グーズベリー

 木漏れ日の差す明るい森の中、いつ

ものようにこっそりと辺りをうかがう。目当てはグーズベリーだ。赤く熟した可愛い縞のある丸い実の皮を前歯でプチッと割いて甘酸っぱい果汁を飲むのが好きだった。

 食べ頃の実のある枝を選んでジャンプして折って着地すると、ガチっと重い金属音がして足に激痛が走り悲鳴を上げる。

 足が何かに挟まってしまった。取れない!足が千切れそうだった。痛い!女王様助けて!悲鳴を上げ続けていたら人間の気配がした。食べられちゃう!

「何だこれは!」

(え?何って私はウサギですが)

 鋼鉄の罠はさっき落とした枝も一緒に挟んでいて骨折は免れていた。

 地主はを大急ぎで罠を外してウサギを持って帰った。


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