第106話


「その出店で何が出来るの? 」


「お仕事を紹介してもらったり、町の事を教えてくれたり。後は勉強会なんかもやってるね」


「へー」


 どうやら少し難しかったみたいで、反応は薄かった。


 足をバタバタさせているのが後ろから見える。飽きてきたのかな?



「まぁ、とても大切なお店だよ」


「へー」


 興味は湧かなかったみたいで、だんだん落ち着きが無くなってきた。


 テーブルに頭をつけて、体を揺らし始めた。あー、これは絶対に飽きたな。


 エミールおじさんも子供たちの集中力が切れたのを感じたみたいで、勉強を終わりにする。



「どれ、そろそろご飯が出来たみたいだね。お勉強はこれで終わろうか」


「「「「はーい」」」」


 どうやらこれで、お勉強は終わりみたいだ。


 ……やっぱり、隣からも元気な返事が聞こえてきたな。

 

 勉強会が終わる頃にアンリおばさんのご飯ができたみたいだ。


 あの美味しそうな匂いが、ここまでしてきた。



「はいはい、ほら。ご飯が出来たよ。みんなで持って行っておくれ」


「「「はーい」」」


 子供たちが元気よく返事をして、手際よく食事の準備を手伝っている。


 俺たちも簡単な手伝いをして準備が完了した。



「「いただきます」」


 肉料理に魚料理、テーブルいっぱいに美味しそうな料理が並んでいる。


 うーん、どれから食べようかな。

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