第2話 ここ、どこ…?
※前半は地面にダイビング頭突きをかました彼の話です。
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目を開けたら見たことのない天井、見たことのない人達―
驚きに目をぱちくりさせていると
「かわいい~~~~~~~~~っ」
「こらこら大きい声を出さないの」
「セリも弟ができて嬉しいんだよ」
「…………(チラッチラッ)」
この世界での家族たちである
なんとこの家7人家族で、
まず俺を生んだ父と母。父の名をロイス、母をメアリ。
そして此方をいかにもメロメロというような声を出したのは次女のセリアというらしい。
セリアを嗜めたのは長女のユニスティラといい、そんな二人のやり取りをにこにことしているのが長男のジェイク、そして興味なさそうにしつつ無言でちらちら見てるのは祖父のベイクおじいちゃん、そして俺ことライア。
家族構成にビビり散らかしてたらほんとに漏らしてしまった。恥ずかしい。
(縮んだ手足、回らない舌、座らない首、ここまでくりゃ自分が赤さんだってのは理解できるんだが…ここは地球なのか?それとも異世界なのか?
現代ファンタジーなのか異世界ファンタジーなのか問題はそこだ。)
等と益体もないことを考えつつ窓の方に手を伸ばしていると母が窓の方に連れて行ってくれた。
「ほ~らお外でちゅよ~ライ君は良い子でちゅね~」
母が見せてくれた窓の外の光景は―
(…は?
車が空飛んでんだけど…え?何ここ…未来…?BTFの世界きちゃった!?
あっ…やばい出そう)
慌てておむつの鳴き声を上げるのだった。
――彼はまだ知らない。
既に何人もの転生者を迎え……迎えすぎたために文明が進みすぎたこの世界を浄化するために転生したことを。
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ところ変わって女神たちの仕事場
「ユニスーあの処理した奴の従者ってどんなのにするか決めたの?」
今日も今日とて人好きするような笑みを浮かべたたわわ女神が相棒に尋ねる。
「いいえ、まだよ。あれの好みがわからないもの。
依存させてなんでも言うこと聞くようにさせないといけないから。」
その返答にルセリアは苦笑しつつ提案する。
「だったらあたしも創っていいかな?」
「え?」
「だってユニス細部まですっごくこだわるじゃない?
勿論いいことだと思うんだけど今回は裏で頼むことも多いじゃない?だから前世で一番印象に残ってる子もご褒美で創ってあげようかなーって」
さもいいことを思いついたと言わんばかりの笑顔を向ける相方にユニスは痛む頭を押さえしばしの逡巡の後に
「……それは構わないけれど…。
…まあ結局私も貴女の創造の力を借りるのだから好きにしたらいいんじゃないかしら」
「ホント!?やったー!
えーっとーそれじゃあどこで合流させようかなー」
(貴女の場合は設定で凝るじゃない…)
鼻歌を歌いながら被造物の運命を弄り出す相方にユニスは深いため息をつくのだった。
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