第5話 入学試験

-その後、俺は1ヶ月間1位を守り抜き、景品菓子と一億を貰った。もともと裕福な貴族に生まれた転生した俺は、10分の1である1000万ヤーヌ(1ヤーヌはおよそ10円なので、実質1億)貰った。ちなみに残りの9000ヤーヌのうち、1000万は姉と兄に、8000ヤーヌは我が家の財産となった。

そして、ソラとはたまたま家が近かったので、友達になった。最初は俺のこと見下してたけど、今は反省して、そんなこと言わなくなった。

それから2年。

俺は、5歳になった。

この世界では、5歳から8歳まで、「低学園(日本でいう幼稚園)」、9歳から12歳まで「高学園(日本でいう小・中学校)」、13歳から15歳まで「陽学園(日本でいう高校)」に通う義務がある。俺は、「貴族だから」と入学試験が必要な学校に入学させようとされている。


「制限時間は1時間です。よーい、始め!」

保育園の先生みたいな人が言った。筆記だ。まずは語学。この国の文字は、何故か日本語なので、楽だ。しかもこの世界の共通語?は英語だ。簡単。こんな感じの問題だ↓


つぎの ことばを ふくじ(漢字のこと。漢字で書くと「複字」。複雑だからこうなったらしい。)で かきましょう。ひつようなら おくりがなも かきましょう。

 いけ。   |青い

 風船ふうせん。|赤い


つぎの ことばを たんじ(ローマ字のこと。漢字で書くと「単字」。複字とは逆に、簡単だからこうなった。)に やくしましょう。


これは りんごです。        |This is an apple.

わたしの すきないろは きいろです。|My favorite color is yellow.

ちなみに貴族のこういういい学校は、最初から漢字(日本でいう小学1年生で習う漢字だけ)を覚えていることが必須だ。でも、所詮は小学校。結構簡単だ。それに対して、英語は、小学校でやった気がするけど、1年生レベルじゃない。でも簡単だ。

次は数学。


つぎの もんだいを ときましょう。

1+1

7+9

5x5

8-2

45÷9


簡単…って、簡単だけどかけ算とか、わり算とかって、2年じゃね?1年ではなかった気が…とにかく、園児にここまで必要な理由が分からない。


「1時間経ちました!回収するので、呼ばれた子から来てくださーい!アン・リャピュウちゃん!」「はい!」

これが30人ほど続いた。すると、聞いたことのある名前が呼ばれた。

「ソラ・パインデくん!」「はい」

ソラもここに来てたのか。と思いながら眺めていると、目が合った。目が合うと笑顔でピースをしてきた。俺もピースで返した。

その後10人ほど呼ばれた後、事件が起こった。

「セリア・ファケラーちゃ…」

呼ばれた少女、セリアは、血だらけになって倒れていたのである。










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異世界転生したら最強だった 額田兼続 @Nekofuwa-jarashi

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