魔術系の試験①

 ここは魔術系の試験をする場所。その付近には、受付があった。

 ハルリアは、なんで受付をするんだと思いながら列に並んでいる。


(んー、受験生の確認か? だが、それだけなら試験の時に番号札をみせればいい)


 そう思考を巡らせ自分の番を待っていた。

 そうこう考えていると自分の番がくる。

 そして番号札を受付の男性にみせた。


「七番……ハルリア・アルパスさんですね」

「はい、そうです」

「では、この中から一つ選んでください」


 そう言い受付の男性は、ハルリアに種目が書かれた紙をみせる。

 そこには、召喚、対戦、的当て、治癒、補助、多種類の種目が書かれていた。


(なるほど、な……それなら面白い方がいい)


 そう思いハルリアは、対戦を選びマルを付けた。


「対戦ですね。では、ここに向かってください」


 そう言い受付の男性は、番号札と地図をハルリアに渡す。

 それを受け取るとハルリアは、番号札と地図をみながら歩き出した。


(三か……さん……さんざん……散々、って! いや……何、考えてんだ。オレは……)


 ハルリアは馬鹿なことを考えてしまい自己嫌悪んに陥る。


 ★☆★☆★☆


 しばらく歩きハルリアは、対戦の試験をする場所まできた。


(んー思ったよりも少ないな。十人か……)


 そう思いながらハルリアは、立っている男性教師に番号札をみせる。

 それを確認すると男性教師は、ハルリアを席へ案内した。

 ハルリアは長椅子に座ると目の前の対戦場所をみる。


(まぁ、オレは然程……魔術系は得意じゃない。んー、だが手を抜いた方がいいよな)


 そう考えていると最初の対戦が始まった。


(どの程度か、ここで確認しておいた方がいいな。さっきみたいに目立ちたくない)


 そうこうハルリアは思考を巡らせている。


(ほう、思っていたより……こっちの方が面白そうだ)


 ハルリアは口角を上げ笑みを浮かべた。

 そうこう考えていると最初の組が終わる。

 勝ったのは二番だ。


(さて、次はオレの番だな)


 そう思いハルリアは立ち上がる。


 ★☆★☆★☆


 ここはハルリアからみえない位置。そこには、なぜかダギル学園長とロイノビがいた。


「なんとか間に合ったな」

「学園長、そうですね。まさか、対戦を選ぶとは思いませんでした」

「ああ、私もだ。だが……却って、この方がいいかもしれん」


 それを聞きロイノビは首を傾げる。


「どういう事でしょうか?」

「確証を得るためだ。まぁ……それは、あり得ないことだがな」

「まだ、納得されておられないのですね。それで、これで何か分かると思われるのですか」


 そうロイノビに問われダギル学園長は頷いた。


「ああ、魔術の類ならな……」


 それを聞きロイノビは、ダギル学園長の意図がみえず困惑する。

 そして二人はその後、話をしながらハルリアの試合をみていた。

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