第12話

「きゃーーー!」


「うわーーー!」


遊園地に入ってすぐ、ボクたちはジェットコースターの乗り場へ向かった


...もちろんボクは抱っこされたまんまだよ?


で、運良く一番前に乗ることができて、隣に真尋、一つ後ろの席にお父さんが座る形で乗った


3人できたから2人席のアトラクションとか乗ろうとすると、お父さんが自分から一人になる


僕たちを優先してくれるのは嬉しいけど、せっかく一緒に来たんだから一緒に楽しみたかった


あ、ボクは基本的に苦手なアトラクションはないけど、真尋は唯一ホラー系がね...


ま、後で行くつもりだけどね!


ここの遊園地のジェットコースターは360度回転するのが3回もあったり、左右に大きく揺れることがあるから滅茶苦茶楽しい


本当は後何回か乗りたいけど、ジェットコースターはリニューアルしてないから、また今度来る機会があったら何回か乗ることにしよう、と心に決めた


...友達いないからいつ来れるかわかんないけど


「あっ...うぅ」


ジェットコースターから降りたボクは抱っこされまいと逃げようとしたけど、あっさり捕まって、またお父さんの腕の中にすっぽりと収まっている


近くにいた、キャストさんからは微笑ましいものを見るような目でニコニコ見られた


うぅ...恥ずかしい


「次はどこに行く?もう1回乗ってもいいけど...」


「うーん、私は今日は2回目はいいかな。」


「ボクも今日はいいや。それより、リニューアルした、ヘブンズスペース行きたい!」


ヘルズツアーとは、まあ簡単に言えば、お化け屋敷だ


3D映像となった地獄を探検するというやつで、映像はとにかく暗い


今までは、2Dしか見れなかったけど、ついに3Dで楽しめるようになった


「え"、私はちょっと...」


ふふふ、真尋よ


君なら行きたくないと言うと思ったぞ


こう言う時は...


「えっ?真尋一緒に行ってくれないの...?」


「うっ...お兄ちゃんそれはズルだって...そんなふうに言われていかなかったら私が悪いやつじゃん」


「じゃあ...!」


「わかったよ...行くよ」


よし!


まあ、何をやったか言えば、涙目+悲しそうな顔で簡単に堕とせた


これで調子に乗るつもりはないけど、たいていのお願いは聞いてくれる


そんな様子をお父さんは微笑ましそうに見ていた


ま、そんなことに気づくボクではないんだけどね



ーーー



そう言うわけで、ヘルズツアーにやってきた


ちなみに、ここの遊園地の身長制限は140cmだから結構ギリギリだったりする


ヘルズツアーはリューアルしてから人気が段違いだから、結構並んだけど、やっと僕たちの順番になった


その間真尋はほとんど無言だったし、表情もなんか抜けてた気がする


ボク?


ボクはホラー系全然問題ないから、お父さんに抱っこされながら、呑気にお父さんとおしゃべりしてた


たまに真尋に話しかけても「うん」とか生きているかどうかもわからない返事するからね


あ、お父さんに苦手なものはないよ?


何をやらせても平然と全てこなす完璧超人だからね




そして順番が回ってきて、座席に座ってから安全ベルトを締めた


上映が始まるとすぐに、真尋がボクの腕に抱きついてきた


最近というか、こういうことはほとんどないから、なんとなく頼られている感じがして嬉しい


...それに、最近ボクのことばかり褒めてるけど、真尋もちゃんと可愛いからね?


上映が終わった後、やっぱり怖かったのか真尋は涙目になっていた


まあ、ボクが無理やり連れてきたところもあるし、真尋の頭を撫でてあげた


...お父さんに抱っこされたままね


そうしたら、真尋の涙もすっこんだのか、嬉しそうな顔をして安心した


その後は、混んでいるのもあってリニューアルしたアトラクションを優先的に乗って、最後は定番の観覧車に乗ることにした


それにやっぱり、愛の告白ってわけじゃないけど、大切なことを二人に言いたいしね


観覧車も大概混んでいたけど、ちょうど空も暗くなって、夜景が綺麗な時間帯に自分達の順番が回ってきて、観覧車に乗った


「渚も真尋も今日は楽しめたか?」


「うん!楽しかったよ!...抱っこはやめて欲しかったけど」


「私も久しぶりに一緒に出かけられて楽しかったよ。お母さんもいればもっと良かったんだけどね」


「そうだな...なら、できるだけ予定合わせて、GWもまた一緒に出かけられるようにする」


「本当っ⁈」


「ああ、約束だ」


「やった!!」


「ふふっ...お兄ちゃん本当に嬉しそうだね」


そりゃそうだもん、だって...


「昔からさお父さんもお母さんも仕事で忙しいのに、ボク達のことは、過保護かってくらい気にかけてくれて、それに、この姿になっても信じて受け入れてくれて...それで...」


「私もそうだし、お父さんもお母さんもいつまでも...どんな姿になろうとお兄ちゃんの味方だからね」


「ああ、お父さんもできる限りのことはなんでもしてやるからちゃんというのだぞ」


そっか...やっぱりボクは怖かったのかもな


いつか拒絶されるのが


こんなほぼ引きこもりのボクでもちゃんと認めてくれてるんだ


だから、ボクがいうことは....


「うん!ありがとう!」




「それと、真尋?これ以上ボクの姿が変わるような発言しないでね?」


全く、ボクが聞き逃すとでも思ってたのかな?


まあ、でもこんな日常が続くといいな



ーーーーーーーーーー

あとがき



お読みいただきありがとうございます!



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という方はモチベーションにもつながるので、ぜひ♡や☆、フォローお願いします!



とりあえずは、ストックしていた分はこれで全部になります。今後も渚くんのお話は続きますが、またストックが貯まるまでは投稿はお休みになります。


ストック貯めてから投稿するという形でやっていこうと思いますので、今後もお願いします!


ーー次の投稿は2週間くらい開くかな?その間に短編作品を出しますのでそちらも是非お願いします!

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朝起きたらTSして美少女になった俺は、いつしか心も体もボクっ娘になっていく みたくししょー @Mitakusisyo-

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