第17話 帰り道

思わず顔が真っ赤になってしまったが、

指を離してから山上さんの顔をみると、顔が

赤りんごみたいになっていた。


「山上さん、顔めっちゃ赤いけど大丈夫?」


「は、はい!大丈夫ですっ!」


「坂井君も顔すごく赤いですけど大丈夫ですか?」


「う、うん…暑いからかなー…」

(…照れているからです…)

「え、えっと俺はそろそろ帰るけど山上さんは?」

「私もそろそろ帰ろうと思います」


帰り道が一緒の方角だったので、途中まで

一緒に歩いていると、

「あの…、また月曜日お昼ご飯ご一緒してもいいですか?」


「俺は全然大丈夫だけど。友達と食べなくていいの?」


「はい、大丈夫ですっ!」

ん…?何が大丈夫なんだろうか…。


「それに私今お友達に月曜日のお昼お誘いしていたんですけどー…?」

山上さんがジト目でこちらをみていた…。


「お友達って俺の事?」

「他に誰もいませんよっ!」 

あ、頬っぺたがちょっと膨れてる…

思わずジーっと見てしまっていると、


「ジ、ジーっと無言でこっち見ないでくださいっ…」

怒られてしまった…。

「ごめん、(膨れた)顔が可愛くて」


「っ~…あ、ありがとうございます…」

あれ、なんか顔真っ赤にしながらお礼言われたぞ…


「じゃまた月曜日な」

「は、はい…」

山上さんは、なぜか恥ずかしそうにしながら手を振って歩いていった。


(まさか高校最初の友達があんな超絶美少女になるなんてなー…)

不思議な事もあるもんだと思いながら、俺は家まで歩いていったのだった。

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