グロッシュラー嬢の悪業〜嘘つきウサギの復讐と恩返し〜

五百川

プロローグ

 ──魔法は伝説化され、人知れず妖精妖魔が僅かに残る世界。湖水地方の元領主で狩猟もしない田舎貴族のジュリアンの私有地で動物達はのんびり暮らしていた。


 時々変な人間を見かけたり、意地悪なウサギに追いかけられたりするので、隠れたり逃げたりするのが得意になってしまった。

(疲れるから気配を察するようにしよう)

 音と匂いで辺りをうかがって縄張りを広げていった。

(何だか動物がものすごく減ったわ。女王様に聞きに行こうかしら?

 幾つもある湖の一つに精霊王も住んでいたが、人里離れた森と湖は自殺や他殺の名所になっていた。

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