第6話「ゼロの線」
人生の通過点
ただ生き死に関した
冷淡なる
エチュード
この無粋極まりない
命の惨劇に
ただ功労者を求める
なんとも甘き道だ
なぜもっと懇願せぬか
なぜもっとハクビシンを得ないか
ああ、ほんと
狂っている
懺悔などぬるい
この世界は終わっている
本当に狂っている
だがそれも
世の在り方
絶対的な縮尺はない
あるとすれば
零位を諭した
由々しき弁論
ああなんとも
し難い
降格である
だがそれさえ
この美なる僻地には
必要だ
そうなのだ
この最悪というのは
人生における
張り合いを意味し
その絶なる識別を得て
人は立場を認識する
実に仮初なる
零位である
ああ、そうか
今宵も月が上るであろう
ならば行くがいい
この困窮と混迷に咲く
甘き一輪花のように。
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