月鮫優花様、初めまして。
　企画に参加して頂き、ありがとうございます♪

　ある種、ホラーと言っても通りそうな作品ですね。
　お人形さんの方はともかく、お嬢様の方はどうなってんの？

　最初読み進めていたイメージとしては、小学生位なのかな？　と思っていたのですが、医者として働いているという。
　二十歳は過ぎてますよね？

　拝読している最中は、子供の宝物を捨てる酷い母親だな、と思っていたけれど、二十歳過ぎて、お人形さんを大事にしてる。
　それも全力全開、命懸けで！　こりゃ確かに"偏愛"だわ。
　長渕剛さんの『激愛』という曲を思い出しちゃいました。

"舌を噛み切った　からみ合う口唇(くちびる)の中
二人はよじれ合い　激しく揺れていた"

"愛の海　深く深く　沈みゆく
堕ちてゆく憎しみに
息が絶えるまで俺を抱け"

"ひき潮のうねりの中
ふたつの手首よ赤く染まれ"

　まあ、自殺っつうか、心中の歌なんだろうね。今ユーチューブで開いて聴いてます。長渕剛さん、数十年振りに聴いたぜ！

　本作もお嬢様とお人形さんの心中、それもお嬢様がお人形さんを道連れにした無理心中的な作品ですね。
　最初に『ホラー』と書いたけれど、何がホラーかって、お嬢様のお人形さんに対する思い。
　お人形さんを捨てられて、母親を殺すのかと思いきや、自らの手首を切断！
　その後、自殺したのか、手首を切ったから失血性のショック死なのかは存じませんが、二人(敢えて『二人』と書きます)がともに眠る宝箱というのは、棺桶なんだよね？
　お嬢様が何故、お人形さんをそこまで"大好き"なのか、その理由を知りたいような、知りたくないような!?　異常というか異様というか、まともじゃない。
　母親の方が常識人で、それをなんとかしようとしてたのかもしれませんね。(＞いつか人形がなくなっても耐えられる日が来るわ｡大丈夫。一緒に頑張りましょうね)

　この作品、好きか嫌いかと聞かれたら、正直あんまり好きじゃない(嫌いとまではいかない)です。
　ハッピーエンドが好き。本作は読後、どよーんと落ち込むよね？
　ですが、よくこの文字数で、これだけの物語が紡げたものだと感心します。
　文字数を伸ばすのは案外簡単で、だらだら書いてりゃ良いけれど、短い物語に中身をギュッ、って詰め込むのは大変なんだよね。
　一作だけで判断するのは早計かもだけれど、既に初心者の域は脱してます。

　だらだら書いてしまった。ごめん★
　それではこの辺りで失礼致します。
　ごきげんよう☆彡

　追記　最初に19年前って書いてあるね。ごめん★

最初は輝かしく、大切な人形を拠り所として抑圧された想いの解消をしている少女のストーリーだと思っていました。人形は捨てられても救われるのだろうと、優しい結末を想定していました。

後半になって手首を切ったと出てきてリストカットかと思えば、切断していて。
最後の一文が過去形になっていない時点で、両手で扱う仕事からの解放を意味していそうで。

意中の相手だろうとしそうもない、依存以上の恋心に末恐ろしく感じました。