第22話
数か月後のある日の事――
「あれ?なんだこれ?」
俺の机に落書きが沢山されていた。
まあこれはあれっすね。よくあるやつ。前世でもよくやられたわー。
木材に油性ペンっておちないんだよなー。
あ、これスキルで落ちるかな?
そう思ってスキル使ったらきれいさっぱり落ちたので見なかったことにしておこう。
そんな事件があった以降もほぼ毎日俺が朝教室に行くとたっぷりの落書きがしてあったがそれだけだ。
別に物も盗られてないし身体的な攻撃もされてない。
ゴミとか使用済みの紙とかが机の中に入ってたくらい。
個人的にはスキル練度が上がるし清掃のスキルも上がるから将来に役立つし気にしてないのだがパオラの方が参ってきている。
そりゃそうだあれから毎日一緒に登下校してるのだから当然俺の机の惨状も目撃するわけで。
「ごめん!あたしのせいで…!」
「大丈夫大丈夫!これ以外は全く何もされてないしこういうのはやられた本人がなんでもないようにしてるのが一番効くんだよ。」
「でも!こんなのって…!」
「いいからいいから。怒ってくれてありがとね。
あんな奴らのことより今日は帰りにあそこよって帰ろうよ」
「心配しない人はいないんだからね…?
でも、うん。いいよ!気分転換にパフェ食べちゃおっかなー♪」
怒る彼女をなだめすかしてスイーツを食べたりする約束を取り付ける。
(ま、そろそろ校長辺りに夜間侵入がばれると思うけど俺も怒ってないわけじゃないしなぁ。
出来れば仕返しはしたい。そろそろ休んで惨状を見せて積極的に動くか。)
次の日俺は学校を休んだ。
勿論パオラには事前に言ったら彼女も休むと言い出した。
けれど録音に録画はスマホやレコーダーがないので彼女しかスキルを使えない為お願いしておいた。
(これで俺の予想通りなら実行犯が動揺して釣れる筈だ。
そこから首魁に繋がればいいけど。)
等と考えながら洗い物をしていると「洗う」スキルから派生する形で「部位指定レベル1」が増えてた。
とりあえずスキルを使うとウインドウが開いて変化したスキルの説明を確認する。
「部位指定」レベル1
特定個所に集中したいときに使う。
使い方:スキル使用時に確認→する。
レベル1:手で触れている部位のみ。
その後何回か「洗う」を使っていたら都度都度でてきてうっとおしかったからしないに変更しておいた。
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