第13話 偶然
山上さんと一緒に昼食を食べた翌日、今日は
土曜日なので学校は休みである。
休みの日は学校がある日と違って、ゆっくり
起きられるから最高だよな!うんうん。
だが、俺は昨日の事が少し気になっていた。
山上さんと一緒に昼食を食べていた時、
途中までは元気だったのだが、途中から
シュンとなっていた。
俺、なんかマズイ事言ったかなぁ…
あの後、山上さんは口数が減ってしまいほぼ
無言だったんだよなぁ…
次話す時があればちゃんと謝らないとな。
そう思いながら少し遅めの朝食をとった俺は
ソファーでゴロゴロしていたのだが、
ふと山上さんはどうして俺に話しかけてきてくるのか疑問に思った。男子には自分からは絶対に話しかけない山上さんがなぜ俺には、
声をかけてくるのか。
(俺昔に会ってたりしないよな…)
山上さんを一目見た時から、誰かに似ているなぁと感じているのだがよく思い出せない。
思い出せない事を考えていても仕方ないので
気分転換に本屋に行く事にした。
普段の休みの日は、家でゾンビのようになっているのだが、今日は気になるラノベの発売日なので外に出てきた。前に、高校の下見の時に見て気になっていたデカい建物の本屋にやってきた。本屋だけではなくカフェや雑貨類などを売っているお店なども入っており
建物内はとても賑わっている。
人混みは好きではないので最短距離でラノベコーナーに向かい、気になるラノベを手に取った。勉強もしないと次の試験がヤバそうなので参考書のコーナーに向かった。
(ここは人全然居ないな…)
参考書には皆あまり関心がないようで周りに人はほとんど居ない。
(どれが良いかな…)
手に取って見てみようとしたその時―
「よいしょっ…」
参考書を取ろうと背伸びしている女の子が
目に止まった。もう少しで届きそうで届かない。周りをみたが脚立もなさそうだ。
「うーんっ…」
取ろうとしていた参考書を代わりに手を伸ばして手渡した。
「これで良かったですか?」
「ありが…って坂井君っ!?」
なんと手渡した相手は山上さんだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます