第27話 ドキドキの夜
放課後になり帰ろうとしていたのだが、昼ご飯の時に「一緒に帰りましょう」と言われていたのを思い出していつもの昼食場所で待っていると、山上さんが走ってやってきた。
「お待たせしましたっ」
「うっす。じゃあ帰ろうか」
「はいっ」
何度も一緒に帰っているので以前と比べると
だいぶ緊張しなくなったなー。
慣れってスゴいよね~うんうん。
「あ、あの坂井君っ!」
「ん?」
「お昼ご飯の時に言っていた話なんですけど…」
「うん」
「用事がなくてもご連絡していいんですよね?」
「お、おう」
テンションが上がった時に俺が口走ってたやつだな~。
…イヤ~、思い出すと恥ずかしいな。
そんな話をしたりしながら帰宅したのだが、そもそも連絡ってメッセージか?電話なのか?
あ~、分からん。そもそも女の子と連絡先の交換などした事がないのだ。
何をメッセージしたり電話したりしたら良いのかもさっぱり分からん。
分からん、分からん!誰か教えてくれ~!!
…うん、落ち着け俺。そもそも山上さんが俺に連絡してくるかも分からないじゃないか。
俺は何をテンパっているのだ、全く。
山上さんは「用事がなくても~」とか言っていたが、おそらくあれは社交辞令だ。
俺が、テンション上がって「用事がなくても~」とか口走ってしまったから合わせてくれたんだな。
いや~、全く山上さんは気遣いの出来る素敵な女の子ですな、アッハッハ!
フッ、俺とした事が取り乱してしまったよ。
通常運転に戻った俺は、夕食の準備に取りかかる事にした。
今日は、冷凍庫にあったお肉と野菜を炒めて
後は白米と味噌汁。
サッと食べて後片付けも完了っと。
それからソファでゴロゴロしながらテレビを見ていると、スマホの通知音が鳴った。
どうせ何かのアプリのお知らせだろうと思い
スマホを覗いてみると………………え?
山上さんからメッセージ来てるじゃん!!!
「こんばんは。さっそくメッセージ送ってしまいましたっ!用事は特にありません笑」
…あれ、社交辞令じゃなかっんだな。
何て返信すればいいんだ~~!!
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