11行目-20行目 逃否行
北国でもないのに京都が寒い理不尽さ 地球ってやっぱりどっかおかしい
スマホに君の写真が一枚だけあったと思い出して思い出してしまって
所持金5567円 宿なし 知り合いなし 大した未来なし とりあえず本屋
『家出マニュアル』が教えてくれた最高の知恵 学生服のままじゃ捕まる
所持金2278円 どうやっても大人の風体にはなれない中途半端な僕の肉体
碁盤目状の街だから曲がっても曲がっても角がある僕の胸の内みたいに
夕方をすっ飛ばして夜になったような暗闇 灯台みたいな佇まいのカフェ
一番安い珈琲で、と世界一最低な注文をして机に置かれたフランクルの書
希望があれば人は死なない――どういう人生を送ればこんな台詞を言えるようになる
キッチンの老店主は何も言わない 君は不幸なふりしてるだけ 眼差しが囁いてる
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