僕が死んでも同じ明日ならば生きても同じ明日

遠野柳太郎

1行目-10行目 希詩念慮

愛想の良さは九十点 頭の悪さも九十点 かろうじて人間を名乗る僕は


なんでナイフなんか振り回すんだ君達は言葉なんて馬鹿げたナイフを


温泉に浸かるカピバラくらいの幸せも手に入っていない僕ら


スーパーの隣に葬儀場がある街だから買い物ついでに灰になりたい


黒って一色しかないねん死んだ時に視る楽しい夢の色だけやねん


君が夜空を羽ばたいたと聞いてテストを白紙で出してみたかった冬


百合の花に埋まって憧れのプリンセスになった君の感想を今すぐ聞きたい


「あの顔半分無かったらしいよ 最近の技術やばすぎ 私のメイクもしてほしい」


試験に行く素振りで乗ってしまった新幹線 ワルになるのに都内便利すぎな件


僕のスマホなら東京駅のみやげもの屋のタオルにくるまってすやすや寝てるよ






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