「異」の話
ゴミ袋
知り合いのトモコさんは霊感があるというか、幽霊のようなおかしなものをよく見てしまうのだという。
街中で歩く仏を見たり、雲が人の顔に見えたり、犬がいきなり血だらけになって見えたり。
なかでもよく見てしまうのが半透明のゴミ袋の中。人の手首や耳が入ってるのが見えたりするのだ。ただ、それが幽霊なのか本物なのかは怖くて確認した事はない。
その日もゴミ捨て場に行くと、やな予感がした。ゴミ置き場に何かある。覚悟を決めてゆっくりと置いてあるゴミ袋を見る。
ゴミ袋の中に人の生首が入っていた。
「あぁ、朝から嫌なもの見てしまったなぁ」
顔をしかめていると、急に生首の目がガッと見開いてこっちを睨んできた。
「うわっ!」
思わず目を逸らしてしまう。
でも、ゴミを捨てないと、と思い恐る恐るゴミ袋を見ると、生首はなくなっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます