7. 異世界ほのぼの日記3 ⑯~⑳


-⑯ 悩みの種は本鮪-


 丁度その頃、好美がオーナーである「暴徒の鱗」ビル下店の調理場では想像通りの騒動が起こっていた。何も無かったはずの厨房に突如現れた大量の胡瓜と白菜をどうするべきかを店長と副店長、そして偶然居合わせたナイトマネージャーが頭を抱えて悩んでいた。


イャンダ「デルア、お前これについて何か聞いているか?」

デルア「いや、俺は全く。ピューアちゃんは?」

ピューア「私も全然。」

3人「という事はまさか・・・。」


 以前も同様の出来事が起こっていたからか、2人の元竜将軍達とニクシーは犯人が分かっていたので同時にため息をついた。


3人「好美ちゃん・・・、だよな・・・。」

ピューア「何も考えずに馬鹿な買い物するなって前にも言ったのに。」

デルア「確か前は本鮪を丸々だったよな、いくらギャンブルが強いからってやり過ぎだよな。イャン、お前から何とか言ってくれよ。俺、兄貴にまた土下座するのは御免だぜ。」


 3人によれば話は数週間前の事、突如暇になった好美は偶然休みだった真希子とぶらっと近所の競艇場にいた。因みにこの頃、まだ2人は守と再会していない。


真希子「次は6レースだね、好美ちゃんはいつも通り3連単で行くでしょ?」

好美「当たり前ですよ、それ以外あり得ませんもん。」


 きっと現実世界にいる守は2人がギャンブルにハマっているだなんて想像も付かなかっただろうに。


真希子「何を軸に買うかい?私は断然内枠の②だね。」

好美「いや、このレースは外枠の⑤⑥を軸にしても面白いと思います。」


 好美は生前、地元・徳島に帰省していた時に父の操と鳴門競艇場へと通っていた事が有ったので知識はあった。


真希子「光ちゃんがいたら予想はしやすいんだけどね、あの子強いから。」

好美「えー、真希子さん弱気になっているんですか?」

真希子「最近連敗中だから不安なんだよ。(念話)光ちゃん、ちょっと良いかい?」

光(念話)「やれやれ・・・、言ってくると思いましたよ。私も好美ちゃんの予想に乗ってみても良いと思いますけどね。」

真希子(念話)「あらそうかい、光ちゃんが言うなら間違いないね。」


 光はこの2日前にも大勝ちして黒毛和牛を1頭買いしたという実績があるので信頼度は高い、当然真希子も好美と光に乗ってみる事にした。

 数分後、レースが始まりあっという間に終了した。周囲の住民達が愕然としている中、2人の転生者達は喜びに舞い踊っていた。


好美「ほら、言ったでしょ!!」

真希子「本当だね、あんたに乗って正解だったよ。それにしてもよく分かったね、お陰で4200万円も儲かっちゃったよ!!こりゃ家買えちゃうね、お引越しを考えなきゃ。」

好美「そんな寂しい事言わないで下さいよ、お店用に鮪買った時お裾分けしますから。」

真希子「私も店用に買おうと思っているのにかい?店長パニックだね。」


 その数時間後、真希子の働く店の厨房で光の旦那であるデルアの兄・店長のナルリス・ダルランの下に真希子の買って来た鮪が届いた。商品にタグが付いていたらしく、すぐに『念話』が飛んできた。


ナルリス(念話)「真希子さん・・・、これどうするんですか?」

真希子(念話)「カルパッチョとかシチューとかに出来ないかい?サービスメニュー的な。」

ナルリス(念話)「そう言われましても、俺はこんなに大きな魚捌けませんよ。弟にでも頼まないと・・・、一応頼んではみますが・・・。」


 丁度その頃、頭を抱える兄の下に好美からの「お裾分け」を持って噂の弟が来店した。


デルア「あれ・・・?兄貴の所にもなのか?これ好美ちゃんからのお裾分けなんだけど。」

ナルリス「嘘だろ、真希子さんが追加するって今言って来て困ってたのに。」


 弟は決死の覚悟で土下座して兄にお願いした。


デルア「兄貴・・・、ここにあるやつも捌くから頼むよ!!好美ちゃんが俺達に何も言わずに卸業者から10本も買ったらしいから大騒ぎなんだ!!」

ナルリス「はぁ・・・、こりゃ転生者とやらの金銭感覚を疑っちまうな・・・。」


-⑰ 試作品は出来る?-


 好美が本鮪を買ってから数週間後、つまり現在なのだが、ビルの1番下の拉麵屋で先日と同じ3人が頭を抱える中、副店長のデルアが一大決心をした。


デルア「仕方がない、また兄貴を頼るか。」


 デルアはため息をつきながら『念話』を飛ばした、先日の鮪の件があるので少し抵抗してしまうからだ。


デルア(念話)「兄貴、ちょっと良いか?」

ナルリス(念話)「また好美ちゃんが馬鹿みたいな買い物したのか?俺に押し付けるの本当に勘弁して欲しいんだが・・・。一応、食材は何か聞いておこうか。」


 ただ2人の『念話』は好美にがっつりと聞こえていたらしい、噂の本人から少し強めの口調での『念話』が飛んで来た。


好美(念話)「何?2人して私に文句でもある訳?」


 吸血鬼たちは「鬼の好美」の事を知っているので慎重に言葉を選んで答えた。


デルア(念話)「何言ってんの、好美ちゃん。よく言う「お裾分け」ってやつだよ。」

ナルリス(念話)「いやぁ、いつも悪いなと思ってさ。それにしても今回もこんなに貰って良いのかい?」


 ギャンブルで大勝ちしたからか、気持ちが大きくなっている様子の好美。


好美(念話)「良いの良いの、何なら追加で持って行こうか?」


 これ以上押し付けるのは流石に図々しい様な、そうでも無い様な・・・。


デルア(念話)「もう大丈夫だよな、兄貴。普段は光さんの作った野菜を使っているから多すぎる位じゃないのか?」

ナルリス(念話)「実は今、試作品を作っている途中でさ。量的にはこれ位が丁度良いか多い位だよ。いつも本当にありがとうね。」


 嘘だ、店が忙しくて試作なんて作っている場合ではない。


好美(念話)「何?楽しみなんだけど。」


 まさか食いついて来るとは思わなかったので少し焦りだすナルリス。


ナルリス(念話)「最近、光の畑でキャベツがなかなか採れなくてね。ロールキャベツならぬロール白菜で行こうと思っていたんだ。」


 これは半分が本当で半分は嘘、確かに最近パン屋の仕事が忙しくて光がなかなか収穫の作業をする事が出来ないのは事実だがロール白菜なんて考えてもいない。

 そんなレストランのオーナーに想定外の事が起きた。


好美「ねぇ、私も食べて良い?」


 そう、好美が『瞬間移動』で店に来たのだ。


ナルリス「ごめん、今ここには店の料理分の材料しか置いてなくてね。それに試作は1人で行う事が多いんだ。」


 また嘘が出た、ナルリスが試作を作る時はいつも横に光がいた。野菜を作った本人が納得しないと店には出せないのだ。しかし折角だからとオーナーは気を利かせようとした。


ナルリス「でも今、丁度暇だから一人前作ってみるよ。」


 ナルリスは即興で作ろうと側にある鍋の蓋を開けた、しかし・・・。


ナルリス「あ・・・。」


 ナルリスは空いた口が塞がらなかった、ベースとなるブイヨンが無かったのだ。という訳でいつも通り副店長である真希子に頼むことに。


ナルリス「真希子さん、またブイヨンが無くなったのでお願い出来ませんか?」

真希子「ブイヨンね、ロッカーから取って来るからちょっと待っててね。」

ナルリス「分かりました・・・。でも・・・、何でロッカーなんだろう・・・。」


-⑱ 守られた秘密と明かされた秘密-


 副店長の行動に疑問を抱くオーナーシェフをよそに、真希子は鼻歌交じりでロッカールームへと向かいロッカーを開けた。


真希子「さてと・・・、いつも通り『複製』で守が作っておいてくれたブイヨンを・・・、ってあれ?」


 いつもロッカーの最下層に鍋にいれて隠しているはずなのだが、鍋が見つからない。インスタントラーメンを食べる様な小さく浅い物では無く、パスタを茹でる様な深い物を使用しているので目立つはずだったのだが・・・。


真希子「どうして・・・?」


 真希子は腕を組んで必死に思い出した、確か数日前の事だったか。その日は閉店時間まで客足が途絶えなかったので疲労が溜まった真希子は、ナルリスを含めた従業員を全員集めて店中のワインを吞みまくっていた。


ナルリス(当時)「大丈夫ですか、真希子さん。これ一応、店の奴ですけど。」

真希子(当時)「気にしなくても良いわよ、ちゃんと発注しているから明日の朝には酒屋から届く手筈になってるわ。」

ナルリス(当時)「でもこれ、店で一番度のきつい酒ですよね。そんなに呑んで大丈夫ですか?」

真希子(当時)「心配しないの、もしもの時は好美ちゃんか守に迎えに来てもらうから。」

ナルリス(当時)「確か、守君って真希子さんの息子さんで好美ちゃんの彼氏君でしたね。」

真希子(当時)「そう、あの2人なら『念話』一発で飛んで来るわよ。」


 因みにこの時守は疲弊して熟睡中、そして好美は渚と家の露天風呂でお楽しみ中だった。

 数時間後、周囲の者達と同様に真希子も顔を真っ赤にして酔っていた。


真希子(当時)「何かあっさりとしたスープかお茶が欲しくなって来たわね、何かチェイサーになる物はあったかね・・・。」


 フラフラになりながらロッカーの中全体を探した真希子、無事にお茶かジュースが見つかれば良かったのだがやはり泥酔しているので・・・。


真希子(当時)「うん、これで良いわね・・・。」


 こう言って一際目立つ奥底の鍋を取り出して火にかけた後に皆の下に持って行くと、他の者も同じ気持ちだったらしく、全員で大切なブイヨンを飲んでしまったのだ。


真希子「まずい事になっちゃったわね、守に直接聞いてみるしかないか・・・。」


 実は未だにブイヨンの作り方を知らない事を、まだナルリスに伝えていなかった真希子は急いで守に『念話』を飛ばした。


真希子(念話)「守、今ちょっと大丈夫かい?」

守(念話)「何だ母ちゃんか、いきなりどうしたってんだよ。」

真希子(念話)「あんたの作ったブイヨンが無くなっちまったんだよ、急いで作ってくれないかい?」


 好美の家で皿洗いをしていた守は母の言っている意味が分からなかった、理由は1つ。


守(念話)「おい母ちゃん、ブイヨンって何だよ。」

真希子(念話)「ほら、元居た世界であんたがいつも大鍋に入れて台所に置いてあったあれだよ。こっちの世界に母ちゃんが『転送』で持って来て店で使っていたのさ。」

守(念話)「あれか、いくら探しても見つからないからおかしいと思ったんだよな。でもさ・・・。」


 息子の言葉に思わず困惑する元「紫武者(パープルナイト)」。


真希子(念話)「でも・・・、何なんだい?」

守(念話)「母ちゃん、あれ市販の鰹節で取った出汁だぞ・・・。」

真希子(念話)「ほへ・・・?あんた、今何て・・・?」

守(念話)「だからあれ、鰹出汁だって。」


 そう、この店にてずっと独特の風味で客にも従業員にも定評のあった「ブイヨン」はただの「鰹出汁」だったのだ。


真希子(念話)「じゃ、じゃあ・・・、母ちゃんでも作れるね。」

守(念話)「当たり前だろ、うちの味噌汁の味だもん。」


-⑲ 吸血鬼の秘策-


 ネフェテルサ王国で随一の売り上げを誇る洋食レストランの味のベースを自分でも簡単に作れる事が分かった真希子は早速「ブイヨン」、いや「鰹出汁」を作る為に材料の調達へと向かった。中心街へと『瞬間移動』するとジューヌが露店を閉めかけていたので、真希子はやや滑り込み気味で声をかけた。


真希子「ジューヌさん、ごめんよ。まだ鰹節はあるかい?」


 折角、一から出汁を取るんだから、元日本人として素材には拘りたい。


ジューヌ「あるけど、削って無いやつしか無いよ。」


 この露店ではいつも、客のニーズに合わせる為に「花かつお」を中心とした削ってある物と削って無い物を用意していたが、この日は何故か後者ばかりが飛ぶ様に売れていた。


真希子「助かるよ、一度自分で削ってみたいと思っていたんだ。」


 真希子には幼少の頃からかんなで鰹節を削りたいという少し変わった夢があった。


ジューヌ「今からでも良いならこっちで削るよ?」

真希子「いや、自分でやるよ。出汁を取る直前に削った方が風味が良いって言うからね。」


 その後、急ぎ店に戻った真希子はかんなを『作成』して調理場へと向かい、鰹節を削り始めた。ただ、その様子をオーナーシェフは決して見逃さなかった。


ナルリス「真希子さん、何をしているんです?どうして鰹節なんかお持ちなんですか?」


 真希子は一瞬「まずい」と思ったが、この光景を見られてしまったので正直に話す事にした。


真希子「店長、ごめんなさいね。実は私、ブイヨンの作り方なんて知らなかったんだよ。元々は守が作った鰹出汁を『複製』して使っていたんだ。でもこの前酔った勢いで全部飲んじゃってね、新しく作り事にしたって訳。ただ作るなら拘りたくなってね、それで今に至るのさ。本当に申し訳ない。」


 真希子は怒られると思ったが、ナルリスの反応は意外な物だった。


ナルリス「そうでしたか、あの優しい風味と香りは鰹出汁でしたか。だからお客さんにも人気だったんですね。」


 「日本」という国名も知られていないこの異世界でどうして和風だしの味がウケているのか不思議で仕方が無かったが、真希子はお気楽な人間だった為、あまり気にせずにいた。ただ、問題はそこでは無い気がするが。

 しかし、今はそれどころでは無かった。好美がずっと「試作品」を待っていたのだ。待ちきれそうにない好美を何とか宥める為、ナルリスは客席へと向かった。


好美「ナルリスさん、まだ?」


 好美は期限を損ねていた訳では無かったが、これ以上待たせるのは店としてまずい。ただナルリスにはとっておきの秘策があった。


ナルリス「スープの味がなかなか決まらなくてね、好美ちゃん、今夜は仕事かい?」

好美「休みだけど、何で?」

ナルリス「良いワインとチーズが入ったんだ、お詫びと言ってはなんだが持って来るから試してみてくれるかい?」


 この国で好美は酒好きですっかり有名になっていた。


好美「それを先に言ってよ、赤?それとも白?」

ナルリス「両方あるよ、ロゼもあるけどどうする?」

好美「全部頂戴!!」

ナルリス「やっぱりか、好美ちゃん、ここは呑み屋じゃないんだよ。」


 オーナーシェフはこう呟きながら調理場へと入って行き、ソムリエを兼任するサブシェフであるケンタウロスのロリューに頼んで入ったばかりのワインを取り出して貰った。


ロリュー「本当に良いのか?これ高いんだぞ?」

ナルリス「仕方ないよ、こうでもしないと好美ちゃんは怖いもん。」


 どうやら、この国では「鬼の好美」も有名になっていた様だ。


-⑳ 秘策の詳細-


 吸血鬼が経営するレストランのテーブル席で「試作品」を待ちながら1人ワインを楽しむ好美の様子を見て、副料理長兼ソムリエのケンタウロスは嫌な予感がしていた。


ロリュー「ナル、あのままだと試食どころじゃなくなるんじゃないのか?控えめにしておいてさっさと料理を出さないと。」

ナルリス「いや、これはこれで良いんだ。と言うよりこっちの方が都合が良い。」


 ロリューはオーナーの発言の意味が分からなかった、よく考えてみれば先程から何の作業を行っていない。敢えて言うなら調理場では真希子がひたすらに鰹節を削っているだけであった。


ロリュー「お前、まさか・・・。」

ナルリス「その「まさか」だよ・・・。」


 そう、ナルリスの秘策とはワインを好きなだけ呑ませて酔わせ、いっその事帰らせてしまおうというものだった。正直言って、下衆な作戦な気がするが。


ロリュー「だったら真希子さんはどうなるんだよ、今必死に出汁を取る為に鰹節を削っているんだぞ。」

ナルリス「夜営業でその出汁を使う事にすれば良いじゃないか、それに俺もロール白菜なんて作った事無いもん。」

ロリュー「いやいや、お前が言い出した事なんだろ。発言には責任を持つべきだと思うけどな。」

ナルリス「そう言ったって、今からは仕込みが大変だろ。」

ロリュー「だからって何もしないのは罪だぞ、俺も手伝うから早く仕込もう。」

ナルリス「うん・・・、お前が言うなら仕方が無いか・・・。」


 どちらがオーナーなのか分からない位に説得力のあるロリューの言葉に押されて仕方なく白菜の仕込みを始めるナルリス、その様子を真希子が見逃さなかった。


真希子「店長、何もしてなかったって今聞こえたけど?このままだと店の信用を失う事になるよ、この街での好美ちゃんの影響力を知っているだろう。今となっちゃあんたの嫁さんとほぼ同等だ、ちゃんと作らないとこの店が潰れちゃうよ。悪い事は言わないから今からでもちゃんと作りな。」


 副店長の声が聞こえたのか、ワインをゆっくりと楽しむ好美が調理場に近付いて来た。


好美「ねぇ、「試作品」の調理は進んでんの?」

ナルリス「こ・・・、好美ちゃん。今味のベースが決まったんだよ、これから白菜で挽肉を包んでじっくりと煮込んで行こうと思っていてね。」


 ナルリスは慌てた様子で白菜を、湯を沸かした寸胴の中に放り込んだ。


ロリュー「おいおい、大丈夫かよ。丸ごとだぞ。」

ナルリス「周囲の葉を柔らかくするんだからこれが一番だろ、実際ロールキャベツを作る時だって最初にキャベツを茹でるから一緒なんだよ。」

ロリュー「一理あるけど、白菜とキャベツは別物だよな?」

ナルリス「白菜は英語で「Chinese cabbage」、仲間と言っても過言でも無いんだ。」


 地球とは別世界のはずなのにどうして「英語」という概念があるのだろうか、まぁ、今更気にする事でも無いかも知れないが。


ロリュー「まぁ、そうなら良いんだけどさ。」


 2人が会話を交わしているうちに白菜が柔らかくなった様なので、寸胴から取り出してふんわりと葉を千切り取って行った。


ロリュー「本当だな、ロールキャベツを作る時みたいに簡単に剝がれるな。」

ナルリス「だろ?あとはこれで挽肉を巻いて真希子さんの作った出汁で煮込めば完成ってもんよ。」


 ナルリスは簡単に済まそうとしたが、好美はこの言葉を聞き逃さなかった。


好美「何?手抜きをするつもり?」

ナルリス「そんな事無いよ!!和風だしと生クリームを合わせようかな・・・、ってあれ?」


 どうやら、慌てる必要は無かった様だ。そう、酔った好美は寝言を言っていた。


好美「守ー・・・、ちゃんと生地には山芋を入れて・・・。」

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