第2話 卒業しちゃった!
俺は(角ウサギ)人間に向かって憑依を念じた。
きっ来たぁ〜体を持っていかれる感じ!
成功だ!と思った時、人間の体から押し出されるように追い出されてしまった。
取り憑こうとしていた人間は……痙攣していた。
その仲間達が突然痙攣をおこした男を心配している。
俺は、その仲間達の横で痙攣している男を見ていた。
無事に又、幽霊に戻れたが……
人間には取り憑けない?!
なっなんでぇ〜!
そう思ったので男の仲間達に訪ねてみる。
" ねえねえ!俺幽霊なんだけど!
なんで人間には取り憑くことできないの?
なんか知らない? "
………丸無視である。
無視というか、俺という存在に気付きもしていない。
なんか、寂しいわ!
肩をトントンしつこくしてやったけど、意味ない。俺の手が通り抜けちゃう。
さて、どうするかぁ〜。
取り敢えずこの幽霊の姿が、安全だなと思いそのまま思考を巡らす。
藪の中には、痙攣した角ウサギが見えた。
痙攣している人間と角ウサギを見て、俺が憑依したり、念じた対象は俺が体から出ることで痙攣してしまうのがわかる。
定着出来なかった人間も痙攣してるんだから。
何で定着出来なかった?
理由は大体わかっていた。
スライムの時も角ウサギの時も俺が憑依で定着したのは、魔石。
魔石を体に持たない人間には取り憑くことが出来ないということだ。
前の世界で霊に取り憑かれたぁとか言って、除霊とかしていたのはなんだったんだ?!
まあ、胡散臭い話より魔石に取り憑くというなんとも合理的な答えを知れたことを喜ぼう。
魔石を体の中に持った者しか取り憑くことが出来ないとすると……魔物しかないのか?
でも、前の世界で読んだ本には…確かエルフや獣人、亜人などには心臓と反対側に魔石があるとかないとか読んだんだけどな〜。
取り敢えずどうするか。
俺の中で一つのとびっきりの案があることは、あるんだ。
でもそれには、情報収集が必要だ。
それに、ここがどういう大陸でどのような世界なのかも知りたい。
この冒険者のような男達について行こう。
そこには、必ず町があるはずだ。
痙攣していた男が意識を戻したのを見て、他の仲間達は、今日は町に戻ろうと話をしていた。
俺は、着いて行くことにした。
思うと、この幽霊の姿…最強の隠密行動だよね。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
町に着いた。そこそこ大きい町だ。
さっきの冒険者達は、早々に宿屋に入って行った。
町並みは、ヨーロッパの町並みに似ている。実際にヨーロッパの町並みなどみたことないが……
全てはイメージ的にって事!
違うのは、車の代わりに馬車が走ってるって事。
まあ、車も乗ったことないんだけどね。
取り敢えず何処に情報収集に行こうか?
冒険者がいるってことは、冒険者ギルドがあるってことだよな。
冒険者ギルドに行くか!
そう決めて冒険者ギルドを探す。
あっさりと見つかったよ。
冒険者達が続々と入っていく建物を見つけたから。
中に、すぅ〜と入る。
入って正面に受付の窓口が三つ。
右は、依頼を貼り付けている掲示板があって、左は酒場のようになってるな。
俺は受付に行ってみる。
綺麗なお姉さんがニコニコスマイルで出迎えてくれる。
まあ、俺にではないけど。
冒険者に向けてのスマイルだ。
俺は見えてないよな。幽霊だし。
胸の名札にエレナと書いてある。
明らかに日本語ではないのに、これが読めてしまうのは何故?
冒険者とエレナの会話を目の前で聞くことにした。
「ここの森も退屈になってきたな〜
場所変えしなきゃだめかな〜」
「ダズルさん達Cランクパーティには、リースの森はレベルが低すぎるかもしれませんね。王都周辺の森なら良いかも知れませんよ。」
「王都かぁ。確かにそうだが……
最近物騒だろ?
何人も命を狩られたと聞いたが……」
「……そうですね……
悪魔が出たとか。いろんな噂が飛び交っているのは確かですね。
王都の北の森の奥の屋敷に悪魔が住み着いているとか、森を悪魔が徘徊してるとか。
どれが正しいのかわかりませんが。」
「悪魔でも階級があるからな。
使い魔でも俺達には厳しい。
体の魔石を破壊する前にこっちがやられてしまうぜ。」
「デーモン以上という情報はあがってますね。死体は綺麗なままで心臓を止められていたと言う話です。
もしかしたらその上のディアボロス、デヴィル、サタン級かも知れないという話です。なので、どうしようもないのが実情ですね。」
「ますます近づきたくないぜ!」
受付のエレナと冒険者のダズルの話を聞いて俺は、かなり有力な情報を手にしたと思った。
悪魔には魔石がある!
憑依できるじゃん!
これは素晴らしい情報だよ!
ダズルという冒険者は話の感じと見た目で冒険者でも中堅と行ったところ。
悪魔の階級があって、一番下の使い魔でも厳しいとの事。
王都周辺に現れた悪魔は、その上のデーモンより上の階級だということなのだ。
サタンなら良いなぁ。
憑依したら最強じゃん!
でも悪魔かぁ〜。友達できなさそうだなぁ。
まあ、憑依してスキルを頂いちゃおう!
王都何処にあるんだろうな。
よし、そこの酒場で情報収集だ!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
結構な人が飲み食いしている。
全員が冒険者なんだな。
そう思いながら眺めていると一番奥の席に、けしからん奴らがいた。
イケメンの男が右も左も綺麗な女を侍らせ、女を抱き寄せている。
右手も左手も女達のオッパイをモミモミしている。
けっけしからん!ゆっ許せん!
羨ましい!俺なんか触ったことないのに!
女達もなんで笑ってんだよ。
エロいやつらだ!
何故か苛立ち、人だから取り憑くことはできないが、痙攣させてやろうと思ったのだ。
俺は、オッパイを揉んでる男の前に立ち、憑依を念じる。
体を持っていかれる感覚。
そして、追い出される感覚が……ない。
あれ?あれ?……………あれ?
取り憑けたぞ。
今ある感覚は、右手と左手の柔らかい感覚。
俺は、思わず揉みまくる。
挙げ句、服の下にも手を入れ生でモミモミ。
「もう〜ランドルったら〜
我慢できなくなったの〜。
じゃあ〜宿屋に戻りましょう♡」
女二人に連れ出される俺(ランドル)。
…………………………
…………………………
◯ッ◯スしちゃった。それも、二人も。
凄く気持ちいいんだけど〜。
体はランドル?の体だけど感覚は俺の物。
こんな形で童貞卒業しちゃった。
童貞卒業になるよね?
まあ、気持ち良かったしどっちでもいいか。
それよりも何故人なのに憑依できたか、理解できたわ。
コイツ、ランドル。人族じゃなかった。
エルフだった!
エルフだから、魔石が体の中にある!
スキルが認識阻害。鑑定阻害。
これで人族に化けていたんだ。
これは又、偶然いいスキルが手に入ったぞ!
…………そう思いながら、俺は女達と二回戦に突入したのだった。
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