第23話

この広い空間の入り口から、丸い球体が浮いているところまで、のんびり歩いて近づいた


無防備にも、その球体は曝け出されていた


まあ、十中八九ダンジョンコアだろうし、少し警戒しながらも、球体に触れてみた


すると、球体は淡く光ったかと思えば、消えた


いや、正確には、僕自身の体の中に取り込まれたといった方がいいのかな


「僕自身が、ダンジョンコアになったのか...?」


ダンジョンコアが僕自身に取り込まれたことによって、自然とこのダンジョンで何ができるか、頭に浮かんできた


まずは、ダンジョン内であれば、魔力を無限に使うことができるらしい


これは、正直いってありがたい


だって、いくら他人から魔力奪ったところで上限は決まっているからね


戦いが起こるとしたら、ここで戦う以外の選択肢はほとんどないかな?


自分が強かろうと、油断や相手を舐める行為はするつもりはないからね


2つ目が、ダンジョン内での生物の創造


そして、3つ目がダンジョン内の構造変形


これらは言わずもがな、ダンジョン防衛に必要なこと


最後に、ダンジョン内であれば、仮にダンジョン外からでも、好きな位置に転移することができる


これ、あまりしたくはないけど、自分の命が一番なわけで、もしも逃げる時にめちゃくちゃ使える


「これは楽しくなりそうだなあ」


階層とか作るとしたら、上階で甘い蜜を吸わせて、下層になるにつれ、絶望感が湧くようなやつとか...


面白そうだなあ


そんなわけで、僕はしばらくダンジョンに篭って、改造することにした



♢♢♢



「ふう...これで一旦はいいかなー?」


はい、気づけば、1ヶ月もダンジョンに篭ってずっと、ダンジョンをいじくりまわしてましたね


途中で何回か野良のぽけm...冒険者がやってきて、そのまま餌になってもらった


まあ、今の僕からしたらほんの微々たる経験値になるけど、ないよりかはまし


ちなみに、このダンジョンーーあ、冒険者たちがいってたけど、ここの名前勝手にユグドラシルってのにされたねーーなんと!


100階層にしました


いやー僕頑張った


空きそうになったけど、その都度ぽk...冒険者がやってきてくれるから、それで息抜きができるってもんよ


ざっとつくりはこんな感じ


1〜9:たまに雑魚が湧く迷路

10:モンスターハウス

11〜:トラップと魔物盛りたくさん

5の倍数階層:ユニークボス

101:僕の家


って感じかな?


魔国◯邦にあるリム◯様たちが作ったような感じのゲーム式でもなければ、死んだら1発アウト


まあ、このダンジョンクリアできる人なんて、そうそういてほしくないし、仮に100階層まで来ても、最後は僕が直々に倒してあげるとしよう


あ、それと、僕にダンジョンコアが吸収されたおかげで、僕のスキルの一部が、ダンジョンのモンスター、それにダンジョン自体に付与することができた


もちろん、簒奪ですよ?


そんなの当たり前


っと、またダンジョンに人がやってきたみたい...ん?今回はいつも以上に人が多いような...?

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