第26話

 卒業までの1年は長いようで短かった。

パオラは無事大学に入学し借りる部屋も決まったらしく伸び伸びとしていたよ。


 ちなみにだが俺たちの学校では修学旅行のようなものがなく卒業後に家族や友人とする卒業旅行が主なんだと


―と、いうわけで今日は山間の温泉宿に来たわけですよ。

あ、もちろん外泊許可は取れないし俺自体がまだ年齢的には子供なので危ないってことでパオラ家のおまけという形でだけどね。


「温泉きもちよかったねー♪

ライアがまさか鼻血出すなんて思わなかったけどっ」

「流石に混浴して膝の上は刺激がつよすぎるって!」

「あははー…。

でもこんな機会じゃないとたくましくなる前のライアを堪能できないから…えへへ」

「はいはい、お熱いお熱い。

せめて人のいないとこでやってよ」


 相変わらずのバカップルぶりを発揮する俺たちにエストさんがジト目で睨む

そうはいうが彼女も彼氏ができたとかで大分あか抜けたというか、綺麗になったと思う。体型?スラっとしちゃって出会った当時を思い出せないよ。

元がいいと美人になるもんだ。


「あ、あー…じゃああたしたちご飯くるまでおみやげ見に行こうかな」

「ああ、それはいいな。

迷子にならないようにしろよ?」


 ミシェイルさんが素直に送り出してくれるがもしかして…え?早く孫の顔が見たいから既成事実つくってこい?あとお義父さんって呼べ?さ、流石にまだ早いんじゃないかなー…いずれはそういうつもりだけど。


「えへへ…こうして二人きりになるのも久しぶりな気がしない?」

「んんー…確かにそうかも!

大体カチュアさんかエストさんが一緒だったりしたもんね」

「そーだよ!

勉強疲れにライアに癒されたかったのにー!」

「あー多分パオラの歯止めが利かなくなりそうだからじゃ…」

「?何か言った?

あ、ほら見てみてお土産屋さん!」


旅館にあるようなお土産屋さんを想像してほしい。

あんな感じのコーナーがあったんだ。


「おじさんにはお饅頭。

クラスのみんなには………いいか別に。」

「いいんじゃなーい?

女子はともかく男子にかってく必要はないでしょ」

「だよね。

女子にはチョコレート?これチョコだよね?これにしようかな」

「うーん?ああチョコだね。いいと思う」


 久しぶりの買い物デートを楽しんだ俺たちは買ったものを持ちながら部屋に戻った。

パオラ家からは生暖かい目で見られたが手は出してないからな。


2泊3日とはいえ温泉があると思ってなかったから沢山温泉に入ってふやけたしご飯も美味しいし最高でした。



――――――――――――――――――――――――

※短いですがこの辺で。次回から暫くパオラは出てきません※

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