第四章 山吹 色葉

第四章 山吹 色葉


私は今、あのときの言葉を、


「私は裁判官や弁護士とかそういう系かな。」


という自分の言ったセリフを猛烈に後悔している。あんなこと、言わなければよかった。とー。


数十分前ー


ー私は謎の世界にいます。扉を開けたけど、扉の先は謎の、謎の〜謎が多すぎる世界。と思ったら急に謎の人に連れてかれる。そして謎の人に連れてかれた先には謎の建物。


「ここはどこなんでしょうか?」


「ここは私の家?みたいなところよ。」


「全然答えになってません。そして貴方は一体誰」


「私は裁判所書記官をやっている神崎美波。」


そして、美波さんは、不敵な笑みを浮かべた。


ー現在ー


「ヒッ、無理ですよ。覚えられません。勉強したくありません。」


「何言ってんの?裁判官や、弁護士になりたいんでしょ?この書記官が覚えておくべきこと、とか勉強することなんて楽勝すぎでしょ?」


「無理ですよ。勘弁してください。(涙)」


「大丈夫。やる前から諦めないの。裁判所書記官は、裁判所職員採用試験→裁判所職員→裁判所職員総合研修所入所試験→裁判所職員総合研修所→裁判所書記官だからさ。ファイト!!」


数年後


「裁判所職員試験→裁判所職員総合研修所入所試験。すごい。」


「当たり前でしょ。ここに来てだいぶ経ちますから。そういえば四人はどうしているんだろう?私はここに来てもう数年立つけど四人もそうなのかな」


「四人?あぁ、あなたと一緒にこの世界に来た子達のことね。ちなみにその子達は、まだこの世界にいるけど、あなたとは時間の感じ方が違うと思うよ。この世界はその建物などの位置によって時空が変わるものじゃなくて、その人の仕事やその場所で行われてる仕事で時間が変わるからね。だから建物同士の場所が近くても物によって時間が結構違ったりするんだ。ちなみに私達は裁判所書記官になるまでにかかるおよその時間で時間の流れが決まってる。」


「そんな大事なこと、早く言ってくださいよ。」


「ごめん。すっかり言ってないことを忘れてたんだよ。(笑)」

「はぁ、絶対に嘘でしょ。面白がってたんでしょ。言葉の最後に(笑)が付いていますよ。」


「ちょっと何を根拠に言ってんの?確かに言う通り(笑)は、ついてるけどね。」


ーそのまた数年後ー


「おめでとう。やっと裁判所書記官になったね。」


「嫌味ですか?祝いですか?」


「祝ってるって。」


「嫌みなんですね?」


「祝ってるて言ってるじゃんか💢」


「貴方がそういうときは、嘘で真逆のことを言っているんですよ。」


「私のことよくわかってるじゃん。でも、残念。今回は本当に祝っています。」


「まぁいいでしょう。私は明日、初めて裁判所書記官の仕事を裁判でする日なので自分の部屋に戻ります。」


ー次の日ー


「…////」


ーなぜ私が裁判所でこんな思いをしなければならない?私がなにかしたか?まだ正直見に来るのはわかる、わかるんだが何でこの行動をするのかの心理は分からない。あんなにも笑顔で私に、なぜ手をふる。おかげで、裁判所で、嬉しくもない注目を浴びてしまっているじゃないか。ー。


ー裁判後ー


「何をやってくれてるんですか?おかげで、嬉しくない、嫌な注目をあびましたよ。」


「よかったじゃないか、注目されたんだろ?結果オーライさ。」


「全然オーライじゃありませんが?💢でも、ここまで、色々と、教えてくれましたし?とりあえず私が他の四人と一緒に元の世界にもどれるまでの間、よろしくお願いします。」


ー私は、今回のことで自分の中の何かが、大きく変わって、とてもスッキリしたような気がしたー。

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