしている内に、オーブンの中でグラタンが焼きあがり、キッチン中に良い匂いが漂って来た。
ピューア「丁度良いじゃん、早速持って行こうかな・・・。(念話)守君、ちょっと手伝って貰える?」
守(念話)「ああ、良いけど。」
人魚に呼び出された守はキッチンへと向かい、鍋をテラスへと運びながら中を見た。
守「何か、凄い色してんな。」
ピューア「食欲湧くでしょ、〆はラーメンよ。」
テラスでは好美達が空き缶を数本程転がして遊んでいた、酔った勢いで幼少の頃の事を思い出したのだろうか。
好美「待ちくたびれたよ、何が出来たの?」
ピューア「スパゲティグラタンにとバカ辛鍋、どっちも酒に合うと思って作ってみたの。」
遊んで腹が減っていた好美は早速出来立ての料理に食らいついた。
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