反撃

 ヘロヘロになりながらも刀を構える僕に対して。


「貴様、まだ立つというのか……!」


 ノロストロイは表情を歪ませながら口を開く。


「いい加減、倒させてもらうぞっ!俺の方もあの三人が助太刀に来ることを考えれば嫌なのでなっ!」


 そして、そのまま僕の前でノロストロイが地面を力強く蹴る。


「ははは」


 なぜだろうか?

 ゆっくりだ。

 世界が。


「……っ!?」


 僕は自分の元に迫りくるノロストロイの一撃を回避し、さらに次の攻撃も回避。

 すでに感覚がほとんどない足を必死に動かして攻撃をよけていく。


「せっかくだから……」


 僕はもう全部を学んだ。

 本当に様々なことを学んだのだ。


「ぬぉぉぉぉぉっ!?」


 僕は霞ゆく意識の中で、それでもあきらめることなく体を動かして前へ前へと。

 自分の手の中にある手札を惜しみなく切ってノロストロイへの攻撃を苛烈にしていく。


「ど、どこからそんな力がっ!?」


「はははっ!」


 なぜだろう?絶好調だ。

 

「ぬぉぉぉぉぉぉぉっ!?」


 僕はなぜか動く体、ただの執念だけで動かしている体を用いてノロストロイへと迫っていく。


「ネクロマンス」


 本能のままに僕は魔法を唱え、その体がさらに動く。


「はっはっはっはっはっ!?」


「ほ、ほぼほぼ屍の分際でぇぇぇぇぇええええええええええっ!」


 僕は笑顔で刀を振るう。

 歩行術でもって距離を詰め、体術でもって相手の動きを制限し、毒や麻痺などの状態異常で相手を鈍らせ、数多くの魔法で退路を塞ぎ、まきびしなどの小さな罠の数々で小さなダメージを蓄積させ、わずかな擦り傷にお手製のウイルス並びに細菌を流し込み刀を振るう。


「こ、小賢しいっ!」


 僕はずいぶんと大降りになったノロストロイの一撃を回避し、そのまま彼の腹にけりを一つ。


「ぐぼっ!?」


 それと共に自分の足元で爆発魔法を一つ。

 蹴りと爆発の二つによってノロストロイは後方へと吹き飛ばされていく。


「ははっ」


 追撃だ。

 そのために僕が足を踏み出す───


「ぐふっ!?」


 だが、それよりも前に僕の口から血があふれ出してそのまま全身より力が抜けていってしまった。






 あとがき 


 新作です!

『劣等紋の天才魔法使い、自身を見下す周りを見返してざまぁながら最強へと至る』

https://kakuyomu.jp/works/16818093074740406805


 マジで見てくれぇ……本当にお願い。

 そろそろ小説伸ばしたいのぉ……別作でしっかりと書籍化の持ち込み破れてメンブレしたしぃ、今度こそ!

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