俳句92:秋風に遮断機で知る帰宅かな

秋風に遮断機で知る帰宅かな

あきかぜにしゃだんきでしるきたくかな


季語:秋風



 近所の踏切の音。日中は聞こえない踏切の音が、夜になると音が聞こえてくる。気温の変化による音の屈折や、様々な要因があったと思うが、それも遠い昔の記憶。

 ただ「音が聞こえてくる」ことは、気温の変化や時間変化でもある。丁度帰宅時間には、電車が通る時間帯。電車の本数も少ないローカル路線の為、それが時間を知らせる合図となる。

 踏切で電車の通過を待つ音。その音が、帰宅を知らせる音になっているかもしれない。そんな思いで、帰宅して直ぐに聞いてみたが、そんな訳はなかった……。

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