第4話 弟君も成敗する

「だったら、おめぇもあいつと戦ってみろよ!人のこと言えなくなるからな!」

「やだ!兄さんは同い年なんだし!おれはまだじゅ…1歳なんだよ!」

1歳でそこまで話せるとは。天才か。さすが異世界。


ソラの必死の頼みにより、ソウと俺は戦う事になった。

弟のステータスは↓


ソウ・パインデ Lv.37 1歳 

スキル

治療メディカリティLv.16

治療ができる

体力上昇パワーボーナスLv.1000(MAX)

体力を上昇させる

神祈ゴッズプレイLv.839

運を強くする

水球ウォーターボールLv.12

水でできた球を対象に当てる

溶解メルトLv.0.01

対象を溶かす

腐敗ロットン 習得中…

対象を腐らせる


なるほどなるほど…って、Lv.0.01とか、習得中…って。何!?でも、溶解とか、腐敗って、受けたらまずいから、よかったけれど。あと、1歳でLv.37とは。バケモンか。


「試合開始」

それとほぼ同時に、お互い体力上昇を使う。体力上昇はあっちの方がレベルは上だ。しかし、あっちは深呼吸している。落ち着かないようだ。その隙をつき、炎球ファイヤーボールを放つ。すると、

「ひきょーだなぁ、お兄さん。相手が準備してるのに攻撃なんて。上杉謙信はライバルの武田信玄が死んでも攻め込まなかったんだって」

かなりどうでもいいことを言いながら、水球を放ってきた。炎球は消火された。しかし、

「ゴホゴホ、ゴホゴホ」

消える直前、ソウは煙を吸ったようだ。何故かいつも持たされていたガスマスクを着用して、俺は隠し技[部屋ルーム]を使う。密室にし、二酸化炭素中毒にする。しかし、

「ゴホゴホ、隙あr…ゴホゴホ」ドヤ顔で拳に魔力を溜め、殴りかかる。でも咳してるとあんまりかっこよくない。1、2発受け、結構痛かったけど、結局二酸化炭素中毒になって倒れた。





----------------



「やっぱり、お兄さん、強かった」

「だろ?おめぇも人のこと言えないな」

「でも、おれ、もっと強くなって、お兄さんを倒す!戦国武将みたいに!下剋上だ!」

「?せんどくぶこー?げどくこー?って何?」

「………………………」

「げこくじょう」を「げどくこー」と間違えるのはまだいいとして。「せんごくぶしょう」を「せんどくぶこー」と間違えるのはないだろ。そのくらい、3歳でも分か…

!!!!!

何も思ってなかったけど、ここは異世界。上杉謙信と武田信玄どころか、戦国武将自体存在するわけない。(この世の歴史に戦国時代という時代はない。戦争時代ならあるが、戦争武将とかも存在しない。)さっき黙ったのは、『おいおい、それはないだろ』というより、『やべ、言っちまった』の方が近いのか。あと、年齢を1ではなく「じゅ」と言い間違えたのは、元の年齢が10代だったから。1歳であんなに喋れるのも、前世で言葉を話せたから、と、色々つじつまが合う。

こいつは怪しい。もしかしたら、転生者か?だとすると、転生者は俺だけじゃないのか‥ワクワクしたと共に、俺をいじめた奴らの顔が浮かんできた。

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