第18話 まだ続きます

「お、おい……嘘だろ……? 旅をやめる……? どうしてそんなことを言い出すんだ……?」


 俺だって旅をやめたいわけじゃない。しかし、どうしても旅が続けられなくなってしまったのだ。


 目の前の戦士が俺の肩を揺すって、


「答えてくれよ……なぁ、どうしてだ? どうして旅をやめるんだ……? 俺たちの使命はまだ……」

「やめなさい……」魔法使いが割って入って、「きっと、なにか事情があるのよ。そうやって問い詰めても、傷つけるだけよ」

「……」


 戦士は俺を突き放してから、背を向けた。


「ねぇ……」魔法使いが俺に言う。「私も理由が気になるわ。これまで一緒に旅をしてきたじゃない。理由くらい……教えて」

「……」

「……打ち切り……?」魔法使いが俺の名を呼ぶ。「しっかりして打ち切り……?。どうして旅をやめるのか……それが聞きたいだけなの」

「……」

「……打ち切り……?……」魔法使いはなにか言いかけて、口を閉じる。代わりに、「……いったん、落ち着きましょうか。私もちょっと……冷静じゃないみたい」


 魔法使いは1つ息を吐いて。


「今日のところは寝ましょうか。明日になったら……理由を教えてね、打ち切り……?」

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