第23話 特級スキル

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スキル一覧

憑依LV2 呪殺LV1

吸収LV2

刺突LV2

剛力LV1

瞬歩LV1

跳躍LV1

認識阻害

鑑定阻害

アイテムボックス

受肉

空間転移

魔法障壁

隠密

記憶操作

王剣LV1

斬撃LV1

魔法剣

疾駆LV1

聖属性魔法LV1(ヒール)

雷属性魔法LV1 (サンダーボール)

風属性魔法LV1 (ウインドカッター)

闇属性魔法LV1 (デス)

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精霊イシス様が体を輝かせた。


まあ、それが見えているのは俺と魔眼を使っているセシル姫だけだが。


その輝きの光が俺に向かって飛んでくる。


攻撃性を感じないのでそのまま受ける。


すると、光が俺の中に入っていく。


スキルが流れ込んできた。


" 鉄壁" "覇気" "魔素纏い" 【影使い】


4つも、くれるのか。


しかし、最後の【 】のスキルはなんだ?


そう思っていると隣でリリィが言う。


「うわぁ!スキルが流れ込んできました。

" 聖剣技 " ! これは嬉しいスキルですわ。

剣技スキルがあると強さが単純に2倍増しですもの。

それと、" 聖属性魔法 極 "…………。

…………もう。すぐそちらに行くのですね。」


" 聖剣技"で喜んだと思うと、"聖属性魔法 極"

で顔をしかめるリリィ。


するとセシル姫が言う。


「……リリィさんは〜やはり大聖女様の後継者ですわ〜。

" 聖属性魔法 極"のスキルまで授けられるのですから〜。

大聖女様が授かったスキルと同様のスキルですわ〜。」


リリィがセシルに言う。


「確かに、大聖女が所持していたスキルですわ。

でも、私は後継者にはなりません!

教会に縛られるのはご免ですわ。」


「教会の総本山〜聖教国マリア聖教会に知られたら〜大聖女の後継者として必ず崇められますわ〜。

リリィさんの〜聖属性魔法は、"大聖女の癒し"

を使えるのですから〜高レベルなのでしょう?

今、聖教国マリア聖教会は勇者パーティの聖女を大聖女の後継の一番手と見ているのですが、成長が見られないとのことで派閥によっては、それを疑問視していると言いますし〜。

だって疑問視もするでしょう〜

大聖女の癒しを修得できないのですから。

でも、リリィさんは大聖女の癒しまで達しているのですよ〜さらに今回、" 聖属性魔法 極"まで〜神がリリィさんが大聖女と言ってるような物ですよ〜。」


「……姫。このことは、どうかご内密にお願いします!

私は、もう教会と関わりたくないのです!

お母様も教会に殺されたようなものなのです!お願いします!」


「リリィさん〜ご心配なく。

私もお父様も叔父様も語ることは〜ありませんから〜。

信用してください〜パーティメンバーなのですから〜。アルもウルも良いですね〜。」


「「はっ!承知しました!」」


その時、精霊イシス様が口を開く。


「私が授けるスキルは、その個人にとって最適なスキルを自動で選定し授けています。

一人につき、2個です。

この方に、" 聖属性魔法 極" が発現したのは、その資質があるからです。

あの勇者パーティの聖女カシエラは、聖女と呼ばれているのが不思議なくらい邪に満ちています。

カシエラが大聖女?ふふふっ。世界が滅びます。」


今イシス様、思いっきり勇者パーティの聖女をディスったぞ。


俺は、イシスに言う。


(イシス様!貴方が授けるスキルは2個なんだよな。

それなのに、俺には4個もスキルが流れ込んできたぞ。

良いのか?

それに、なんか【 】が付いているスキルまで。これ、何なんだ?)


「私が授けたのは2個ですわ。

しかし、貴方に今からアースドラゴン討伐をお願いするので、世界樹アダムにお願いしたのです。

……しかし、特級スキルとは。

【 】付きは特級スキルです。

とても強力なスキルとなります。」


(【影使い】と言うスキルなんだが、これはどんなスキルか知っているか?)


「はい。色んな使い方があるでしょうが、一つ例を出しますと、追跡対象者に使うと追跡対象者の影を使って、いつでもその場所にフミヤ様が行けるのです。

ですから、泳がせておいて、追跡対象者が仲間と合流した時に、追跡対象の影からフミヤ様が現れることができます。

これは、一例で、使い方は、フミヤ様次第でいくらでもあると思います。」


(ふ〜ん。なんか便利そうなのは、わかったよ。

で、アル、ウル、セシルもう良いのか?

小人族の集落もヤバいんだろ?

アースドラゴン討伐に急がないといけない!)


イシス様が言う。

「お願いいたします。フミヤ様。」


俺達は小人族の集落を目指すのだった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


その頃、小人族の集落は大混乱に陥っていた。


男の大人でも140センチに満たない身長の者達が小人族だ。


集落の塀を沢山の小人族が押している。


「皆んな頑張るのです。

さっき妖精が知らせてくれたのです!

凄い戦士が助けに来てくれるのです!

それまで頑張るのです!」


「お嬢〜お嬢はもういいだ!

お嬢は、逃げるのだぁ。」


「逃げないのです!

ララがここに居ないとダメなのです。

ララが居ないと皆すぐに気を抜くのです。

だから、ララはここに居るのです。

さあ、頑張るのです。」


「お嬢〜!

こんな時に手を抜くやついないのだ!

お嬢は早く逃げるのだ!」


まさに、今小人族はアースドラゴンに集落を襲われていた。


小さな小人族。

しかし、腕力は強い。

拳士の素質を持っているものが多い。


塀を押し潰そうと突っ込んできているのが見た目トカゲのアースドラゴン。

頭から尻尾まで、50メートルはありそうなデカいトカゲのようなアースドラゴン。

羽はなく、地を這うドラゴン。

羽は退化したとも言われている。


そんな巨大なアースドラゴンと塀を押し合いしている小人族の男達。


数が多いとはいえ、大した腕力だ。


そして、そんな男達にお嬢と呼ばれているのが、この小人族の族長の娘ララである。


身長130センチほどの幼児体型の可愛い女の子なのだが、これでも歳は17歳。

あのセクシー美女リリィと一歳違い、見た目は大人と子供。


茶色の少しクセ気の背中まで伸びた髪。

赤のワンピースを着たララ。


これでも年頃の女性なのだ。


「皆んな!危ないのです!

ドラゴンがブレスを吐くのです。

一旦ひくのです!」


押し合いに嫌気をさしたアースドラゴンが塀の上から顔を出し、ブレスを吐いたのだ。


男達がブレスを浴びる。


倒れる男達。


そして、塀を押し潰すアースドラゴン。


ララを踏み潰そうとした時、アースドラゴンの足とララの間に入ったのがフミヤだった。


" 剛力 "


フミヤはスキル"剛力"を念じる。


足をフミヤは持ち上げ、足を持って塀の向こうへ投げ飛ばす。


(お嬢ちゃん!危なかったな!間に合って良かった!

リリィ!ブレスを受けた小人族の手当てを!

アル!ウル!姫!リリィの守りを!

お嬢ちゃん!後は任せろ!)


俺は、投げ飛ばしたアースドラゴンに憑依を念じる。


アースドラゴンの魔石に収まる俺。


スキルが流れ込んでくる。


" 地属性魔法" "岩ブレス" 【大地の怒り】


スキルは三つ。特級スキルゲット。


"呪殺""呪殺"呪殺"………


アースドラゴンは、もがき苦しむが命を刈り取るまではいかなかった。


俺は、木の人形に向かって憑依を念じる。

そして、"受肉"を念じる。


そして、"王剣" "剛力"を念じ魔剣ブラックローズを鞘から抜く。


"魔法剣"を念じ、魔剣ブラックローズの刀身にサンダーボールを纏わせる。


もがき苦しむアースドラゴンの首目掛けて魔剣ブラックローズを振り下ろす。


首チョンパだ。


絶命したアースドラゴン。


しかし、尻尾が暴れている。

凄い生命力だ。


そのまま胸に魔剣ブラックローズを突き刺し、魔石を抉り取る。


スイカくらいの大きさの赤い魔石だった。


魔石を取り出すと尻尾も動きが止まったのだった。


リリィがそばにやってくる。


「フミヤ様!お見事です!

"呪殺"だけでは死ななかったのですね!

流石はアースドラゴンって感じですね!

ふふふっ。あんな大きいアースドラゴンを投げ飛ばすんですから!

フミヤ様!もう、勇者にも勝てちゃったりするかもですよ!

手当ては、終わりましたよ!

皆んな生きてます!」


(リリィ!勇者とは争う気はないよ!

ていうか、出会わないようにするんだからな。

まあ、取り敢えず小人族も無事で良かったな!)


周りを見回すと、ブレスにやられた男達も立ち上がり、ヤレヤレといった感じだ。


セシル姫は、さっきのお嬢ちゃんに抱きつかれていた。


二人は知り合いなのか?と思いながら、二人の側まで行く。


「姫が連れてきた従者!とても強いのです!

アースドラゴンを投げ飛ばしたです。

姫が来てくれなかったら、小人族が全滅だったのです!」


「ララ〜。無事で何よりですが〜あの方フミヤ様は〜私の従者ではありませんよ。

どちらかというと〜私の師匠みたいなお方ですわ〜。

小人族を治したリリィさんは、私の目も治して下さった恩人なんですよ。」


「そっそうなのです?

ララは勘違いなのです!

お礼を言ってくるのです!」


そう言うとララは、テケテケテ〜という感じで駆けてきた。


「助かったのです。

ありがとうなのです。

ララは、ララなのです。

小人族族長の娘なのです。

小人族一同感謝なのです。」


(お嬢ちゃん。

気にしなくても良い。

精霊イシス様にアースドラゴンの討伐を依頼されていた。

もう少し早く来れたら良かったな。

お嬢ちゃん、子供なのに偉いな。)


「ムッなのです!

ララは、こう見えても大人のレディなのです。

姫より一つ上のお姉さんなのですよ。

子供扱いはやめて欲しいのです!」


(へっ?!

そっそうなのか!?

あっ!ごめんごめん!可愛らしいから、勘違いしたわ。

あっ………じゃなくて、すまなかった。

ララさん。

フミヤだ。よろしく頼む。)


「フミヤ様なのです。

姫の師匠なのです?

凄い戦士なのです。

小人族はフミヤ様とリリィさんを歓迎するのです。

父様に会って欲しいのです。」


(あっ。そうだな。

族長に挨拶せんといかんよな。

その前に、アースドラゴンを片付けさせてくれ。

リリィ!アースドラゴン片付けるの手伝って!)


「はい!いくらでも手伝いますわよ!」


その後、俺とリリィは倒したアースドラゴンを解体しながら、アイテムボックスに収めていくのだった。


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