俳句99:海デビュー波を背にせし日焼けかな

海デビュー波を背にせし日焼けかな

うみでびゅーなみをせにせしひやけかな


季語:日焼け



 自主企画へ参加の句で、丁度詠んだタイミングと自主企画開催とのタイミングが同じでした。


 「海デビュー」という言葉が、効率的だなと思い書き留めていた。「デビュー」に「海」がつくと、ガラッと印象が変わる。幼子を想像させれば、それと対になる親も出てくる。他にも、そんな言葉は多いかもしれない。そんなカタカナ語の入った句を書き溜めている。



 初めての海。子供にとっての初めての経験でもあり、子供を持つ親となって初めての海。波を怖がり逃げようとする子供、はたまた波の勢いを和らげようと波に背を向けて立つ親かもしれない。

 同じ方向を向いて立っていたせいか、気付けば片寄った日焼けなってしまうのは、海水浴あるあるかもしれない。


 「海デビュー」で幼子をイメージし、「波を背に」で波の強弱や人の動きを入れてみました。最後は「日焼け」で、時間経過と色変化で着地。

 不恰好な日焼けではあるが「かな」の詠嘆で、良い思いでの光景であることを意識してみました。

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