筆者の母の診断結果は特に深刻ではなかった
症状
2か月前から舌が痛む。辛い物、ソース、ケチャップなどの添加物を
食べるとピリピリと痛む。昨日は歯磨き粉が舌に振れた瞬間に激痛が走り、
やむなく水ブラシで磨くことにした。緊急性を感じたために総合病院へ。
問診の結果、口腔外科へ。
診断結果
・症状は舌の炎症。炎症を起こした部分が歯と触れて痛みが走る。
癌の可能性はなく軽傷。処方として1か月分のうがい薬を出す。
次回の診断は9/6(水)となった。
主治医の言葉
「高齢(71歳)による唾液の分泌の低下、疲労やストレスなどが考えらる。
特に精神面、ストレスは喉の渇きの大きな原因となる。将来や先行きなどの不
をなくす、すっぱいものを摂取する、頻繁に水分を取るなどして唾液部の分泌を増
やすことが大切。舌尖?マッサージでも唾液の分泌量が増える」
筆者の分析。母が病気になった理由
①過剰労働
自宅の畑での農作業が過剰。春先で多いのが、10時過ぎから畑に出て、
そのまま14時過ぎまで休憩なしで作業継続。昼食もとらない。
理由は、「きりの良いところまで終わらせたいから」
これは自営業特有の悪徳である。企業労働なら適切なタイミングで
食事休憩が入るが、裁量労働では自己の判断にゆだねられる。
母の労働は、春から秋にかけて、週に4回くらい畑仕事をするのだが、
酷暑の季節(7~9月)を除けば、1日中で作業ができてしまう。
起床時間は朝の五時半。野菜の収穫から朝の炊事。そこから一連の畑仕事となると、連続で5時間以上、休憩を一切取らずに連続作業をしていることも少なくない。
たまに母屋に水を飲みに来ることはあるが、食事の類は朝ごはんだけ。お菓子を食べるなど間食もなく14時過ぎまで連続作業をする姿が良く目についた。
本人は「お腹がすかないし疲れてないから」というが、どう考えても健康に悪い。
その様子に耐えかねた俺は、昨年から母を大きな声で叱りつけるが、効果はなかった。老人になると頭が固くて人の意見が耳に入らなくなる。
そして案の定、今回病気になってしまった。母は健康診断では71歳の現在まで
なんの異常もなし。常備薬ゼロ。定期検査のために眼科と歯科に通うのみ。
こちらにも異常があったことがまずない。
茨城県の筑波山の険しい石段(50段くらい)も背筋を伸ばして息を切らさずに登ってしまう。同年代の女性は死にそうなくらい呼吸を荒くし、途中で救急搬送されてる人もいた。よって調子に乗って頑張りすぎたのだ。
俺が母を助けるために、せめて夕食を作ろうと親孝行してしまうと、母は「息子が代わりにご飯を作ってくれるからもっと畑仕事を頑張れる」と、7月は19時過ぎまで
連続作業をしていることもあった。夏場は暑いので15時過ぎに外に出て、そのあとは日が暮れて目の前が見えなくなるまで、ほぼ絶対に家に戻ってこない。
②睡眠不足
朝は5時半気象に対して、夜の12時過ぎまで居間でテレビを観てることが少なくない。途中で疲れて寝てしまってもテレビは付けたまま。厳しい口調で注しても「まだテレビを観てるから消さないで」といびきをかきながらもテレビを観続ける。
テレビ中毒なのだ。
最もひどい時は、夏場で夜寝るのは12時過ぎ、朝は4時に起きて作業をしていることもあった。若い人でも限界の睡眠時間だろう。34年間も工場勤務者だった俺の父は、休憩時間や食事の時間はしっかりとる。昼は必ず12時に、夜は6時には必ず取るようにしている。しかし、母は決まった時間に食事をとることはまれだ。
よくある昼の12時過ぎの会話
「お父さん、お母さんはまだ戻ってこないのか?」
「作業を切り上げて上がるように言ってるけど聞かないからな。
好きにさせてやれよ」
自宅の庭は広い。電話が鳴っても本人を探すのに一苦労。
母宛ての電話があっても「本人は出かけてます」で済ませる。
12時過ぎたらちゃんとお昼を取るようにと俺も思ってはいた。
表の畑を探し、垣根の裏側を探し、裏庭の水路の付近を捜しても見つからないこともある。俺が移動すると、あっちも同時に移動してるから自動的に追いかけっこしてることもあり難航する。日差しの強い5月過ぎでは結構なストレスになる。
俺が家庭的な男でなまじ家事を全部やってしまうから、母は家の仕事から解放されて大好きな畑仕事に専念してしまうのだ。それも、やる必要のないこともやっている。除草剤をまけば1時間で終わるところを、地べたに座って一つ一つ、草を手で抜いたり、休耕田にあるおそらく3千はある小石を指で拾ってはバケツに入れたりと、
明らかに無意味な作業も続けている。小石を拾う理由は特にないはずだ。
つまり本来ならやる必要のない作業を、わざわざ手間をかけて完璧にやりたがるのだ。本人は趣味だと言い張っているが、明らかに異常である。
これは料理も同じで、我が家は伝統的に食事の支度には多大な手間をかけることが美徳とされているため、料理も可能な限り手間をかけて作る。子供時代より夏場はてんぷらを食べていた経験から、夕方の夏場の気温37℃の状態でも、エアコンの効かぬ炊事場で気温40℃、湿度100%になるまでてんぷらを1時間かけて調理する。野菜農家なので作るてんぷらの量がすごい。8人前は作ってしまう。
これは間違いなく自らの寿命を削ってる愚行だと言えるだろう。
「最近の若い人はこれくらいの暑さでガタガタいうから…」と言われるが、
そういう問題ではない。老人になると暑さを感じにくくなるのは肌感覚がにぶいからだ。
夏場の炊事は地獄である。
俺は、少しでも火を使うの手間を省くため、安いスーパーで冷蔵のチキンナゲットや
出来合いのコロッケ、サラダチキンなどを買って済ませることにするが、母の世代の人間にはこのような考えは「手抜き」だとして好ましくないとされる。
俺は、たんぱく質の他にもキャベツ、キュウリ、トマト、カシューナッツ、煮豆(パック)豆腐、チーズ、ヨーグルト、魚の缶詰、マグロのたたきなどを買ってきて栄養面で不足してないように用意しているつもりだ。いずれも冷蔵庫から出すだけで調理の必要がなく夏向けだと思っている。
俺は母が炊事場で熱中症にならぬよう気を使って夕飯の支度をしていたのだが、
俺が調理をすると。母が調子に乗って夜の7時過ぎまで畑仕事をすることによって
矛盾が生じてしまい、今回の事態を引き起こしてしまった。
日が暮れるのが早い冬なら問題ないのだが、夏は問題だ。これが何年も続いた結果が、舌の炎症となったのは間違いないだろう。母は毎年の健康診断で問題がなく、
飲んでる薬もゼロと稀有な老人だ。父も同じで薬はまったく飲んでない。
父は74歳だが、腕の筋肉は太く、若者を片手で殴り殺せそうなほど力が強い。
余談だが、母は2020年からおそらく5度にわたり、ワクチンを積極的に摂取していたのでその後遺症ではないかとの医師の判断もあった。これの可能性もおそらくゼロではあるまい。
・母の症状を治すために今後の対策
① 畑仕事は時間で切り上げる。昼は12時に必ず食べる。適切に休憩時間を取る。
② 夜は10時半には布団に着くよう、家族全員で監視し、指導する。
③ 水分補給が不足がないように注意する。できるだけこまめに飲む。
④ ストレスの解消。買い物などに連れて行ってあげる。
洋服の買い物、道の駅での買い物、旅行などを好む。これは筆者が実施する。
⑤ 以上を徹底したうえで9/6(水)再び診察を受けて状況を確認する。
(*´ω`)母の生真面目で完璧主義なところは、俺のマーケットや決算の分析にも生かされていることなので必ずしも悪いところではない。
他の問題点
・病院内の手続きが大学病院並みに煩雑過ぎて老人だけでは通院が実質不可能。
市の総合病院が数年前に場所を移転して新築した(病院側が、不動産の所有者に土地を返したため) 駐車場の止め方(ゲート有り)、入り組んでおり駐車場所が複雑。
帰宅時は駐車場内の所定の精算機で会計時のバーコード、またはQRコードを読み取り、駐車料金を決済する。筆者は新築後の総合病院に初めて行ったので驚いた。
受付、問診、診察に至るまで、あらゆる手続きが電子化されており、スマホやセルフレジが使えないレベルの老人には処理不可能。脳が衰えるため、係に人に指導されたとしても次回までに記憶することが困難。筆者も今日が初めてなので全部は覚え切れなかった。機械で会計を済ませた後は、「院外」の薬局で薬を受け取りに行く。
院外とはどこか?と筆者が思っていると、広大な駐車場内になんと2件も薬局がある。電子データで患者の情報を送っているため、そのどちらに行っても処理してくれるらしい。手元には薬局で提出するための診療明細表、駐車場で決済するための会計レシート兼バーコードがあり、さらに健康保険証も出さねばならぬから若い人でも混乱する。
DX化が進み、確かに医療の待ち時間は削減されてはいるが、老人を完全に置き去りにしてると言わざるを得ない。このような複雑な手続きを毎回老人相手に指導する係の人も大変だし、そもそも老夫婦だけで済んでる世帯の場合はどうするのか。
受付窓口、会計窓口で係の人に丁寧だが早口であれこれと指示されて慌てている母を見て、俺は無性に悲しくなった。そんなわけだから、母の通院には必ず俺が付き添うことにする。次回の通院で最後になることを祈りたい。
今回の名言
母名義の「日本外需株」の未来について。
(コロナ時から計算。当初元本880万から自律成長で1,480万まで増加した)
【資産運用が巧みでどんなに資産を増やせても、
本人が病気になって苦しんだら意味がない。健康はお金以上に大切である】
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