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俺は高校1年生の秋まで親にガンプラを買ってもらっていた。テストで高得点を取るたびにご褒美として母親に買ってくれたのだ。父親からは高1にもなってガンダムのおもちゃで遊ぶなんて子供の趣味だと子馬鹿にされたが、今や世界中のアニメファンがガンプラで遊ぶようになった。
2000年代にはサッカーのイタリア代表の選手でガンダムのプラモデル(ジオン軍のザク)を買うのが趣味の選手もいたものだ。その兄は同じくサッカー選手の弟とザクのガンプラの所有権をめぐって大人になっても喧嘩をしていたと母親が回想してる。
日本人が買うものは、世界の人にとっても欲しいものとなる。これはサンリオのハローキティのぬいぐるみも同じことだ。カプコンのストリートファイターでも同じことだ。
【日本人が生み出した作品 = 世界共通の娯楽】これは次の世界の常識になる。
00年代。フランスの若い女の子たちは、学園アニメの登場キャラがよく屋上でお弁当を食べてるのを観て「箸を使って何かを食べてるわ」と気になり、フランス内で日本式のお弁当が一大ブームになったこともあったそうだ。
フランスだけでなくドイツでも同じ価値観が浸透しており、彼ら欧州一等国の若者にとってキリスト教の教会、クラシック音楽は「そんなもの見飽きてるし、古くてダサいもの」日本の神社仏閣は「洗練された東洋の文化、若者の憧れ」となる。箸を使ってお寿司やラーメンを食べることは最先端の文化。戦後日本ではフランス料理は庶民の憧れだった。今は文化面で逆のことが起きている。
↓よくある勘違い
日本人「ドイツの人はきっとクラシックを毎日聴いてるんだろうな」
ドイツ人「何言ってんだ? クラシックを聴いてるのは爺さんたちだけだ。
若者は電子音楽を聴くんだよ。テクノやハウスとか。アニメソングも好きだぜ」
ドイツ人「日本の人はきっと神社仏閣について詳しくて洗練されてるんだろうな」
日本人「何言ってんだ? 俺たちはそもそも平家と源氏の戦いの歴史すらよく知らないし、ぶっちゃけ神社がどういうか神様を祭ってるのかさえ分かってない。
クリスマスではキリスト教徒でもないのに盛大にパーティをするんだぜ」
フランス人の女の子(14歳くらいに多い)
「日本人って素敵よね。学園アニメでは毎日楽しいことが起きるのよ。
私たちはフランスなんてつまらない国に生まれたから毎日平凡な学園生活を送ってるけど、東京の学校に行ったらきっと違う。楽しいことが毎日起きるのよ」
「わかるわかる。私も早く日本の東京に行ってみたいわ。
できるなら東京の学校に転校してみたいもんだわ」
現実 → 日本の学校はフランスと同じでつまらない。
アニメのように面白ことが毎日起きるわけがない。
日本人の女の子(14歳くらいに多い)
「アメリカって素敵よね。自由の国で経済力は世界一。
きっとみんなお金持ちでパーティとかして楽しく生きてるんだわ。
私ジャンクフードも大好きよ。毎日だって食べられるわ」
現実 → カリフォルニア州を例にとる。路上に無数のホームレス。
コロナ発生時からインフレになって家賃代を払えない人が続出。
パーティはめったになく主に強盗による銃撃事件が全米で多発してる。
警察の殉職率の高さは間違いなく世界一だ。
金持ちになる自由はほとんどなないが、家を失う自由はたくさんある。
留学後にジャンクフードの食べ過ぎで太る日本人が続出。脂質と塩分の過剰摂取による肥満、高血圧、糖尿病になるリスクが発生。
日本の文化がなぜ人気なのか。めずらしいからだ。
世界の若者は自国にはない、めずらしいものが大好きだ。
徳川政権の元200年以上続いた鎖国のため、日本文化はこのような特性を持ったのかもしれない。欧州ではどこもかしこも同じような文化(建築、音楽、宗教、絵画その他)が浸透している。欧州文化とはキリスト教が世俗化した形態なのである。その一方で日本の皇室や神道を例にとってみれば、これに類するものが世界に存在しない固有の文化である。ゆえにアニメ作品一つとってみても世界とは比較にならぬ個性が生まれるのだろう。
明治の文明開化の日本
「フランス人はナイフとフォークでお食事をするんだ。洗練されてる」
「文明開化の時代にうどんやそばを食べてるなんて俺たちは遅れてるな」
現在のフランス
「今時のフランス人でお箸も使えないなんてダッサw
お寿司を食べる時はちゃんとお皿のお醤油をつけて食べるのよ。日本のマナーではラーメンやうどんを食べる時は音を立てて麺をすすっていいのよ」
「おじょうちゃん。偉そうに日本文化の説教をしてくれてんじゃねえ。
そんなことは今時おじいさんでも知ってるよ」
「ほらほら。みてこれ。私さw秋葉原のアニメイトでグッズを買ったのよw
日本語のレシートをもらったから記念にフランスに持ち帰ったわww」
「すごーいw 漢字じゃん。なんて書いてあるの?」
「読めないけどw 日本語で書いてあるからカッコいいww」
↑アニメのオープニングやエンディングには画面上にスタッフクレジットが日本語で流れるわけだが、欧州の人からしたらその日本語すら「かっこいい」となるらしい。彼らの目には漢字は「複雑な絵や模様」として映るらしい。
アニメ会社からしたら制作に関わった人の名前を出さないといけないので仕方なく画面に表示を出してるだけなのだが、これが日本文化の宣伝になる不思議。
これを理解したいので日本語の勉強をする人が出てくるそうだ。
日本人や中国人の多くが英語表記を観て「カッコいい」と思うようだが、
その認識は世界では少数派となってると筆者は思っている。
世界の多くの人にとって漢字の方がカッコいいのだ。
かわいい
たいふう
つなみ
まんが
これらの単語は正式にフランス語として認定されている。
単語の冒頭に定冠詞の「LA」「LE」をつける。今やフランス語の辞書にそう載ってる。コミックと英語で発音するのは時代遅れ。ラ・マンガと発音するのが今風。
アニメもアニメ。正式にはアニメーションだが、誰も英語読みをする人がいない。
日本の女子が「あそこにいる犬、【かわいーよね】ww」
と発音するだけで、それは欧州では洗練された表現となる。
もちろん我々日本人からしたら、ただ犬を見た感想に過ぎないのだが。
こういう話もある。台湾の若い女の子の話だが
「日本人の女子の話す日本語はまるで歌ってるみたいに聞こえるんです。
よく語尾を伸ばすでしょ? だから~とか、なので~。てゆーかぁとか、
あれがすっごく可愛らしくて歌を歌ってるみたいなの。すごい」
→この発音、例えば面接でやったら即不合格になるアホな女子の話し方である。
しかし、この話し方でも台湾の人からしたら憧れになる不思議。
00年代は台湾でメイド喫茶が流行ったものだ。
台湾では学園一の美女になりそうな人たちがこぞってメイド喫茶で働いており、その姿が日本でも報道されて有名になった。日本の学園アニメの影響を強く受けたのだ。しかし残念なことに、本場の秋葉原のメイド喫茶でメイドさんをやってるのはオタク系の女子なのでルックスはいまいちな人が多かった……。これも台湾の日本に対する強い憧れゆえである。
フランス人の朝食といったら、カフェラテやクロワッサンのイメージだろう。
そんなものはフランスでは珍しくもなんともない。「古い文化」だ。
フランス人たちが困ってること。
「クロワッサンなんてどうでもいいよ。お、おい。それより俺たちがフランスで食べてる味噌ラーメンはちゃんと本場の味なのか? 俺たちは偽物の味噌ラーメンを食べてるんじゃないのか?」
「た、確かに」
「もしかしたらフランス人風の味付けにされた偽物かもしれないな…」
↑食にこだわりのあるフランス人。現地のレストランでは日本人の料理人をしっかり雇う傾向にあるらしい。また日本人の友達をパリに連れてきて実際に日本食レストランで食べてもらい、味を判定してもらって安心するようだ。
筆者はキッコーマンをみんなに買うように勧めた。
キッコーマンのしょうゆ、みりん、めんつゆは、欧州全域の日本食レストランやホテルんでも使われている。欧州市民は、実は日本の最高のメーカーの調味料が使われた日本食を食べてることに気付いてないことだろう。
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